ホットロッドカスタムショー2017 ニッポンのHotなアメ車カルチャーがここに集結!!
26th Annual Yokohama HOT ROD CUSTOM SHOW 2017
26th Annual Yokohama HOT ROD CUSTOM SHOW 2017
AT PACIFICO YOKOHAMA SUNDAY DECEMBER 3,2017
益々人気 沸騰! ホットロッドカスタムショー
アメリカから有名車や著名ビルダーがゲストとして来日するアメリカンカルチャーを体感できるアメ車界で最重要イベントが 「ホットロッドカスタムショー」 だ。
アメ車ファンだけでなく、カーガイならば絶対に外すことのできないビッグイベントだ。26回目となる今回は、これまでに以上に濃い~内容で熱く開催。 国内最大級のインドアショーとあって来場者も世界中から押し寄せたのだった!
日本から世界へ発信するカスタムの祭典HCSは今回もハンパなく熱かった!
アメ車をテーマにするイベントは、近年ではモデルのスタイルやカスタムのアプローチ毎に細分化されるなど、様々なスタイルで数多くのイベントが全国各地で開催されている。他との差別化を図るように出展車のスタイルや趣旨を基準に選択肢が広がり、イベント数が増加傾向にあることはファンにとって有り難い。
とはいえ、増加しているが故に、開催日がバッティングしたり、日程や開催地によっても、どのイベントに足を運ぶか選択する必要がある…。
そんな中でも、HCS(Yokohama Hot rod Custom Show) は、国内最大級のインドアショーとして、トップレベルのショーカー&バイクが大量に出展されるだけでなく、アメリカの有名車&著名ビルダーなどがゲスト来日することで、アメリカのRod & Customをリアルに体験することができる点でもポイントが高い!
2017年で開催26回目と歴史も古く、海外での知名度も高いため、海外からの来場者も年々増え続けており、会場内は特有のインターナショナルなムードとなり、異国感を味わえるのも楽しい。スワップミートやベンダーブースにも海外からの出展者が増えており、イベント限定品が販売されるなど、ショッピングのためだけで十分魅力的なイベント。
ピンストライパーのブースも最大級で充実しており、ショーの合間にはライブパフォーマンスも味わえるなど、アメリカンなカーショーにおいてはアジア圏では最大かつ最重要なイベントとして絶対に外せない存在なのだ! それだけに、まだ未体験という人は、何を差し置いても 「HCS」 に足を運ぶことをオススメする!
とにかく会場内もその周辺も、来場者で溢れかえっていた。海外からの来場者も年々増えており、様々な言語が飛び交っており、もはや日本ではないかのような錯覚に陥るほど。また出店ブースがバラエティに富んでいるのも人気の理由となっているのだ。
来場者数が増加する中、開場前の早朝から長蛇の列となり、今年は対応策としてこれまでAM9時だった開場時間をAM8時に繰り上げてのスタート。そして、イベントの目玉の1つでもある海外ゲスト&ショーカーによるライドイン(自走による入場)でのっけからイベントは大盛り上がり。
出展車両をじっくり見て回るだけでも丸一日が必要なほどボリュームがあるうえに、スワップミートやベンダーブースの出展数も膨大なのだ。アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、アジアなど海外からの出展者による特設エリアまで用意された。イベント限定商品も数多くリリースされ、人気のアイテムを入手するには長蛇の列に並ぶ必要もあったほど…。
中でもVANSとMOONEYESとのコラボによるシューズのブースでは、VANSの代表であるスティーブ・ヴァン・ドーレン、そして、アイコン的存在のレジェンド・スケーター、スティーブ・キャバレロによるサイン会が行なわれ、大盛況となった。
