【JLラングラー】不変のアイコンを変えずに進化させる、デザインの妙と新世代テイストを凝縮!

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アメマガ2019年3月号

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新型ラングラーは、世界的に人気な4ドア・ロングの〝アンリミテッド〟はもちろん、2ドア・ショートモデルを用意(日本では受注生産)。デザイナーが語ったとおり、エクステリアにはラングラーらしさがあるが、先代よりも丸みを帯びたモダンなテイストが存在している。ともあれまずは、4WDの原点であるラングラーが、誰が見ても〝Jeep〟だと分かる姿でデビューしたことに喝采を送りたい! 

専用のプラットフォームを守り続ける4WDの直系

1941年に誕生したウイリスMBを祖先とし、時代に応じてさまざまな価値を提供し、あらゆるバリエーションを展開してきたJeep(ジープ)ブランド。その中で〝直系〟と呼ばれる四輪駆動車(=4WD)の血筋がある。その末裔こそが、ここで紹介する新型ジープ・ラングラーである。

 

祖先であるウイリスMBからスタートしたジープの血統は、その後シビリアンジープ(Civilian Jeep)の頭文字を取ったCJシリーズへ引き継がれ、1987年に初代ラングラー(YJ型)が誕生。そして2018年に日本上陸を果たしたこの新型はその4世代目だ。なぜラングラーは直系と呼ばれるのか…。それは、ジープブランドのコンセプトである「Go Anywhere.Do Anything.(どこへでも行ける。何でもできる)」をもっとも具現化しているモデルであるからにほかならない。

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ちなみに最近のクルマは、プラットフォーム共用が常であり、もちろんジープとて、その流れの中にある。グループのフィアット・クライスラー・オートモビルズ(FCA)内で共用…いや、共有が行なわれている。しかし、ラングラーは、ヘビーデューティを語るに必須とされるハードウェア(例えばラダーフレーム構造や前後リジッドサスペンション)をほかのジープと共有することなく専用で採用。それゆえ〝本物〟であったり、〝唯一無二〟といった表現をされてきた。

 

新型のスタイリングは、一見先代と変わっていないように見える。しかしデザインはもちろん、走り、質感といった部分まで、すべてが11年分以上の進化を果たした。その仕立ては言うまでもなく、アドバンテージである悪路走破性を基本にしたものだ。そこに、最新のテクノロジーを融合することで、より快適に、そしてより安全にジープライフを愉しめるモデルへとスイッチしている。

日本仕様はロングを基本に2ドア・ショートは受注車

ボディ形状は従来と変わらずオープンスタイルがベース。日本仕様はそこにハードトップを組み合わせる。ボディバリエーションも先代同様に2ドア・ショートと4ドア・ロングボディの設定。なお後者の4ドアは先代で加わったモデルで〝アンリミテッド〟というサブネームが与えられ、日本ではとくにこのモデルが人気だ。

 

エンジンはこれまでのV6/3.6ℓに加えて、新たに直4/2.0ℓターボを設定。トランスミッションは新規の8速ATを組み合わせた。4WDシステムはこれまでのパートタイム式ではなくなったことも話題だ。2WD/センターデフロックを備えたセレクトラックフルタイム4×4をラングラーで初採用した(なお、本国仕様はパートタイム式が基本)。

 

受注生産となる2ドア・スポーツが459万円からと、全世代のラングラーのデビュー時と比べると、価格帯は大きく上昇した。その分、装備や内容は充実しているが、高くなったことは否めない。円安ゆえ…という話もありそうだが、個人的には、やはり手の届く存在から少し遠のいてしまったことに若干の寂しさを覚える。

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先代と変わらないように見えるエクステリアは、実は大幅にリファイン。ボディサイズは、一気に大型化した先代のサイズ感を引き継ぎながら、居住性を求めてストレッチさせた。全長は2ドアが135mmロングとなる4320mm、4ドアは165mmロングとなる4870mmとなった。全幅はわずかに15mmワイドの1895mmと、1900mm未満にとどめた。

 

パッケージングやフォルムは不変のものと言えるが、フロントウインドーの傾斜を先代比で5.8度倒したこと、グリル上部を後方へ傾斜させたデザインを採用することで、エアロダイナミクスも追求。さらに、視認性からもたらされる快適性を高めるために、ベルトラインを下げて、ウインドー面積を拡大させたことなど、新型の変更点は数多かった。

 

フロントマスクは、ジープのアイコンでもある7スロットグリルの採用はもちろん、その両端に丸型ヘッドランプを食い込ませた、CJシリーズを彷彿とさせるデザインを採用する。また、スロットグリルの高さとヘッドランプの上端はほぼ揃えられており、先代ではスロットグリル上部にあった「Jeepエンブレム」はフェンダーへと移動している。

 

さらにヘッドランプは変わらずに丸型だが、上級グレードのサハラでは、ヘッドランプとフォグランプの光源にLEDを採用したほか、フロントフェンダー前端にLEDウインカーランプを配置。リアコンビネーションにもLEDを採用するなど、新世代ラングラーであることをアピール。

 

ボディカラーは5色設定。限定モデルともいえるサハラ・ローンチエディションにのみ、今回の撮影車両のカラーでもある、パンプキンメタリックを用意。ルーフはすべてハードトップで、サハラはボディ同色を採用している。

 

なお海外仕様は、フロントバンパーとフェンダー前端にエンジンルームへのクーリング用スペースが設けられているが、日本仕様はパネルで覆われている。

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インタビューした通り、ジープのアイコンたるフロントマスク(7スロットグリルや丸型ヘッドライト、)や台形型フェンダーは、モダンテイストとエアロダイナミクスに配慮しながら踏襲。CJ的な彫りの深さや、YJのようなグリルなども興味深い。

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ボディの軽量化を狙ったボディ素材を組み合わせているのも特徴。アルミニウムをドアパネル、フェンダー、ウインドーフレームに、そして、マグネシウムをスイングゲートなどに採用したことも新しいJeepの誕生を感じさせる部分。

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不整地走行時に点灯が不安定になるため、オフローダーが光源にHIDを嫌うのはご存知の通り。LEDはその心配はなく、ラングラーでもヘッドランプやフォグランプ、デイタイムランニングランプ、そしてテールランプにLEDを採用することとなった。

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オリジナルデザインの2ドア・ショートボディと、居住性を求めてストレッチされた4ドア・ロングボディという2タイプを設定する新型ラングラー。その全幅からすべてが大柄に見えるのだが、実は2ドアモデルの全長は4320mmにとどめられている。

 

一方の4ドアモデルはキャビンにおける居住性を求めるべく、ホイールベースを65mmロング化して、全長は+165mmの4870mmとなった。

 

言うまでもないが、ホイールベースが短い分、オフロード走破性は2ドアの方が有利。ただし、こちらは受注生産モデルである。

2doors スポーツ / 全長:4320mm / 全幅:1895mm / ホイールベース:2460mm / トレッド(前・後):1600/1600mm 最低地上高:200mm

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4doors サハラ / 全長:4870mm / 全高:1840mm / ホイールベース:3010mm / トレッド(前・後):1600/1600mm 最低地上高:200mm
※全長比較用の参考写真(ルビコン・ショートはUS仕様)


TEXT&PHOTO:編集部
アメ車マガジン 2019年 3月号掲載


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