マーキューリークーガーはマッスルのポテンシャルに高級感と機能を盛り込む

さてK&Mがイチオシするのは、このクーガー。「何でマスタングじゃないの?」と思うのは早計で、実はマスタングとは兄弟車と言える関係。共通部品を使いつつ、高級感を演出する装備を随所に盛り込んでいる。
マッスルのポテンシャルに高級感と機能を盛り込む
THE VINTAGE
Mercury Cougar
マスタングを基本にしつつ、まったく別のスタイルを実現
大衆車としてのフォード。高級車としてのリンカーン。その間を埋めるべく登場したマーキュリーは、様々なブランドを展開するGMに対抗するために生まれたブランド。残念ながら現在ではその歴史に幕を閉じているが、その中でもクーガーは、マッスルカー全盛期に「運動性能だけでなく上質な装備も追求した、ある意味欲張りなクルマ」と言える。
フェンダーが張り出し、エッジの利いた特徴的なフロントマスクは、丸目固定式のマスタングに対して角形のハウジングに収められたシールドタイプを採用。スポーティーなノーズのマスタングに対し、クーガーはそのポジションの関係もあって、高級感を追求したデザインを採用する。また、ソフトトップは電動格納式を採用しており、手動式のマスタングとの差別化を徹底。マッスルカーが「走りを追求しつつ、手頃な価格」を目指したのに対し、「それなりの所得がある、大人向けのクルマ」に仕立てられている。
ボディラインなどにマスタングとの共通性を感じなくもないが、知らない人にはまさか基本設計が同じとは思わないだろう。
ちなみにこの車両は、日本に上陸したばかり。しかも50年以上のワンオーナーという極上モノ。そんな貴重なクルマを受け継ぐ次のオーナーには、それ相応の責任が要求されるかもしれない。
エンジンの負圧を利用して開閉するヘッドライトカバー。丸目4灯のランプが並び、閉まった状態とはまったく異なる印象となる。3つに折り畳まれて収納されるソフトトップは電動式なのが、フォードとマーキュリーの車格の違い。トランクには純正オプションのラックが装着され、非常にレアな個体と言える。
エンジンは351のV8・ウインザーを搭載。エアコンレスでこれからリフレッシュを施す予定とのこと。スペースに余裕があるので、エアコンを装着し快適性をアップするのもアリだろう。
同年式のマスタングとは異なり、ダッシュボードのメーターフードは両端まで拡大され、広さを演出。ワインレッドの内装色が、マッスルカーとは対照的な、上品さを醸し出している。
GARAGE K&M【ガレージK&M】
TEL:047-128-7277https://www.garagekm.com
PHOTO:浅井岳男
TEXT:空野稜
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