乗りやすさと「刺激」を併せ持つ「筋肉車」ファイアーバード・トランザムとコロネット

クーペ
ビンテージ
ダッジ
ポンティアック
ファイアーバード・トランザム
コロネット
愛知県
東海カーズ
アメマガ2019年12月号
ファイアーバード
The Golden Age 60's-70's
コロネット・スーパービー
1979 Pontiac Firebird Trans Am
1969 Dodge Coronet SuperBee
The Golden Age 60’s-70’s 黄金期のモデルたち
1979 Pontiac Firebird Trans Am
1969 Dodge Coronet SuperBee
「ウチ、アメ車屋さんじゃないんですけどぉ?」と語るのは、東海カーズの細井さん。そんなこと言いつつも、バリ物のビンテージマッスルの在庫量を見れば、間違いなく日本のトップクラス。そのバリエーションも実に豊富で、今回も本誌未登場の車両を紹介しよう。
ビンテージマッスルの特集となれば、紹介しない訳にはいかない程豊富なストックを持つ「東海カーズ」。代表の細井さんは68カマロをこよなく愛するにも関わらず、編集部からのリクエストは「シボレー以外の車種で!」と、喧嘩上等なオーダー。そんな無茶振りにも嫌な顔を見せず用意してくれたのが、このラットスタイルのファイヤーバード・トランザムと、コロネットのスーパービーだ。
ビンテージマッスルは誰しもが一度は乗ってみたいと憧れるだろう。でも多くの人は「乗りづらい」とか「壊れたら大変」とかネガティブなイメージを持っているのではないだろうか? かく言う筆者もカーズの在庫車のステアリングを握るまではそう思っていた。
まずは撮影場所までファイヤーバードを走らせるが、半世紀近く前のクルマなのにビックリするぐらい乗り易い。ステアリングの遊びも皆無で、サイド出しマフラーは加速時にV8サウンドを轟かせるので身体中のアドレナリンを沸き立たせてくれる。ちなみにこの個体は売約済みで、次は女性がオーナーになるとのこと。ただでさえ近寄りがたいオーラを醸し出しているので、変な虫が近寄らなくて良いかもしれない。
対するコロネット。ホットバージョンのスーパービーなのだが、軽くアクセルを踏んだだけでは人畜無害でオッサンの休日のクルマ的な雰囲気は否定できない。ところが、アクセルをハーフ以上に踏み込むと、キャラが豹変! ミツバチだと思っていたら、実はスズメバチだった! と思うほど鋭い加速を見せ、やっぱりマッスルカーなんだなと再確認。制動性能も高く安心して走れるのだが、唯一の難点は、おとなしい雰囲気のためか、クルマに興味がないくせにオジサマ達が群がって仕方ないこと。ドライブに出かけて質問ぜめにあっても耐えられる強い心の持ち主ならバリ物のクルマをオススメするが、それが面倒なら、そこそこヤレた個体の方が良いかもしれない。
1979 Pontiac Firebird Trans Am
第二世代最終型となる、通称ロボット(ビッグマスクとも言われる)と呼ばれる1979年型のファイヤーバード。見ての通り外観は年式相応にヤレてはいるが、本文で述べたとおり、ステアリングのスタビリティは現代車と同水準。加速時の独特のサウンドは中毒性を持っており、自然とアクセルを踏み込みたくなってしまう。まさに東海カーズの謳い文句「クルマは走ってナンボ!」を体現した1 台だと言えるだろう。
こんな見た目だけど、エアコンはビンビンに効くし、パワーウインド-もしっかり開閉します。まぁ、見た目で判断するんじゃねぇよ! と言いたいけれど、駐車場に止めていても密売人みたいにしか見えないから、社交辞令的なトークに付き合わされる事もない(笑)。
1969 Dodge Coronet SuperBee
インパクト絶大なファイヤーバードと比べると、例え1969年型スーパービーであっても大衆車的な雰囲気は拭えない。実際、非常にスムーズに走り出すしサウンドも別にうるさくもない。ものすごく大きいわけではないインターミディなので取り回しも良いし…と言うのが正直な第一印象。でもね、アクセルを踏むとやっぱりマッスルなんだよね。怒涛の勢いで加速するし、アオられてもこれなら逃げれちゃうかもね。
ポイントは、やっぱり圧倒的な加速を見せる383ciのV8エンジン。特別なパーツは追加していないが、キチンと整備を施す事で安心して走れるクルマになっている。新車同然の内装も素敵だが、面倒なオジサマたちの口撃に会うのは避けられないだろうね。
Special Thanks ◆ Tokai Cars
TEL:0533-86-8890
Photo ◆ Takeo Asai
Text ◆ Ryo Sorano
アメ車マガジン 2019年 12月号掲載
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