スタッドレスタイヤの老舗ノキアンタイヤが打ち出すモデル「R3」
ノキアンタイヤ
HAKKAPELIITTA R3
HAKKAPELIITTA R3 SUV
STUDLESS TIRE SPECIAL ROAD TEST
ノキアンタイヤは世界で初めてスノータイヤを作ったフィンランドの老舗メーカー。その新作スタッドレスが「ハッカペリッタR3/R3 SUV」である。雪国生まれのスタッドレスの実力はいかほどか。北海道にあるテストコースを使ってその実力を試してきた。
阿部商会からノキアンタイヤのスタッドレスタイヤ「ハッカペリッタR3」が発売になった。ノキアンタイヤは世界で最初にスノータイヤを製作したタイヤメーカー「フィニッシュラバーワークス」を前身に持つフィンランドのタイヤメーカーで、スノータイヤ、スパイクタイヤのスペシャリストとして欧州での知名度は高い。
トレッドデザインはラグ溝(横溝)に近い斜め溝を主体に、連続しない縦溝を組み合わせた個性的なトレッドデザインとなっている。さらにサイピング(極細溝)にも凝っており、トレッド中央には、左右対称のセンターブロックサイピングが施され、その両サイドにはサイプ壁面に凹凸の突起をつけ3Dサイピングに吸水性を高めるポンプサイプを組み合わせている。そしてショルダーブロックには、吸水性とブロックの剛性バランスを整える櫛の歯で穴を開けたようなコームサイピングが採用されている。
また、スノートラクション性能を高めるため、ショルダーブロックサイド部に掘り込みを施している。トレッドの溝にもスノークローズと呼ばれる突起がつけられている。コンパウンドには非金属の硬い粒子を練り込んだクライオクリスタル3コンセプトというコンパウンドを採用。ゴムによるグリップ性能に加えて、ひっかき性能を高めている。

試乗してまず感じたのは、進化の過程が違うこと。ハッカペリッタR3は雪を掴むような独特のグリップ感がある。氷はもちろん滑るので重要な性能だが、日本のように0度付近の滑りやすい氷の路面はフィンランドではあまり出現しない。それがキャラクターの違いになって表れているように感じた。だからといって氷上性能が悪いわけではない。いまやマテリアルメーカーは世界に通じているので氷の性能も進化している。先代モデルR2と比べると、R3の氷盤路での制動距離は明らかに短くなっているし、減速感が強くなって制動時の安心感も増している。
雪道は路面をトレッド面でギュッと掴むようにグリップする。トレッド面のケース設計から異なるのではと思えるほどだ。トレッドデザインも効いているのだろう。トラクションのかかりがいい。さらにステアリングの応答性もいい。ハンドルを切り出した時のグリップの出方が素早く、キュッとエッジを利かせ、スッとクルマが向きを変えてくれる。過敏でなく鈍くもなく、ドライバーに緊張を与えないところも好感が持てる。
ハッカペリッタにはR3SUVというSUV用も用意されている。サイドウオールにアラミド繊維を混ぜ、耐サイドカット性能を高めた仕様。味付けはR3とよく似ているが、ショルダーからサイドウオールにかけてより剛性が高い感じ。R3よりもトラクション感が強くあって、力強く路面を蹴ってくれる。
ハッカペリッタR3は寒い国で作った寒い道を走るためのタイヤという点で非常にしっかり作り込まれており、トータルパフォーマンスでは国産スタッドレスに匹敵する性能を持っていると感じた。
ICE&SNOW ROAD

氷上と雪上の2つのテストコースでハッカペリッタR3/R3 SUVの実力を試した。ブレーキング時の制動力など明らかに先代を上回る性能を発揮している。さらに高いグリップ力によるステアリングの応答性の良さも特筆すべきポイントだと言える。

凝ったトレッドデザインにより高い操縦性と安定性を両立
①クライオクリスタル3パーティクル
②ティラード・ブロックス
③ファンクショナルサイピング

トレッド中央には左右対称のセンターブロックサイピングなど独自の構造が採用され、雪を掴むようなグリップ感の高い走りを実現。シャーベット状の路面における性能も強化されている。ハッカペリッタR3にはSUV用もラインナップ。センターリブを幅広く取ることで操縦性を高めているほか、サイドフォールの耐久力を高めるアラミドサイドウォールテクノロジーなどが採用されている。これらの技術により、SUVであっても高い走行安定性を実現する。
SIZE LINE UP

NOKIAN TYRES 日本総輸入販売元:株式会社阿部商会
HP:http://www.nokiantyres.jp
TEL:03-3233-2671(09:00~18:00、土日祝日を除く)
Text:斎藤 聡
アメ車マガジン 2019年 1月号掲載
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