-アメカルにまつわるエトセトラ- #17「永遠少年な帰国子女 」

コラム

アメカルにまるわるエトセトラ

アメマガ2021年7月号

#17「永遠少年な帰国子女 」

et cetera about AMERICAN CULTURE -アメカルにまつわるエトセトラ-


et cetera about AMERICAN CULTURE -アメカルにまつわるエトセトラ-
#17「永遠少年な帰国子女 」

今回は当ページの担当編集K君についてお話をさせていただこうと思っております。


K君と出会ったのは約25年ほど前。当時、彼は当アメ車マガジンと同じ版元から出版されているレッツゴー4WDという4WD専門誌の編集スタッフ、私はフリーライターとして駆け出しだった頃。共通の知り合いを通じて知り合いました。私の初期の印象は…正直にいうとあまり良くありませんでした笑。それまでわりとまっとうな企業でサラリーマンをやっていた私はスーツ必須…とまではいかずとも、小ざっぱりした服装&程よい対人距離感が業務での日常。


ところが、彼はスカジャンに履き古したジーンズ、そして逆さ被りのアポロキャップ。さらに最初から良くも悪くも気を使わない態度。「この人とは合わないわぁ」というのが第一印象でした。ところが、彼の携わるレッツゴー4WDを読み始めると、誌面でのチャレンジ企画などに果敢に挑戦し、時に撃沈している姿を見るうちにイメージは好転。そしてイメージ改編のピークとなったのは2003年でした。


当時、レッツゴー4WDからランドクルーザーマガジンという更にマニアックな雑誌編集部に移動していた彼は、一介のサラリーマンであるにもかかわらず、クライアントや関係各位に頭を下げまわってかき集めた費用や部品(彼が業界の人気者だったこともその時に良く分かりました)で廃棄寸前だったランドクルーザーをラリーマシン“コジロー号”へと仕立て上げ、アジアクロスカントリーラリーに参戦を果たした事は見事の一言だったと思います。ラリーマシン制作の過程に私も何度か立ち会ったのですが、ボロッボロだったランドクルーザーを決してピカピカに仕上げるわけではなく、費用を含めた限りあるリソースのなかで彼の価値観とラリー参戦での必要不必要をうまいことバランスさせたクルマ作りをみていると「ああ、こういう車の愛で方もアリだなぁ」と強く思わされたものでした。


そんなK君はその後にアメ車マガジンに移動。そこで今度はマスタングと出会います。実は彼はアメリカからの帰国子女。彼の地で子供の頃に脳裏に焼き付けたマスタングにはひと際思い入れがあるそうで、約半世紀前に誕生した車両を日常使用に耐えうるまでに見事仕上げました。そう、中身アメリカ人な彼はオールドマッスルだって猫可愛がりはしません。これまたどこかで朽ちかけていた30系ソアラと共に惜しげもなく使い倒し、あっちがイカれた、こっちが壊れた…とか言いながら地方で見つけたおもちゃ箱みたいなガレージで素敵なV8ライフを送っているのです。あ、そういえばガレージにV8…とくればアメリカーンなワンコがお似合いですが、そちらは純ジャパニーズな柴犬君たち…そう、かっちりし過ぎないのもK君流なのでした。

cap_2001

TEXT & ILLUSTRATION : JIN HATTA
アメ車マガジン 2021年 7月号掲載


最新記事


2024/04/26

ガレージジョーカーのオールペンといえば、やはりパープル。【GMCソノマ】

SUV

シボレー

ラッピング&ペイント

「自分が好きな色」と言う理由から、ガレージジョーカーではパープルにオールペンされたモデルが幾つか存在する。だが今回のソノマは、さらに妖艶さを追求して、ベットライナーをレッドにし、さらにインテリアもレッド化に

2024/04/25

LUXZとWORKが奏でる 究極のハーモニー

クーペ

ダッジ

ホイール

チャレンジャーの魅力をさらに引き出し、独自のスタイルを産み出したLUXZ。オリジナルのボディキットの存在感はまさに圧倒的だが、そのスタイルを完成させるために必要不可欠なパートナーがWORKだ。

2024/04/24

17インチのサイズ感で“ビンテージ”な装いを色濃く表現

セダン

クライスラー

ホイール

PCD100の5穴、センターハブ57.1mmのPTクルーザー。社外ホイールも多少はリリースされているが、満足するデザインのホイールが存在しない。ワンオフでデザインできる鍛造ホイールメーカー「FAMOUS FORGED」なら、狙い通りのボトムスが叶う!

2024/04/23

伸びやかなロングノーズ、引き締めるロングテール、隙のないそのフォルム【インパラ コンバーチブル】

オープン

ビンテージ

シボレー

ランキング


2024/04/26

ガレージジョーカーのオールペンといえば、やはりパープル。【GMCソノマ】

SUV

シボレー

ラッピング&ペイント

「自分が好きな色」と言う理由から、ガレージジョーカーではパープルにオールペンされたモデルが幾つか存在する。だが今回のソノマは、さらに妖艶さを追求して、ベットライナーをレッドにし、さらにインテリアもレッド化に

2018/02/07

走っているとやけにハンドルがブレる…原因はタイヤ?ホイールバランス?それともブレーキか?【REFRESH PROJECT】

メンテナンス

コラム

走行中に感じた違和感。それはハンドルのブレ。【REFRESH PROJECT】

2024/03/11

2024年最初のアメ車イベント アメ車マガジンプレゼンツ「スプリングパーティー」は大盛況!

アメマガミーティング

アメマガキャラバン

イベントレポート

第一弾は3月10日(日)、千葉市中央区フェスティバルウォーク蘇我の駐車場での開催となる「SPRING Party!」。

2024/04/25

LUXZとWORKが奏でる 究極のハーモニー

クーペ

ダッジ

ホイール

チャレンジャーの魅力をさらに引き出し、独自のスタイルを産み出したLUXZ。オリジナルのボディキットの存在感はまさに圧倒的だが、そのスタイルを完成させるために必要不可欠なパートナーがWORKだ。