その他にも、全国のピンストライパーが集結する特設ブースや、ColorThe Temptationのタイトルによるアートピースの展示&コンテストや、ステージだけでなく、ブースにおいてもバンドによるライブ演奏が行なわれるなど、アメリカンなカーカルチャーにどっぷり浸れる最良なイベントとなっている。
1971 Chevrolet Camaro
ターボで武装したLSモーターに6速マニュアルを組み込んだストリートカーにおいて最新かつ最強ともいえるパワートレーンを移植した本気のマッスル。サーキット走行を踏まえてTRANS-AMレースを意識したアプローチでフィニッシュ。
シンプルながらも抜群のプロポーションでカマロ本来の魅力が最大限に発揮され見事“Best of '70s”を受賞。製作は本誌連載コーナー:マスタングスプーキーにも登場する「フォーティーエイト」によるもので、ベース車の入手からダイノマシンでのチューニングはアメリカにて行なった。
1932 Ford 3W Coupe
ボンネビルなどでSCTAが主催するランドスピードレース参戦車両として製作されたMOONEYES Special CompetitionCoupeがオーナーと共に来日。
レースカーながらストリートロッド的なクールかつクリーンな仕上りが魅力的な32年型フォード・3ウインドー・クーペ。レースカーとあってライドインは見合わせた。
1967 Dodge A108
キャブオーバーのDodgeというとA100に人気が集中する中、コチラはロングの108をベースにスラムドという大技を投入している。
1968 Dodge Charger 440RT
グッドイヤー・ポリグラスGTを組み込んだスチールホイールを装着するなど、オリジナルに拘って細部まで徹底的に美しい仕上げでオーラを放つチャージャー。
1976 Cadillac Eldorado
スラムドによるガッツリと低い車高スタンスによって巨大なボディならではの迫力あるロー&ワイドな魅力的なプロポーションが際立つエルドラド。
1932 Ford Model B 5w Coupe
映画『アメリカン・グラフィティ』の劇中車であると同時に、世界一有名なストリートロッドでもある“グラフィティクーペ”のトリビュート。もしもミルナーがブロアーを装着したらこうなったであろうというコンセプトで製作。
そのため、スーパーチャージャーによる水温の上昇を踏まえグリルはカットせず、ラジエターも含めストックのサイズで装着。小ぶりなグリルによるアンバランスさも本家ならではの特徴だが、それ以上にバランスの良いルックスが魅力的。“Best Street Rod”受賞車。
1959 Chevrolet El Camino "KERMIT"
ショーロッド全盛期のシックスティーズらしいラディカルなアレンジがポイント。ベッドを切り詰めながらも絶妙なスタイリングを確保。ビルダー兼オーナーのA・クラーク氏と共にゲスト来日したのだ。
1955 Chevy 210
ドラッグレース&ストリートで活躍するリアルなプロストリート。極太タイヤを飲み込むプロポーションが魅力大。キャブからEFIにアップデート。
1975 Chevrolet El Camino
歴代エルカミーノの中でニッチな存在の75年型だが、専用のシェルの装着による独創的なフォルムで魅力を放つ。内外装共にストックを美しくキープしオリジナルの魅力を発揮しつつ、パッセンジャー用のラリーホイール&ホワイトリボンタイヤがアクセント。
1932 Ford Roadster
デュースにおいては異色ともいえるセブンティーズスタイルを落とし込みながらクールに纏まった秀作。オーナーは女性フリーライターのレミさん。彼女自身で大半をガレージビルドしたという力作なのだ。
1932 Ford 3W Coupe
32年型FordモデルBの生誕85周年を記念してDeuceだけの特設コーナーに出展された32台中ベストとされた受賞車。秀作の多い中でも、国内にて手掛けショークオリティーでフィニッシュしている点でポイントが高い。走りに特化するマニュアル車なのも◎!
