-フリースタイルで行こう- #03 サメカマ・ミニカーの世界

コラム

アメマガ2020年7月号

フリースタイルで行こう

#03 サメカマ・ミニカーの世界

-フリースタイルで行こう-


-フリースタイルで行こう-
#03 サメカマ・ミニカーの世界

「フリースタイルで行こう!」は、アメリカンカルチャーが大好き過ぎる男:石橋秀樹氏がリコメンドするアメリカンなモノを紹介していくというもの。第三回は石橋氏が愛して止まない「サメカマ」こと第二世代カマロ前期の大小のダイキャストミニカーを紹介していくことにしよう。ポップでナイスなのだ!

初めての愛車がサメカマだったこともあり、今でもセカンドカマロに恋焦がれている…

ついこないだ原稿を書いたと思ったら、早くも3回目。時間の経過が早く感じる感覚が加速している模様。そんなわけで、今後の自分のアメ車ライフのことを考えてみたり。とにかくアメリカが大好物ですから、愛車も当然のようにアメ車となるのですが、マッスル、トラック、バン、とジャンルに関係なくワイドバンドな趣向なため、好きな車種が多すぎて自分でも困っています…。
 

メイクスではとにかくプリマスが大好物。これまでに乗り継いだアメ車の大半もプリマスだったりします。現在は41年型ウィリス・ピックアップと、アメリカとて貴重なモデルながら、ジャンクな状態でリーズナブルな個体に、運良く巡り会えたため、愛車として日常使用しているのです。もちろんお気に入りですし、満足度も相当なものなのですが、ひとえに奇跡的ともいえる巡り合わせがあってこそ。不思議なもので、個体数も十分に存在し、価格的にも無理がない条件のモデルであっても、いざ探すとなると、ピタッと巡り合わせがなくなる、というパターンにはまるのです。


そのパターンをこれまでに数回繰り返しているのが、セカンド初期のカマロRS。この時代のカマロにはスタンダードとRSとで、2種類の異なるデザインのマスクが存在しますが、自分としては断然セパレートバンパーの「サメカマ」ことRS派なのです。なにしろ、初めての愛車として手に入れたほどの大好物。かれこれ30年ほど前のことですが、中古車市場でちょいちょい出回っていただけに、何台もチェックしてたどり着いた個体。アメリカでのトレンドを反映したキャッチーなカラーリングが今でもお気に入りだったりします。


しかし、友人が手に入れた70年型チャレンジャー・440RTのマニュアル車の暴力的なポテンシャルを体験した事を機に、ビッグブロック&マニュアルに乗り換えることに。カマロを同等の仕様にモデイファイする予算よりも、その仕様のRMOPARを新規輸入した方が簡単で安かったのです。その後もコスパの良さでプリマスを何台も乗り継ぎましたが、ルックスをはじめ総合的な面で魅力を感じるサメカマを求めるように。ところがとにかく巡り合わせに恵まれず、より好条件の別のモデルを乗ることに。乗り換える度に同じパターンにハマっているうちに、カマロの価格が上昇してしまったり…。それだけに、想いばかりが募るのです!


これがダイキャストでも同じ様なことに。今でこそ、いい加減にしてくれというほど沢山の種類がリリースされておりますが、ひと昔前では、大好きなホットウィールでもサメカマは無し。新車当時にリリースされないと、よほどのきっかけがない限り、ラインナップは期待できないので、ボディが共通の78~81年型をベースにカスタムして愛車を再現したり。時間の経過とともに、旧車の魅力が再認識される中、ホットウィールをはじめ、他のブランドからもサメカマがリリースされるようになったのはありがたいけれど、今度はリバウンドの如く、バリエーション違いだけでなく、キャスティングも数種存在する。もはや、大量にありすぎて、ありがた迷惑な感じ…。

img059

My Ride
初のマイカーとして30年ほど前にドライブしていた73 年型LT。いかにも当時のストリートマシン的なカラーリングが最高。エンジンルームもアメリカ的にクリーンだったし、Dモードでベタ踏みするだけで、激しくタイヤスモークするヤンチャな仕様でした!!

