愛車ラムデューリーのために、用意したビルトインガレージ
MY GARAGE STYLE File.02
American Cars & Garage Life
全長6m超、幅2.4mのデューリーでも余裕で収まる
フルサイズトラックと比較してもワンランク上のサイズを誇るデューリー。その規格外なサイズの愛車専用設計でゆとりを持たせたビルトインガレージは、長年デューリーを愛して止まないオーナーの夢だった。一生手放さない愛車を最高の状態で保管

大阪のスラムドラム軍団、TMオートサービス御一行のなかで、カスタムペイントを施していないのに強烈なインパクトを誇り、各カーショーでアワードを受賞してきた丸さんの ラム・デューリー 。10年ほど前には本誌で単独取材し、5年ほど前には当時連載企画として進めていたカークラブ、チーム特集で「MAD LOW」を紹介した際にも本誌に登場。
10年以上経過しても当時と変わらない愛車のコンディション維持、結婚や子供の誕生を機に泣く泣くアメ車を降りてしまう人が多いなか、何があっても手放さないで大切に乗り続ける心意気は実に好印象。
そんな丸さんのマイホーム計画は、今まで駐車場に悩まされ続けた
ラム・デューリー
を最高の空間で保管してあげようと、専用のビルトインガレージありきの集大成だ。仕事が忙しくなってほとんど乗れなくても、家に帰れば家族と愛車が待っている。
仮にエンジンストールしたとしても、長期間不動車になったとしても、再起するまでの間オブジェとして保管し続けると語る愛車への愛は10年前から普遍。
一生手放すつもりのない愛車だからこそ雑に扱うのではなく、敬意を払って居心地良く待機していて欲しい。その思いは愛車のすぐ傍に並べられたトロフィーたちを見ても分かるとおり、彼にとって家族とともに掛け替えのない存在であることが伺える。

ロングナット&ボルトを駆使した吊り下げ方式の棚にはお気に入りのアメリカン雑貨が並ぶ。




一目惚れして購入したというビンテージトラックのリアゲートを使ったベンチ。良く見るとアームにスパナが使われていたりと値段は高価だが、それに見合ったこだわりが際立っていた。
リフォーム業を営む中で、自身が培ってきた知識や経験をフルに発揮
ガレージのコンセプトは、ベタなアメリカンガレージとは異なる個性派。ニューヨークのおしゃれなカフェの内装を思わせる天然木とレンガの壁をベースに、サイドには4分割のビビッドカラーをアクセントに各セクションで異なる飾り付けを取り入れる斬新な空間。
実は丸さんの仕事が内装リフォーム業で、特殊な壁紙やエイジング加工を駆使したアレンジなど、お客さんがイメージしやすい様にとショールーム的な要素も視野に入れて内装を仕上げている。

一枚板のカウンターを支えるブリキのボックスやロングボルトでウィスキーのボトルを囲うボトルラック、さらには以前使っていたキッチンにウッドの装飾を加えて再利用したシンクなど、そのアレンジ力は流石本職と言えるものばかり。
これはガレージのみならず自宅のすべてにこだわっており、ゼブラ柄のアクセントクロスや天井クロス、子供部屋のポップなクロスなど、内装リフォームのヒントになるハイセンスな壁のオンパレード。
なかでも印象的だったのが、人工芝をエントランスのアクセントクロスとして使っていたところ。内装リフォーム職人らしく斬新でハイセンスなアメリカのイメージは目を見張るものがある。

いずれはガレージ内に業務用特大サイズの換気フードを設置してBBQスペースを作りたいと語る丸さん。夢を夢で終わらせない彼だけに、近い将来ここでBBQできる日がきっと来るだろう。

ゼブラ柄のアクセントクロスを筆頭に、掘り出し物のアンティーク雑貨、ジュンバグラインズのピンストライプなど、モデルハウスさながらのリビング。TVボードもDIYで製作し、ベタなアメリカンとは一線を隠すハイセンスなコーディネートセンスは、内装リフォーム職人だからこその成せる技。



インテリアコーディネーターとしても活動できそうなほどお洒落にコーディネートされたダイニング&キッチン。ダイニングテーブル&チェア、ウォールクロック、ユニバーサルスタジオジャパンの一角を思わせるアメコミの飾り付け、ファニー&ポップな子供部屋。リビングや廊下にもガレージライフのヒントになるアイテムが盛り沢山だった。


以前使っていたキッチンを再利用したシンク。異なる木材を無造作にデコレーションするハイセンスなリメイク技で、その面影はほぼなくなった。

必要以上に壁へ穴を開けることなく取り付けられるのが、この吊り下げ式ラック。上に強度を持たせたボルト&ナットで固定すれば、多少重量のあるものを飾っても大丈夫。


表はラム、裏はスカルをモチーフに描かれたミューラルペイントも、金吉氏による力作。光の強弱で見え隠れするゴーストアレンジで描かれている点も特筆物。





スピーカー型の吸音材オブジェや、親交の深いCookie`s Paint boxの金吉氏にエアブラシを描いてもらう等、飾るモノそれぞれを見ても想い入れの深さが伺える。
スイッチ類やボルトナットのアレンジ、エイジング技術も参考になるモノばかりで、ここにいるとコーディネートの目が肥えそうな気がする(笑)

トラックマスターズ、クロスファイブをはじめ様々なカーショーでアワード受賞歴のある丸さん。トロフィーは愛車の傍に!をコンセプトに専用棚を設置。
1996 Dodge Ram DUALLY


V10搭載が主流の中、稀少なV8ラム・デューリーを手にした丸さん。これならボディドロップに向いていると進められてスラムドスタイルに。フロントマスクを同年代スポーツパッケージに換装するなど、玄人好みのカスタムも特筆物。
■Photo&Text:石井秋良
アメ車マガジン 2019年 6月号掲載
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