ジワリ人気のレトロなジープパトリオットに注目!

SUV

ジープ

アメマガ2022年9月号

断然JEEP派

パトリオット

パトリオットアルティテュード

ジープアウトレット

埼玉県

似たようなクルマのデザインが増えてきた昨今、個性ある姿を求めて四角い・丸目というレトロデザインに注目が集まっている。そして、誰もが運転しやすいコンパクトなボディ。その条件のすべてを備え、さらに車両価格も手頃なのが、2013年まで正規販売されたジープ・パトリオットだ。

今こそJEEP PATRIOTが絶対に面白い

断然JEEP派


四角いフォルムのクルマが人気上昇中!

2013 JEEP PATRIOT Altitude

ラングラー人気の陰に隠れがちだが、もっともコンパクトなジープ、レネゲードの人気も高い。コンパクトなボディサイズで、ジープならではの四角いフォルムに丸目のヘッドライトは、今どきのクルマにはない個性があるとして受けているのだ。

 

この「コンパクト・四角い・丸目」のキーワードに着目すると、約10年前に日本市場から消滅したジープモデルも面白い存在になるかもしれない。そのモデルこそ、パトリオットだ。

パトリオットは、04年に「ジープの再出発」としてコンセプトモデルが初披露され、06年のニューヨークオートショーで量産化モデル「パトリオット」が登場した。当時のジープはダイムラークライスラー社のもとにあったため、開発もクライスラーとダイムラーの技術を採用。プラットフォームはジープ・コンパスやダッジ・キャリバーなどと共通のMKプラットフォームだが、搭載する2.4ℓ直4エンジンは、ダイムラー・クライスラーと提携していたヒュンダイ、三菱自動車といったメーカーと合弁会社を設立して開発がされている。そうしたことから、パトリオットは純粋なアメ車というよりも、グローバルな技術を集積したモデルと言えるのだ。

 

日本には、右ハンドル化されて07年8月にデビュー。その後09年には内装変更(中期型)し、11年にはフロントバンパーなどのデザインを変更した後期型に移行する。しかし13年、日本の安全基準を満たさないとして正規販売が終了となってしまう。因みに北米では、17年まで発売がされていた。

 

パトリオットの中古相場は、約110万円前後。しかし日本では僅か7年という短い期間の販売だったため、中古車は限りなく少ない。しかも最近では、国産車でも四角いフォルムのモデルが人気上昇中とあって、パトリオットの評価は益々上がっていくと推測。

 

今回は、その注目のパトリオットを積極的に仕入れ、常時4~5台保有する埼玉のジープアウトレットで撮影となった。見れば見るほど気になるパトリオット、今一度ジックリ見ていこう。

ライバルはやっぱりジープ・レネゲード?

日本での販売は7年間年式で細かい違いもあり

ジープアウトレットで撮影したのは、13年型パトリオット・アルティテュード。パトリオットは、07~08年が初期型、09~10年が中期型、11年~13年型が後期型となる。初期型と中期型では外装デザインは同じだが、インパネデザインに違いがあり、後期型になるとバンパーデザインが変わり、ボディ下部が樹脂素材となり、インパネも変更される。

 

グレードは基本的にスポーツとリミテッドの2つだが、12年にスポーツをベースとする限定モデル・アルティテュード(17インチグロスブラックホイール・シルバールーフレール)が追加。グレードの違いは、リミテッドがシートがレザーシートに対し、スポーツはクロスシート。リミテッドにはリフトゲートスピーカーを含むプレミアムサウンドシステムなど装備が充実。

エンジンは全年式共通で2.4ℓ直4(ハイオク)+CVTが基本となるが、後期型のスポーツにだけ2ℓ直4(レギュラー)が設定され、このグレードのみ2WDとなる。パトリオットは通常FWDだが、必要に応じてトルクをリアに最大50%配分するリアフリーダムドライブ1と呼ぶ4WDシステムを搭載し、60%配分の4WDロックスイッチも設置。

 

