-フリースタイルで行こう- #10 デスプルーフなシェビー・ノバ

コラム

アメマガ2021年2月号

フリースタイルで行こう

#10 デスプルーフなシェビー・ノバ

-フリースタイルで行こう-


-フリースタイルで行こう-
#10 デスプルーフなシェビー・ノバ

今回はクエンティン・タランティーノ監督のマニアックな映画「デスプルーフ」に登場する1971年型シボレー・ノバの1/18スケールダイキャストがgmpからリリースされたので、その映画の魅力、映画に登場するマッスルカーのカッコ良さにスポットを当てることにするぞ。映画におけるカーアクションってかかせないですからね(^^♪

ハリウッドムービーを通して知ることのできるアメリカンマッスルカーのカッコ良さと魅力

アメ車の魅力を知るうえで、最も効果的で身近な存在なのがハリウッドムービー。特に、走りのパフォーマンスが魅力に直結したうえに、希少性の高いビンテージマッスルなどは、アメリカに住んでいたとしても、日常でお目にかかれる機会はなかなかない。イベントやカーショーでは美しく仕上げられた個体を見ることはできても、走りのパフォーマンスを感じ取ることもできないですし。レースや走行会などで実際のパフォーマンスを見る機会はあるとはいえ、スポーツカーとは性質が異なるマッスルカーの場合、速さを追求するレースではなく、ストリートにおいて激走しながら有り余るマッシブなパワーを見せつけた時こそが、最も魅力的だったりします!つまり、日常の走行ではなく、道路交通法を無視して、逃走するような状況でこそ、最も魅力を発揮するわけです!

 

そんなわけで、スティーブ・マックイーンによる映画『ブリット』がそうだったように、ヤンチャで暴力的なポテンシャルのマッスルカーのパフォーマンスを、カーチェイス・ムービーとして映像化したことで、マッスルカーの魅力は、アメリカをはじめ、世界中に広まり、時間も超越してその魅力を発信し続けているのです!近年では『ワイルドスピード』のヒットによって、さらに広範囲でマッスルカーの魅力が拡散したわけです。

 

アクションの派手さや、メジャーなアクターの出演なども大きな魅力ですが、マッスルカーの魅力をリアルに感じ取るうえでは、マニアックなタランティーノ映画である『デスプルーフ』がオススメ♪ 

 

タランティーノ作品といえば、往年のカルトムービーに通じるマニアックでB級映画的な世界観が魅力。そして、バイオレンスの描写もリアルかつスタイリッシュなのがポイント。また、挿入歌や劇中車のチョイスにも、タランティーノ自身のマニアックな趣味が反映されて最高なのです。『デスプルーフ』というタイトルは、主人公のスタントマンが乗る耐死仕様のマッスルカーのことで、それは運転席限定で、わざとクラッシュして助手席に乗せた人の死にざまを楽しむサイコ野郎の愛車なのです。

IMG_7473

そのメインのマシンとして登場するのがサードジェネレーションのシェビー・ノバ。フレンドリーな大衆車でありながら、カマロとの共通点が多く、COPOカー(工場出荷ドラッグレース仕様車)が存在したり、ホットロッドのベースとしても、とりわけポピュラーな存在。そんなモデルの立ち位置や、デスプルーフ仕様としてアレンジされたイメージが、なんともリアリティに溢れていて魅力的なのです。マットブラックのペイント&ドクロのイラスト、だらしのない仕上がり感などにも、リアリティとB級映画ならではのテイストが感じ取れてたまりません。劇中車としては、『バニシングポイント』に対するオマージュとも取れる70年型ダッジ・チャレンジャーや、69年型チャージャー、72年型マスタングも登場しますが、あくまでも71年型ノバがメインキャラクターとなります。

 

2007年の映画公開当時は、同型のノバのダイキャストをベースに、劇中車仕様にカスタムするマニアも少なくなかったのです。それが、今になってGMPからデスプルーフ仕様の1/18スケールダイキャストとしてノバがリリースされちゃいました!いわゆるライセンス品ではないものの、一見すると、ドクロのマークだけペイントした単純な仕様ながら、アヒルのオーナメントや、耐死仕様ならではのロールゲージなどの内装部分まで、しっかりと再現されているのがポイント!

