何でも一番じゃないと気が済まない男が選んだチャージャー
VINTAGE MOPAR FANATICS
1970 DODGE CHARGER R/T
1970 DODGE CHARGER R/T
矍鑠たるビンテージ・モパー
VINTAGE MOPAR FANATICS
フォードもいい、GMもいい、しかし、もっとも「アメ車らしく」、エキゾチックなのはMOPARだろう。コアなファンの多いMOPARだが、今回は矍鑠(かくしゃく)としている…年月が経っても元気に凛としている「ビンテージ・モパー」にスポットを当てることにした。一度ハマってしまったら逃れることのできない、魅力的なMOPARの世界へようこそ。2018年11月、お台場で行なわれた本誌主催の「amZ」。そのときにビンテージカー賞に輝いたのがここで紹介する1970年型ダッジ・チャージャーだ。オーナーの中村さんは19歳から古いアメ車に乗り続けているが、チャージャーがそんな男のハートを射止めた理由とは?
440ciを搭載した美し過ぎる70年型ザ・マッスルカー

神々しさを放つダッジ・チャージャーここに降臨!
本誌主催の「amZ(アメマガミーティング・ゼット)」 。2018年11月のイベントで、ビンテージカー賞に選ばれたのが、この1970年型チャージャーだった。このクルマを猛烈にプッシュした本誌・イジリー木村によると、「美しいクルマに仕上がっているだけでなく、あえて'70を選んだのが素晴らしい」とのこと。
そんなワケで今回は、その車両のオーナー、中村義弘さん(39歳)にご登場いただいた。「このクルマを選んだのは、ベタですけど、やっぱり映画、ワイルドスピードの影響ですね。」仕様は440エンジン搭載のR/T。最初はHEMI搭載車を探していたが、このスタイル、そして“ プラムクレイジー ”のボディカラーにヤラれてしまった。

「MOPARならではのカラーですよね。テールやフロントのデザインなんかも、ボクは68や69よりも70の方が好きなんです」ちなみに中村さんからのオーダーを受け、車両探しから販売までを手がけたのはアメ車・輸入車のスペシャリスト『ポモナカンパニー』の伊藤敏久代表。
「中村さんは、何でも一番じゃないとすまないオーナーさん。このクルマを探し出すのに1年以上かかって…大変でした。でも理想から少しズレたクルマだと、納車の瞬間はうれしいかもしれないけど、後々つまらなくなってしまうので一番のクルマを探しました」やはり、何でも一番でいたい男には、この辺のクルマに乗ってもらわないといけないのだ。
アメ車クレイジーな男は2台目のチャージャーもオーダー!!

「一番」にこだわる中村さんのようなオーナーには、どこへ出しても恥ずかしくないクルマを届けたい…そんな思いから『ポモナカンパニー』が探し出した'70チャージャー。アメリカでは日本以上に'70チャージャーの人気は高く、程度のいいクルマを探すのが難しかったりする、という。
「今回は、とてもキレイなクルマが探せました。ビルドシート(記録簿)も、ちゃんと揃っていたんですよ!」ポモナとしては、こんなクルマに乗っていただかないと、メンツが立たない、のだという。もちろん、エアコン装着など、日本で快適に乗るための仕上げも完璧だ。「いいクルマに乗るのは、やはり仲間との意地の張り合い、ってこともありますね」
と、中村さん。

とくに'68チャージャーに乗っている友人には、絶対負けられないとか。さらに、これだけ価値のあるクルマに乗っていながら、現在はポモナに、またまた'70チャージャーをオーダーしているのだそう。「383エンジンを積んだ、AT仕様。今の440より気軽に乗れそうで。

もちろん、このクルマはそのまま所有しますよ」ちなみに中村さん、実は'59インパラ・コンバーチブルも所有している。なんともうらやましい環境におられるのだ。目立ちたい、ライバルに負けられない、なんて気持ちだけでは、こんなライフスタイルは貫けない。やはりそこには、限りなく深いアメ車愛があるのだ。




映画:ワイルドスピードの影響から、最初、ボディカラーは黒で、HEMIエンジン搭載車を探していたという中村さん。しかし、ポモナカンパニーの伊藤社長からアメリカ東部で探したこのクルマを提案されて、すぐに購入を決めたという。
ダッジ・チャージャーのアイコンとも言えるフロントのコンシールドヘッドライトは、70年型から、それまでのバキューム式ではなく電気式に変更されている。搭載エンジンは440マグナムで、3速ATを組み合わせている。タイヤはフロントに245、リヤに295。BFグッドリッチのラジアルT/A、そして“ マグナム” ホイールは、マッスルカーの定番だ。
ベタですけど、ワイスピを観てチャージャーにヤラれました(笑)

owner:中村義弘さん(39)

1970 DODGE CHARGER R/T
高校生の頃から“ 目立ちたい! ” というのが主な理由でインパラに取り憑かれ、19歳にしてついに'63インパラ・コンバーチブルを所有。以来、'59インパラ・コンバー、'69カマロを乗り継ぐ、生粋のアメ車フリークだ。現在所有しているのは今回の'70チャージャーと、'59インパラ・コンバー。
さらに'70チャージャーの383搭載車もオーダー中。「イベントにもどんどん参加していきたいです!」。だけど、ルックスばかりのイベントはちょっと…とか。マッスルカー・オンリーのイベントにはエントリーしていきたいそう。
ポモナカンパニー
Phone:048-798-7955
URL:http://www.pomomaco.com
Photo ◆ Hiroshi Nose
Text ◆ Yoshinobu Kohsaka
アメ車マガジン 2019年 6月号掲載
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