究極のアメリカンホットロッダーの走りの競演!
Hot Rodの真髄である走りのパフォーマンスを味わうカジュアルな走行会、WHY NOT HOT ROD Time Attack Demo!コレクションとしてのステイタスや希少価値で評価される傾向が目立つ中、ホットロッディング本来の魅力をリアルに体感できるイベントだ!
WHY NOT HOT ROD Time Attack Demo 2021.04.04 sun
THE VINTAGE
日本の真のロッダーたちが本庄サーキットでタイムを競った!
チープな中古車をベースに、走りのパフォーマンスを向上させて、自分好みにクールに仕立てる「ホットロッド」は、アメリカのモーターカルチャーとして、日本でも人気が高まっている。
一見して分かるルックスはもちろん、その高いポテンシャルを発揮させることで、愛機の魅力をアピールするのがアメリカ式。とはいえ、日本では、路上においてのパフォーマンスは、些細な事でも迷惑となることも多く、レース場でのイベントも気を使うのが実情。
そんな状況下で、ホットロッド本来の魅力を体感するイベントとしてスタートしたのがWHY NOT HOT ROD。出展するカーショーは大小増加傾向にある中、実際の走りを楽しむ走行会もじんわりと増えている。アクセル全開時のパフォーマンスなど、愛車の実際のポテンシャルがどの程度なのか? を知るためだけでも、こんなイベントが存在することは、国内ではむしろありがたい。
この走行会は、ストリートロッドの定義に則って、フェンダーが独立した設計の1948年型以前を対象にしたホットロッドがメインであり、ビギナーにこそウエルカムなカジュアルなスタンスなのが◎。
走行会とは縁のない人にとっては、サーキット走行デビューのきっかけにもなったり、何かとありがたい存在だったのだが、残念ながら、今回をもってファイナルとなってしまった。こうしたイベントの存在がないと、走りのパフォーマンスを味わえないご時世なだけに、復活または同様の走行会が企画されることを熱望する。
過去に参加して楽しさを体感した人にとっては、雨予報もなんのその、といった感じで、トップのないロードスター勢も当たり前のように集結。いわゆるレースではなく、愛車のパフォーマンスを楽しむ走行会、というカジュアルなスタンスなだけに、会場内はリラックスした雰囲気で良い感じ。
歴史のあるHOT RODにおいて、創世記にあたる40年代をテーマにしたスタイルが目立つ。愛車に採用するパーツだけでなく、本人のファッションやアイテムにもこだわるマニアックなファンが増えている。
1941 Willys Coupe
ドラッグマシンやホット・ロッドのアイコン的な存在の1941年型ウィリス・クーペのキャラクターに見合ったホットな仕様なだけでなく、そのポテンシャルは、様々な走行イベントに積極的に参加することで発揮中!!
実際に速く走ることだけにこだわらず、派手なタイヤを焼くパフォーマンスも披露したり、ギャラリーへのサービスをする余裕がいい感じだった。
1940 Willys Sedan
前号の紙面にてフィーチャーした、おそらく国内における40ウィリスセダンでは唯一の登録車両と思われる個体。カメラマンとしての仕事使いから、この日を境にレースデビューを果たした。
1936 Ford Roadster
クールにカスタムした60年型インパラとで2台持ちなロッド&カスタムを地で行くオーナー。イベントやクルーズなど、走行ありきのイベントに積極的に参加するスタンスは正にロッダーだ。
1934 Ford 5window Coupe
しゃくれたグリルが特徴的な33~34フォードは日本ではレアな存在。絶妙なチョップトップによって、ストックよりも格段に美しいシルエットを構成している。ウェットな路面でスピンしたりと、攻めた走りがクール!
1927 Ford Tracknose
往年のレースカーを思わせるトラックノーズのT型ロードスター。こんなレースカー然としたルックスながらも、姫路ナンバーの登録車両。オーナーさんは、日本車からデュースクーぺまで所有する真のクルマ好き!
1932 Ford Pickup
このピックアップもクルーズなどのイベントには積極的に参加しており、本イベントにも常連参加。OHVのV8クラスにエントリー。今回は、愛車のポテンシャルをより味わうべくハイグリップタイヤに履き替えて参加。
1940 Ford Pickup
ホワイトウォールタイヤ&スチールホイール履きのトラディションルなルックスながら、独立懸架による専用アップデートシャシーを持つ個体。そのシャシーのおかげか(?)初参戦ながら、安定感のある走行。
1927 Ford T Coupe
“フォンブース”の愛称でおなじみの縦長のキャビンが特徴的なT型クーペ。そのボディはストックながら、フェンダーレス&GM製パワートレイン換装済のホットロッドとしてOHV V8クラスで出走。
1959 Ford Ranchero & Dodge A100 Pickup
48年型以前のアメ車が基準としながらも、それ以外のモデルもデモランエキシビジョン枠としての参加が可能で、サービスカー的なこんなトラック勢も参加。こうした車両はギャラリーとしても楽しめて◎。
1932 Ford 5window Coupe
ショークオリティなデュースクーペで激走するのは、国内におけるストリートロッドの草分けである、デュースファクトリー代表、笠井さん。ミラーフィニッシュなブラックボディの美しさだけでなく、スパーチャージャーを搭載したハイパフォーマンスっぷりも素晴らしい個体。こんな個体でガンガンに攻める走りは流石!!
4 banger 1928~1929 Ford model A
4バンガー・クラスは、標準エンジンが4気筒だった31年型以前のモデルAやT型が主流。こちらの2台は、共通してフェンダーレス&グリルも含めてストックボディをキープする、レイト&アーリーAのコンビ。
OHV 1930 Ford model A 5window Coupe
限りなくデュースに近いデザインながらも、V8の設定が無かった30~31年型のレイトAは、入手のしやすさで人気。この個体は、シェビーのWエンジンが目を引くOHV V8クラス参加車両。
FLATHEAD 1928 Ford model A Roadster
独特のヘッド形状がビジュアル的なチャームポイントの“フラットヘッド”ことサイドバルブなV8エンジン搭載車のクラス。パワーこそOHVにはかなわないが、創世記のホットロッドにこだわるうえでは人気がある。
Exhibition
サーキット走行をメインに楽しんでい方々の愛機には、カマロなどのポニーカー勢が目立つ。エンジンパワーだけでなく足回りなども含めて総合的にアップグレードした個体の軽快な走りは観ていても刺激的で興奮する。
Photo & Text 石橋秀樹
アメ車マガジン 2021年 7月号掲載
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