もっとも人気の高いセダンピックアップのエルカミーノ、スタイルよし走りよしのワルな優等生
1968 Chevrolet Elcamino
The Golden Age 60’s-70’s 黄金期のモデルたち
1968 Chevrolet Elcamino
GMマッスルきっての人気モデル、シェベルの魅力を兼ね備えたピックアップとしてオールマイティに楽しめるエルカミーノ。中でも3rd初期(68~69年型)は、ルックス、ポテンシャル共に頂点的な存在。
精悍なマスクのサード初期のエルカミーノ
セダンをベースにしたピックアップであるセダンピックアップは、1957年にフォードがリリースしたランチェロのヒットによってポピュラーな存在になった。オーストラリア発祥ではあるが、トラック大国のアメリカでも当然のように人気を獲得し、シボレーも59年にエルカミーノをデビューさせた。最終型となった87年までのラインナップの中で、ベース車種は、先代はベルエア、インパラによるフルサイズだったが、セカンド以降は、主流のインターミディがベースとなった。
それぞれの世代ごとに魅力があるが、ベースとなったシェベルがそうであったように、マッスルジェネレーション真っ只中のサード初期(68~69年型)は、ルックスの良さと、ポテンシャルの高さで、歴代モデルの中でも、最も人気が集中している。シェベルのボディーは、ハッチスタイルで生まれ変わり、次世代へとリニューアルされた感じ。それに伴いエルカミーノも、Bピラーにボリュームがついて、前傾フォルムの精悍なマスクに見合うスライリッシュなフォルムとなる。そして、シェベル同様に、ハイパフォーマンス仕様のビッグブロック396によるSSパッケージもラインナップ。


この個体は、SS396のオリジナルとしての魅力を確保しながら、点火システムやエアコンをアップグレードすることで、日常使用にも難なく対応する。ベンチシート&コラムによる3人乗車&ピックアップトラックとしての利便性と、マッスルカーとしてのポテンシャルを1台で味わえる万能な存在でありながら、扱いや維持の面でフレンドリーなのも大きな魅力なのだ。

グリル&ガーニッシュをマッドブラックにすることで、クリーンなブラックボディとクロームパーツとのコントラストが際立っている。ライトベゼルやモールディング類の全てが美しい状態とあって、全体的にスッキリとした印象。

350hpを発揮するハイパフォーマンスな396ciにTH400(3速AT) の組み合わせ。スタンダードなTH350に対して、エンジンがハイパーフォーマンスなうえ、ピックアップトラックとして、また牽引車として使用する上でも対応する強化タイプ。

ホイールは、オリジナルに則ったマグナムタイプ。装着タイヤは、往年の雰囲気にマッチするホワイトレター、クーパーコブラ(F:235/60R15、R:255/60R15)。往年のマッスルカーでは最もポピュラーなスタイル。


基本的にオリジナルの状態を保持しながらも、ステアリング、追加メーター、社外エアコンによるコントロールパネルがアレンジされている。ベンチシート&コラムシフトが往年のアメ車らしさが味わえ、大人3人が乗車可能。
Special Thanks ◆ Auto Raid
TEL:0766-52-8830
HP:http://www.auto-raid.com/
Photo ◆ Hiroshi Nose
Text ◆ Hideki Ishibashi
アメ車マガジン 2019年 12月号掲載
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