ボディサイズでのライバルは、やはり人気のレネゲード。だがパトリオットは約半分の価格で買えるとなれば、検討する余地はあるはずだ。

全年式のパトリオットを見比べると、外観での大きな違いはフロントバンパー形状の違いで、後期型ではボディ下部に樹脂パーツが配置されている。写真上が後期型、下が初期型&中期型。選ぶ基準はハッキリ言って好みだろう。ジープアウトレットは、こうしてパトリオットを見比べられる数少ないショップだ。

エンジンは全年式共通となる2.4ℓ直4 DOHC。後期型のスポーツグレードにだけ可変バルブ タイミング機構を搭載する2.0ℓ直4 DOHCとなる。なお、後期型ではCVTも改良された。

2011年からの後期型では、ジープ統一のマルチファンクション機能を搭載したステアリングに変更。インパネデザインは中期型と同じだが、エアコンはオートに変更されている。助手席側のサイドビューカメラは全年式に設置されている。コンソール下には4WDシステムの4WDロックスイッチが備わる。これにより、トルクを最大60%リアに配分させることができる。

ジープアウトレットに初期型、中期型、後期型が在庫であるため比較。初期型のエアコンスイッチはレバー式(社外デッキ装着済)。中期型はステアリングデザインは初期型と同じだが、インパネセンターダッシュが大きく変更。エアコンスイッチもダイヤル式になり、エアコンダクトも丸型になっている。

グレードのアルティテュードは、スポーツがベースなのでシートはクロスシート。60:40 分割可倒式のリアシートは、最大12度リクライニングできる機構が備わり窮屈さは感じない。

シートアレンジも豊富で、助手席シートバックも前方に倒すことが可能でスキーなどの長い荷物を載せることができる。荷室容量は536ℓで、最大で1755ℓにまで広がる。


GRADE CHECK
上級リミテッドはレザーシートと背面スピーカーが目印

パトリオット購入で恐らく迷うのが、グレードのスポーツとリミテッドの違い。2WDが絶対条件であれば、後期型のスポーツが一択。左写真はリミテッドで、シートはレザーシート。他にリフトゲートスピーカーが装備され、プレミアムサウンドシステムとなる。前・中・後期いずれも、グレードの大きな違いはこれぐらいだ。


GRADE CHECK
カラーの塗り分けでレネゲード風に仕上げる

ジープアウトレットでは、ノーマルの販売だけではなくカスタムも多く手掛けている。一番人気なのが、パトリオットの純正にはないジープカラーでオールペンし、グリルやエンブレムをブラックペイントするカスタム。見た目はまるでレネゲード。インチアップをして、A/Tタイヤ装着のオフ仕様も過去には製作している。


2013 JEEP PATRIOT Altitude

SPEC ◇2013 年型ジープ・パトリオット・アルティテュード
■全長×全幅×全高/4425×1810×1665mm
■ホイールベース/ 2635mm
■車両重量/1540kg
■エンジン/直列4 気筒DOHC
■排気量/ 2.4ℓ
■最高出力/170hp(6000rpm)
■最大トルク/ 22.4kg・m(4500rpm)
■トランスミッション/CVT フルタイム4WD
■乗員/ 5人
■燃料/プレミアムガソリン
■最低地上高/ 210mm

2012年以降に限定モデルとして設定されたアルティテュード。17インチグロスブラックホイール、シルバールーフレールが専用装備。ボディカラーはディープチェリーレッド。

 

パトリオットの全長4425mmは、現在ジープで一番コンパクトなレネゲードと比べて17cm長く、全幅は僅か5cm大きい程度。全高はレネゲードより4cm低い。四角いジープでお馴染みのXJチェロキーと比べると、パトリオットの方がやや大きい。いずれにせよ、一般的な国産車と変わらぬボディサイズなので、初めてのアメ車というユーザーでも大きさによる抵抗は感じないはずだ。


JEEP OUTLET【ジープアウトレット】

TEL:048-948-7196
URL:https://unitedtrade.co.jp


Photo&Text:相馬一丈

アメ車マガジン 2022年9月号掲載


関連記事

RELATED


ジープはオフロードを走ってこそ、本当の意味でのフリーダムカーだ!

ハマーH1のスペシャリストでありながら、アメリカンSUV&トラックを中心に、レアなアメ車の輸入元としても知られる「スカイオート」。オーナーの村上周平さんが元々オフロード好きということもあり、不定期にオフロード走行会も行っている。今回はそんな、スカイオートの走行会に潜入だ!