1963 Ford Econoline
M2からダイキャストミニカーがリリースされるほどの有名車“VAN GO”もゲスト出展!パネルVANならではのシンプルでスクエアなボディの魅力が際立つスラムドっぷりはお見事。ミッドセンチュリー感あふれるレトロモダンなインテリアも秀逸。
HCS では毎年特定のモデルやスタイルにスポットライトを当て、特設エリアにてフィーチャーしている。2017年は、生誕85周年となる“デュース”こと1932年型FordモデルBを取り上げ、“Taste of Deuce”のタイトルでフィーチャー。ストリートロッドきっての人気モデルながら、32台ものデュースを一堂に見れる機会は日本国内では HCS くらいだろう。
それと同時に“Gracious Pickups”として59~87年にラインナップされたGMのセダンピックアップ、エルカミーノもフィーチャー。様々なスタイルでアレンジされた歴代エルカミーノを見る事で、各年式ごとの魅力を再確認できた。テーマに見合うデュースとエルカミーノがそれぞれ1台ずつアメリカからのゲストとしても来日&出展された。
その他のゲストには、"VAN GO”ショーネームでお馴染みの有名車、63年型エコノライン・パネルバンと、巨匠ギーン・ウィンフィールドが手掛けた "InvisibLeSabre" こと65年型ビュイック・ルセーバも出展。アメリカのショークオリティの仕上りの美しさや丁重なディテーリングもじっくりとチェックできたのだ。
1970 Chevrolet El Camino
“Gracious Pickups”のタイトルでフィーチャーされたエルカミーノ専用エリア出展車。セダンをベースとしたピックアップとしてどちらの良さも兼備えるエルカミーノの中でも、マッスル指数の高い70年型に見合うレストモッド的なアプローチでセンスよくまとめた秀作。
ファクトリーのカラースキムを採用してストックの魅力を活かしながらも、ラージリムを違和感なく収めたバランスの良さも魅力。最大級の454エンジンを搭載する454SS仕様。
1969 Dodge Coronet Super Bee 440 SIX PACK
北海道のショップながらも全国各地のイベントに積極的に参加するマッスルトリップからは、Moparのみで6台も出展。この個体は、いそうでいないオリジナルA12パッケージの4MT車。ポテンシャルではHEMIカーをも凌ぐメーカー純正ストリートファイター。
1932 Ford Woodie Station Wagon
ハイテック・スタイルでまとめたシンプルながらも完璧なプロポーションでズバ抜けた魅力を持つウッディワゴンのデュースの傑作とされる超有名車! BOYDSをはじめ、T・テイラー、R・ブリジオ、D・フィンクなど、各界の巨匠が携わり80年代に構築。
1928 Ford Model A Roadster
アーリーA(28~29年型)においてもグリルをデュース用にアレンジするのがお約束となっている中、ストックのグリルをキープし本来の魅力を保持する貴重な2台。
1968 Chevrolet C10
外装はいわゆるパティーな状態ながらも、エンジンは近年のGMで主流のLSシリーズに換装しキッチリとアップデートというアメリカ的アプローチののC10。
1938 Ford Convertible
アールデコ調のエレガントなスタイリングが特徴的な38年型フォードのキャラクターに見合う上品かつクールに仕立てた王道的カスタム。
1977 Dodge Street Van
マルチグラフィックや、アミューズメント感覚のグルーヴィーなインテリアが如何にもな往年カスタムVANの人気は完全に定着しており、フルサイズVANのスペシャルショップのDEEZ制作車を筆頭に、毎年数台がエントリー。
アメリカでも当時タイムリーではなかった世代を中心に注目度が高まっている。チョッパー同様にムーブメントとなった当時のカルチャーも含めて楽しまれており、日本国内の動向を察知するアメリカの専門誌やクラブメンバーも来場していた。
1970 Plymouth Satellite
マッスル系同型車のワゴンをベースにHot Rod的アプローチでアップグレードした傑作車。スコッツ製ホイールの装着にもセンスが光るBest Muscle Car受賞車。
1965 Buick LeSabre "InvisibLe Sabre
カスタム界の巨匠、G・ウィンフィールと共にゲスト出展された"InvisibLe Sabre”。そのショーネームも抜群だが、光の加減で表情を変えるフェードペイントはお見事。
1934 Ford Tudor Sedan
花形のデュースの他、入手しやすいモデルAをメインに、こんな34のセダンなど、様々なモデルイヤーのストリートロッドがトレンドとなっているのだ。
1987 Chevrolet El Camino
エルカミーノ専用エリアに出展された26台中、角形4灯式の最終型は10台もエントリー。いわゆるクラッシクなモデルよりも部品の供給の少ないモデルイヤーながらも、ストックを意識して新車以上にクリーンな状態を保持する秀作揃いだった。
1932 Ford 5W Coupe
日本にストリートロッドを持ち込んで仕上げのクオリティはストリートカー然としながらも、チョップトップの度合い、ライト&取付位置、フェンダーや車高プロポーションに関わるアレンジの絶妙なさじ加減によって、完璧なルックスを獲得している。
Photo◆Hiroshi Nose Report◆Hideki Ishibashi
アメ車マガジン 2018年 3月号掲載
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