SUV

新たなデザインテーマで復活した リンカーンのフラッグシップSUV リンカーンナビゲーター

2018 Lincoln Navigator Black Label

American Cars Best20
LINCOLN NAVIGATOR(リンカーンナビゲーター)
1998-2016, 2018y-

キャデラック・エスカレードに一歩先んじることによって「元祖プレミアムSUV」の称号を手にしたナビゲーターだったが、その後はモデルの変遷を経るごとにエスカレードに水を開けられてきた。モデルチェンジした2018年モデルで巻き返しなるか。


1998年モデルでデビューしたリンカーン・ナビゲーターは各方面に大きな衝撃を与えた。いかにアメリカ国内のSUVブームが高まっていたとはいえ、リンカーンブランドからSUVがリリースされること自体が、驚きをもって迎えられたのだった。一方、すでに長く続いていたSUVブームの中で、より上級なSUVを求める潜在ユーザーは多く、リンカーンブランドとしては異例の大量販車種となったのである。ナビゲーターの現行モデルはモデルチェンジしたばかりの2018年モデル。ナビゲーターとしては第四世代にあたる。プレミアムSUVの中心に位置していたナビゲーターだったはずなのに、先代モデルは販売台数も半減以下になっていた。いわゆるリーマンショックとそれに続く世界的な景気後退の時期と重なったのは確かだが、新型ナビゲーターはどこまで回復できるかが焦点でもある。新型ナビゲーターで、リンカーンはすでにコンチネンタルで実現した新たなリンカーンのアイデンティティとして打ち出したフロントフェイスデザインを採用した。2015年モデルから採用されていたウインググリルは廃止、新たなラジエーターグリルは大型のモノタイプとなり、グリルの格子はリンカーンスターの外枠をモチーフとしたものになった。実は先代モデル初期型の大型グリルも、実はリンカーンスターをモチーフとしたものだったのだが、デザインとしては単なる縦横格子となっていた。今回のグリルはハニカム状の格子だが単なるハニカムではなく、よく見るとリンカーンスターの外枠が連なった形になっているのが分かる。搭載エンジンは3.5ℓV6DOHCツインターボ。先代の後期型に搭載されていた3.5ℓV6DOHCターボエンジンと同じ系列だが、新型はツインターボとすることにより、380hp→450hpへとパワーアップしている。と同時に、燃費は市街地、高速ともに若干ながら向上している。フォードブランドで展開しているエコブーストエンジンだが、リンカーンブランドでは「エコブースト」という名称は使わない。また、トランスミッションは6ATから一気に10ATへと進化した。このあたりを見ると、リンカーンが新型ナビゲーターに本気で取り組んでいるのが伝わってくる。グレード展開はこのページで大きく使った「ブラック・ラベル」を筆頭に、「リザーブ」「セレクト」「プレミア」の4種類。そのうち、リザーブとセレクトにはLバージョンがある。Lバージョンとは、ロングバージョンのことで、GMで言うとタホに対するサバーバンである。それら各グレードの写真を下に並べた。パッと見には同じにも見えるが、グレードごとに標準ホイールの設定が異なるのと、Lバージョンのボディが長いのが分かるはずだ。フォードの日本からの撤退に伴ってリンカーンブランドも日本への正規輸入はなくなった。しかしながら、正規ディーラーでナビゲーターを買った人たちに向けたアフターサービスは継続中(http://www.ford-service.co.jp)だし、新型ナビゲーターが欲しいなら、アメ車屋さんは日本国内にいくらでもある。新型ナビゲーターが実際に日本に輸入されたという話はまだ聞かないが、機会があれば本誌で紹介する。

2018 Lincoln Navigator Premirer 4x4Specifications
全長 5334㎜
全幅 2029㎜
全高 1938㎜
ホイールベース 3111㎜
トレッド 前 1717㎜/後 1707㎜
重量 2656kg
乗車定員 7名
エンジンタイプ V6 DOHCツインターボ
総排気量 3.5ℓ
内径×行程 103.2㎜× 92.0㎜
圧縮比 10.0 : 1
最高出力 450hp/ 5500rpm
最大トルク 70.5kg-m / 3000rpm
燃料供給装置 電子式燃料噴射(筒内直接噴射)
変速機 10AT
EPA燃費 市街地6.8㎞ /ℓ/高速8.9㎞ /ℓ
サスペンション前 ショートロングアーム・コイルスプリング
サスペンション後 マルチリンク・コイルスプリング
ブレーキ前後 ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ前後 P285/45R22

1st Generation 1998-2002

大ヒットモデルだっただけにこの型のファンは多く、第二世代や第三世代の発売後にも、あえてこの型を買うという人がいたのが印象的。今見ても素直にカッコ良いと思えるスタイリングだ。ただ、さすがに日本国内ではその姿を見る機会は減ってきた。
初代_

2nd Generation 2003-06

外装において先代からの流用パーツがほとんど無いにしては、先代を忠実になぞったモデルチェンジだった。しかしこの型の人気も高く、第三世代のデビュー後も日本国内の中古車は売れ続けた。ナビゲーターならこの型というファンも多い。
二代目

3rd Generation 2007-16

人気の絶頂にあったナビゲーターのモデルチェンジだっただけに大きな期待を集めたが、あまりの変わりようにチョット引いてしまった人いたほど、アバンギャルドなデザインに当時は見えた。重量の問題があって日本での登録までに時間がかかったこともあったが、実車を目の前にすると、思ったほどブッ飛んだデザインでもないと感じた人たちも多く、カスタマイズのベース車として選ぶ人も多かった。右上の小枠内は2015~16年モデルの後期型だが、こちらの型を日本国内で目にすることは残念ながらほとんどないのが現状。
三代目

CUSTOMIZED MODELS

各世代ともカスタム多数

ナビゲーターは初代モデルおよび第二世代が長い期間に渡って売れたため、その間にカスタムを受けた車両は相当な数にのぼる。加えて、第三世代のドヤ顔もカスタムのベース車両として脅しの利くデザインだったので、こちらもカーショーの会場ではよく目にした。

1995年、GMはフルサイズSUVのブレイザー/ユーコンに4ドアのラインナップを追加、ブレイザーはタホと改名された。それを追うように、1996年春にはフォードがブロンコをモデルチェンジする形でエクスペディションを投入、こちらには当初から4ドアがラインナップされていた。このエクスペディションの開発と並行して進められていたのがリンカーン・ナビゲーターである。1997年7月に発売されたナビゲーターは、エクスペディションをベースとしていたが、まったくその面影を感じさせることのないスタイリングデザインを施されていた。数か月前に発売されたリンカーン・タウンカーに採用されていた新たなリンカーンフェイスを付けてのナビゲーターのデビューは、まさに新生リンカーンを強く印象付けるもので、その洗練度、高級感の高さは、大きな話題となった。SUVファンのみならず、リンカーンブランド既存ユーザー、これまでにリンカーンディーラーに足を運んだことのなかった人たちまで、ナビゲーターを求めて店頭に訪れたのだった。この動きを察知したGMはキャデラック・エスカレードを急造したものの、GMCユーコン・デーリそのもののような仕上がりの初代エスカレードでは、ナビゲーターにかなうはずはなかった。第一ラウンドはナビゲーターの圧勝だったが、その後の展開はご存じのとおり。新型ナビゲーターでの巻き返しが期待される。

https://www.lincoln.com

■Text|アメ車MAGAZINE

アメ車マガジン 2018年 3月号掲載


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