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ホットウィールをカスタム
サメカマのダイキャストが当時は存在しなかったので、ホットウィールのカスタムの一環として、78~81年型をベースに自分の愛車を再現。後に出た70年型と比べるとデッキが長めなのが今見ると気になる。センターラインのホイールはジョニーライトニングからの流用。

1971 Camaro:Showcase / Hot Wheels

1971 Camaro:Showcase / Hot Wheels
アダルトコレクター向けの正統派スケールダウン的アプローチ。ストックのZ28にアメリカンレーシング5スポークホイールを装着した王道のスタイル。人気割に、04年~現在までに、写真の他、オレンジ、黄色とで全4種類しかバリエーションがない。

'70 Camaro RS Ultra Hots / Hot Wheels

'70 Camaro RS Ultra Hots / Hot Wheels
写真上のショーケース・シリーズに対して廉価版的ながら、ベーシックよりは明らかにアップグレードなスタイル。オールドスクールなL88フードがポイント。有名車を再現したドラッグ仕様では、専用にスーパーストックフードを備える!

'70 Camaro Road Race:Basics / Hot Wheels

'70 Camaro Road Race:Basics / Hot Wheels
ホットウィールスの魅力はベーシックこそ!!限られた条件内でのスタイリング良さは流石!そしてカラーばりによる集合の美学がHWの真骨頂なのです!ウルトラホッツ・シリーズ件廉価版によるL88フードを持つキャスティングも存在するので、サメカマだけを集めても相当なボリュームになる!!

1970 Chevy Camaro Z28 RS:Johnny Lightning

1970 Chevy Camaro Z28 RS:Johnny Lightning
実車のマッスルカー人気に連動して、オリジナル志向の小スケールダイキャストの先陣をきったJL。有名なドラッグマシンなども含めバリエーションは豊富。ホイールはストックの他にも社外のCRAGARなどをライセンスでリリース。

Camaro Baldwin Motion Auto World 1/18/Racing Champions 1/64

Camaro Baldwin Motion Auto World 1/18/Racing Champions 1/64
本来は設定のない最大級の454エンジンを搭載するPhase IIIは、Yenkoなどと同じ激レア工場出荷モデル(COPO)。ヤンキー感溢れるストライプも素敵。1/64は造りが良いのにフードがL88出ないのが残念。大小出処は同じアーテル製。

1970 Chevrolet Camaro Z/28 Franklin Mint 1/18

1970 Chevrolet Camaro Z/28 Franklin Mint 1/18
精巧なつくりで定評のフランクリンミント製。メインの1/25に比べるとディテールがスポイルされているものの、リアルなスケール感はお見事。純正ホイールではダントツでクールなZ28ラリーの仕上がりは完璧。オレンジ、ブルー、イエロー、カスタム、の4バリエーションあり。

1971 Chevrolet Camaro Z/28 Collectibles / Matchbox Lesney Edition / Matchbox

1971 Chevrolet Camaro Z/28 Collectibles / Matchbox Lesney Edition / Matchbox
今では網羅できないほど様々なブランドからRSがリリースされてますが、個人的にいちばんのお気に入りなのがマッチボックス。実際よりはずんぐりしているけれど、サメカマらしさに溢れてます!コレクティブルズのラバータイヤ仕様が理想的。

1970 Chevrolet Camaro Mr. Bardahl GREENLIGHT Hobby Exclusive

1970 Chevrolet Camaro Mr. Bardahl GREENLIGHT Hobby Exclusive
オリジナル志向という点など、アプローチはJL と同様ながら、つくりの精巧さや忠実なスケール感で国内でも人気のグリーンライト。往年の有名なドラッグマシーンを再現しているだけに、フードスクープがストックのままなのが残念。

'70 Chevy Camaro G Machine / Hot Wheels

'70 Chevy Camaro G Machine / Hot Wheels
イレギュラーな1/50ほどのスケール感が好みが割れるところですが、タイトルに見合うアプローチによるモダンなスタイルがクール!劇中車でお馴染みのピュアビジョン仕様など、実車のトレンドとシンクロしているのもポイント高い!


★石橋秀樹
アメリカンホビーショップ「ホットワイヤー」の店主であり、フリーペーパー「イグナイト」の編集人、そしてアメ車マガジンでもライターを行なうなど、アメリカンカルチャーに関する偉人(変人)である。人生は肩ひじはらずに「フリースタイル」なのが信条。


アメ車マガジン 2020年 7月号掲載


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