71年型はビッグブロックが搭載された最後のエルカミーノ
1971 Chevrolet Elcamino
The Golden Age 60’s-70’s 黄金期のモデルたち
1971 Chevrolet Elcamino
マッスルならではのルックスと性能を持ち合わせた小粋なセダンピック
エミッションコントロールや低オクタン価の無鉛ガソリンの義務付けによって、パフォーマンスが低下しながらも、マッスル最終世代として人気の3rd後期(71~72年型)。
ピックアップトラックでありながら、ベースモデルであるシェベルの乗用車としての魅力を兼ね備えるエルカミーノは、本国アメリカはもとより、複数台を所有するのが厳しい国内の都心での人気も高い。近年ではハーレー・オーナーなど、バイクを基軸にホビーを楽しむ人の愛機としても人気が高まっている。そこでは利便性や扱いやすさを重要視するケースが主流なため、最終型が人気だ。
旧車を求めて、マッスルとしての魅力も味わいたい人には、68~70年型が人気となっている。それに対して71年型は、エンジンパワーが低下することでマッスルとしては不利な状態。それまでの4灯式の精悍なマスクに対して、2灯式となったマスクは、マイルドで友好的なデザインにイメージチェンジしているため、賛否が割れる。
そのため、シェベルを含めて国内ではマイナーな存在だったが、ビンテージカー全般の人気高騰にともなって、国内でも目にする機会が増えている。そこでは比較的使用感のあるラフな状態が目立つが、この個体のように、マッスルカーとしてのキャラクターをアピールするSS仕様こそ、最大限の魅力に溢れている。ボディは68年から引き継がれているが、歴代エルカミーノにおいては初めて2灯式ヘッドライトの採用となった。

エンジンのパワーが低下傾向にあるが、最大級のビッグブロック、454ciが設定された最後のモデルイヤーとしても、ポイントが高い。真っ赤なボディにブラックのSSストライプをまとい、足元はマグナムホイールという出で立ちは、シェビーマッスルを象徴する文句なしのカッコこ良さを誇っている。
SSストライプやマグナムホイールなど、往年のシェビーマッスルを象徴する硬派な出で立ちと、フレンドリーなマスクによるギャップ萌え的な魅力を感じる。シェベルでは三角窓が68年まで、エルカミーノでは72年型まで採用されていた。

350ciエンジン&TH350(3速AT) による最もポピュラーな仕様。キャブレターはエーデルブロック、点火系はMSDでアップグレード。バルブカバー&エアークリーナーのアレンジ以外は、エアコンも含めてオリジナル状態をキープする。

オリジナル採用の15インチ・マグナムホイールに、ホワイトレタータイヤ( クーパーコブラ、F:235/60R15、R:255/60R15) を組み合わせた王道のスタイル。ボディのシャープさが際立つバランスの良さは、15インチならではと言えるだろう。


内張りはストックをキープしながらも、メータークラスターに社外品を採用し、メーターはAutoMeter社のマッスルタイプを6連装としている。コラムシフト&ベンチシートによる3人乗車。ステアリングは小径な4本スポークにアレンジ。ホーンボタンはSS。
Special Thanks ◆ Auto Raid
TEL:0766-52-8830
HP:http://www.auto-raid.com/
Photo ◆ Hiroshi Nose
Text ◆ Hideki Ishibashi
アメ車マガジン 2019年 12月号掲載
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