独特なスタイリングが魅力的な、セミファーストバックなハードトップのデルタ88

クーペ

ビンテージ

OTHER

オールズモビル

ジーエム祭

デルタ88

デルタ88 ホリデイクーペ

アメマガ2019年11月号

1966 Oldsmobile Delta 88 Holiday Coupe

ジーエム祭


1966 Oldsmobile Delta 88 Holiday Coupe

保守的で地味な雰囲気の中にも、どことなくヒールな怪しさを感じるフルサイズハードトップのデルタ88。オールズのイメージリーダーとしてお馴染みの88シリーズならではの、スタンダードなラグジュアリー感がなんともクール!

ポリシーのある一匹狼的な人に打ってつけのモデル

オールズモビルというと、メジャーなGMのブランドの中でも、日本ではかなりマイナーな存在。シボレー、ポンティアックのファンは少なくないが、オールズまたはオールズのモデルのファンというのは、あまり聞いたことがない。それだけに、撮影車の年式とモデル名を即答できる人は、日本ではほとんどいないのでは?

 

モデルのデルタ88は、1965年よりラインナップ。それまで最上級だったダイナミック88はスーパー88に入れ替わっている。そもそもオールズがミドル層をターゲットとしているため、GM内でも最も保守的なアプローチで展開しており、このデルタも一見すると控え目な印象を受ける。しかしながら、2ドアクーペのホリデイのスタイリングには、どことなくヒールでいて上品な独自のキャラクターが際立っている。

 

同じBプラットフォームを共有するシボレー・インパラ やポンティアック・ボンネビル と比べると、なんとも気難しいイメージだし、ビュイック・ルセーバー よりも車格的にはカジュアルだが、確固としたオリジナリティがある。それだけに一般ウケこそしないが、トレンドや周りの意見に振り回されることのない、ポリシーのある一匹狼的な人には打って付けのモデルといえる。

 

この個体の場合、総合的にオリジナルを保持しながらも、乗り回すには気を使う必要のない絶妙なコンディションという点が魅力的。そして、オーナーのキャラクターも、この個体のイメージにマッチしており、一層魅力的に映る。拘って探し当ていたわけではないが、自然に馴染んだ人馬一体感に好感が持てるのである。

1966 Oldsmobile Delta 88 Holiday Coupe、1966 オールズモビル デルタ 88 ホリデー クーペ

ハッチバックにも通じるなだらかなカーブのルーフながらも、取り分けないオーバーハングによる独特なスタイリングのセミファーストバックなハードトップ。ちなみに、この時期はホリデイ=2ドア・ハードトップ。顔つきは比較的地味だが、三次曲線を駆使したバンパーのデザイン&クオリティはお見事! 車体色の影響もあり、全体的に控え目に見えるも、実際に現車を見ると、凝ったデザインで見どころが多い。61年にリア・リジットリーフからコイルスプリングに改善されたAプラットフォーム。純正のスチールホイール&ホイールキャップの組み合わせ。全体のイメージにマッチするホワイトリボン・タイヤは、Goodyear・Regatta(215/75R14)。

1966 Oldsmobile Delta 88 Holiday Coupe、1966 オールズモビル デルタ 88 ホリデー クーペ

外観同様に、一見すると地味で誠実な印象を受けるも、スピードメーターが中央に独立する形でレイアウトされるダッシュ周辺のデザインにオリジナリティーが溢れている。年式を忘れてしまうグッドコンディション。3連装の追加メーターは、最新にしてレトロなデザインを採用し、なじませている。ベンチシートには大人3人がゆったりと収まる。

1966 Oldsmobile Delta 88 Holiday Coupe、1966 オールズモビル デルタ 88 ホリデー クーペ

6世代目として65年型よりラインナップされた、425ci(7ℓ)“ スーパーロケット” がデルタ88の標準エンジン(310hp)。圧縮比やキャブレターの設定によって最大370hp 仕様まで。この個体はオリジナルの3速ATとの組み合わせ。スタンダードには3速マニュアルの設定もあった。


Photo ◆Hiroshi Nose
Text ◆Hideki Ishibashi
アメ車マガジン 2019年 11月号掲載


最新記事


2025/10/16

名称を変更して3回目となるAME★JAM開催!【AME★JAM vol.3】

イベントレポート

AME★JAM MARCHE vol.3
American fun jamboree
18th May 2025
ウラレナ向かい駐車場

2025/10/14

【TDI-Tuning】サブコンを装着することでパフォーマンスと燃費が向上!

チューニング

ショップ

アメ車は燃費を気にしていては乗れないクルマだとしても、良くなる方法があるのであれば試してみて損はない。さらにパフォーマンスアップするとなればなおさらだ。TDIチューニングがもたらす恩恵は百利あって一害なし。

2025/10/09

【2012 シボレーサバーバンLT】走りを楽しむなら 6ATモデルを狙え!

SUV

シボレー

ハマー・H2を主軸に高品質なアメ車を長年販売する埼玉県のSIC。今回、在庫車で注目したのが12年型のシボレー・サバーバン。07年から登場した第10世代のモデルだが、10年型以降はミッションが6ATになるなど走行性能がブラッシュアップされているため、より走りを楽しむことができるモデルとして狙い目だ。

2025/10/07

【1or8カスタムライドミーティング】初回より本誌で追い続けてきた

イベントレポート

1or 8 Presents AMERICAN CUSTOM RIDES MEETING
11th May 2025
高鷲スノーパーク駐車場

ランキング


2025/10/14

【TDI-Tuning】サブコンを装着することでパフォーマンスと燃費が向上!

チューニング

ショップ

アメ車は燃費を気にしていては乗れないクルマだとしても、良くなる方法があるのであれば試してみて損はない。さらにパフォーマンスアップするとなればなおさらだ。TDIチューニングがもたらす恩恵は百利あって一害なし。

2016/12/08

【1965y ポンティアック カタリナ】ただでさえ渋いポンティアック中でもカタリナは最上級の渋さ!

セダン

ビンテージ

ポンティアック

1965y PONTIAC CATALINA
マルセロ

2020/08/31

魅惑のマッスルカー黄金時代:1960年代と70年代の誇り高き車両たち

ビンテージ

人気のあるマッスルカーであるマスタング、カマロ、チャレンジャーに焦点を当て、1969年のシボレー・カマロ、コルベット、フォード・マスタング・ボス429を紹介。性能やコストパフォーマンスだけでなく、美しさや運転の喜びにも注目。

2020/09/01

マスタング史上最強のBOSS 429、859台にのみ搭載された極めて希少なBOSS 9

クーペ

ビンテージ

フォード

1969 Ford Mustang Boss 429