「スティングレイ」らしさに溢れた、もっとも美しいコルベット

1969 Chevrolet Corvette
The Golden Age 60’s-70’s 黄金期のモデルたち
1969 Chevrolet Corvette
歴代コルベットの中でも、最も疾走感に溢れるシャープなフォルムが魅力のC3アイアン・コンバーチブル。オーナーはスティングレイのネーミングが復活した69年型にこだわって入手。
グラマラスなボディシルエットが魅力的なC3
アメリカを代表するスポーツモデルとして8世代目に突入し、ミッドシップへと進化を遂げたコルベット。性能を追求すれば、最新が優れているとはいえ、アイアンバンパー世代最終のサード初期は、コンセプトモデルである「マコシャークⅡ」の激しくシャープなスタイリングを受け継いで、最もスティングレイらしさに溢れて魅力的。C2がエイをモチーフにしていたのに対し、C3初期はより凶暴なシャークを連想させるスタイリングが特徴的。モデルチェンジを受けて第3世代となった68年型の時点では、「Stingray」のネーミングは外されていたが、69年型では「Stingray」の表記に変更した上で復活している。
クーペが初めてラインナップに加わったC2のクーペは、エイを連想させるボーテテールが特徴的だったのに対し、C3ではほぼ垂直のリアガラスによるダックテールとなり、Tトップも加わった。当時のスポーツカーのトレンドが反映された魅力的なデザインだが、コンバーチブルのオープン時こそ、コークボトルラインによるグラマラスなボディシルエットの美しさが強調される。
この個体のオーナーは、コンバーチブルが好みで、これまでにも様々なコンバーチブルを乗り継いでいる。このスティングレイも、コンバーチブルありきのチョイス。アイアンを求めるうえで、フロントフェンダー後部のスリットが縦型4連装であることと、「スティングレイ」のネーミングを条件と認め、69年型に限定された。ドライブするときも、ガレージに駐車時も、オープン状態がデフォルトなのだそうである。
ポップオフ式のドアハンドルや、格納式ワイパーなど、特有のディテールによって、グラマラスなコークボトルラインの美しさが際立つC3コルベット。サイドマフラーの装着によって、全体の重心が低い印象となっている。
白いボディとのコントラストが映えるレッドのインテリは、サンバイザーからステアリングコラム&ホーンボタンに至るまで、同色で統一されている。
伝統の横置きリアリーフは、社外のモノリーフにアップグレード。ホイールは72年型からの流用。「マコシャークⅡ」にも通じるデザインでもあり馴染んでいる。タイヤは、おなじみのBFGラジアルT/A(F:235/60R15、R:255/60R15)。
搭載エンジンは、それまでの327に変わって、標準エンジンとして設定された350。トランスミッションは3速ATのTH350。ちなみに、69年型は、ビッグブロック(427)が設定された最終。当時のGMは、フルサイズ以外で400ci以上の大排気量エンジンが設定されたのはコルベット のみ。
Special Thanks ◆ Auto Raid
TEL:0766-52-8830
HP:http://www.auto-raid.com/
Photo ◆ Hiroshi Nose
Text ◆ Hideki Ishibashi
アメ車マガジン 2019年 12月号掲載
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