ジープらしいスタイルを強調しつつ、保安基準を満たす安心感も魅力

デビュー当初は否定的な意見が少なくなかったラングラーの4ドア。だがそれまでのイメージを払拭し、新たなユーザーを開拓したJKラングラー。そのヒットをさらに確実なものとしたJLラングラーを、今や見かけない日はない。

オフロードの走りを格上げするスペシャルカスタムでJLラングラーが劇的進化!

Jeepカスタムの老舗タイガーオートが贈るエクストリームマシン。Jeepラングラー アンリミテッド ルビコン(JL型)に40インチタイヤをインストールし、サスペンションからエクステルアまでしっかりと手を入れたスペシャルなクルマなのである。

普段乗りも快適な本格派4×4!JLラングラー1台あれば旧車道楽も安心

コルベットC3と共に登場してくれているERIさん。実は旦那さんと共にハーレーやビンテージカーを複数台所有するマニア。そんな夫婦が唯一気負いせず、気楽に乗ってどこへでも走らせるメインシューズがJLラングラーだ。

お客さんが乗ってきた、ワゴニアに一目惚れ♡

トレンドに左右されることなく、常に一部マニアの中で憧れの名車として語り継がれるワゴニア。ほかのアメ車にはない固有の魅力にハマり、虜となったNacoさんが嗜む自然体のワゴニアンライフとは!?

 

最新記事


2024/05/03

カジュアルか、アダルトな路線か、カーズなら欲しいクルマがある!【東海カーズ】

クーペ

ビンテージ

シボレー

色々なアメ車を乗り尽くした人も、これからアメ車に乗ろうと思う人も、やっぱり気になるのは現代車にはない味があるビンテージアメリカン。でも、比べられるほど台数はないし、お気に入りのクルマを待っているうちに価格は絶賛高騰中!でも愛知の東海カーズなら驚くほど多くの在庫があるので、見比べて選ぶことが可能だ!

2024/05/02

アメ車だから可能にした重量級洗車装置の積載【E350ステーキベッドトラック】

バン

フォード

田中式洗車法と呼ぶ純水を使った特別な洗車法。移動洗車車両として使うには様々な装置を積載するため、その重さは重量級。日本のトラックでは重さに耐える車両がなく、本国から輸入したのがフォード・E350・ステーキベッドトラックだ。

2024/05/01

見た瞬間に一目ぼれ、将来住む住宅はジェネラルに決めた!

HOUSE

結婚したら一軒家に住む。漠然とそんな思いを持っていたオーナーさんは、先輩が建てた住宅のオープンハウスに行き、その住宅デザインに衝撃を受ける。「マジでカッコイイ!俺もこんな家に住みたい!」。それがジェネラルアメリカンホームとの出会いだった。

2024/04/30

本場のUSAカスタムが楽しめる大口径MTタイヤが日本上陸

タイヤ

アメリカの空気感を味わいたいからアメ車に乗る。できれば本国で走っているようなカスタムを楽しみたい。ホイールは手に入るけど、タイヤまでは難しい…。そんな悩みを抱くオーナーのために、覇王ホイールがFURY TIRESの販売を開始した!

ランキング


2024/05/02

アメ車だから可能にした重量級洗車装置の積載【E350ステーキベッドトラック】

バン

フォード

田中式洗車法と呼ぶ純水を使った特別な洗車法。移動洗車車両として使うには様々な装置を積載するため、その重さは重量級。日本のトラックでは重さに耐える車両がなく、本国から輸入したのがフォード・E350・ステーキベッドトラックだ。

2018/02/07

走っているとやけにハンドルがブレる…原因はタイヤ?ホイールバランス?それともブレーキか?【REFRESH PROJECT】

メンテナンス

コラム

走行中に感じた違和感。それはハンドルのブレ。【REFRESH PROJECT】

2021/06/11

史上初の200mph超えを果たした伝説の「快鳥」【プリマス・スーパーバード】

クーペ

ビンテージ

プリマス

1970 PLYMOUTH SUPERBIRD

2022/04/08

US日産の巨大ユーティリティバンのNV3500

バン

逆輸入車

2019 Nissan NV Passenger