 

タランティーノ映画ファンにはマニアックな人が多いだけに、納得の内容ですが、ミニカーの出荷台数は792台と超リミテッドなため、入手するうえでの競争率が高そうなので、デスプルーフファンは早めにゲットすることをオススメします。メジャーなワイルドスピードでは満足できない「ハードコア」な人は是非とも入手すべきモデルなのです!

22005_img02

運転席だけ耐死(デスプルーフ)仕様にして、助手席に乗せた人をわざとクラッシュして殺してしまう、サイコ野郎の愛機がシェビー・ノバ。説明だけではキモい感じですが、タランティーノ作品ならではのコミカルなアプローチによるB級映画として楽しめるのがポイント。カジュアルなモデルにしてハードコアかつヤンキーなルックスが、劇中車としても、ドライバー& オーナーであるスタントマン・マイクのキャラともシンクロして、いい味だしてます。

1/18 scale gmp:1971 CHEVROLET NOVA[DEATH PROOF HOMMAGE]

IMG_7462 IMG_7477 IMG_7480 IMG_7470 IMG_7468 IMG_7466 IMG_7465

GMPのモデルの中でも、初期からラインナップして数多くのバリエーションが存在するシェビー・ノバ。デスプルーフ劇中車の仕様に忠実に再現されているうえに、内装やアヒルのオーナメントなどのデイテールもいい感じ! 大人の事情でライセンスモデルではなくとも、完全に『デスプルーフ』仕様なので魅力大なのだ!

www.greenlightcollectibles.com

★石橋秀樹 アメリカンホビーショップ「ホットワイヤー」の店主であり、フリーペーパー「イグナイト」の編集人、そしてアメ車マガジンでもライターを行なうなど、アメリカンカルチャーに関する偉人(変人)である。人生は肩ひじはらずに「フリースタイル」なのが信条。

アメ車マガジン 2021年 2月号掲載


最新記事


2025/11/22

【クアートFAB】創業から10年目という節目の年に広くてスタイリッシュな店舗に移転

ショップ

2025/11/20

【1970 ダッジ チャレンジャー】オリジナルストックがそそるモパーマッスルの大本命!

クーペ

ビンテージ

ダッジ

バニシングポイントなど、劇中車としてもその人気を博する1970年型ダッジ・チャレンジャー。半世紀以上の時を経て、コンディションの良い個体は激レアとなりつつある昨今、バーニーズでお宝を発掘!

2025/11/18

【シボレーファンデイ2025】モータースポーツの聖地「FSW」シボレー派が大集合!

イベントレポート

CHEVROLET FAN DAY 2025
富士スピードウェイ

2025/11/14

【ジープファンミーティング2025】夏から秋へ、ジープファンミ新時代!快適さと熱気が共存した

ジープ

アメマガミーティング

イベントレポート

日本最大級のジープイベント『ジープファンミーティング2025』

ランキング


2025/11/20

【1970 ダッジ チャレンジャー】オリジナルストックがそそるモパーマッスルの大本命!

クーペ

ビンテージ

ダッジ

バニシングポイントなど、劇中車としてもその人気を博する1970年型ダッジ・チャレンジャー。半世紀以上の時を経て、コンディションの良い個体は激レアとなりつつある昨今、バーニーズでお宝を発掘!

2025/10/16

名称を変更して3回目となるAME★JAM開催!【AME★JAM vol.3】

イベントレポート

AME★JAM MARCHE vol.3
American fun jamboree
18th May 2025
ウラレナ向かい駐車場

2022/04/08

US日産の巨大ユーティリティバンのNV3500

バン

逆輸入車

2019 Nissan NV Passenger

2020/03/16

セオリーに囚われることなく、掟破りなカスタムで魅せる FORD MODEL A

ビンテージ

フォード

STREET ROD ECSTASY 1928 FORD MODEL A