-アメカルにまつわるエトセトラ- #28「世界最高の探偵が駆る車とは」

コラム

アメマガ2022年7月号

アメカルにまるわるエトセトラ

#28「世界最高の探偵が駆る車とは」

et cetera about AMERICAN CULTURE -アメカルにまつわるエトセトラ-


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「ジャスティスリーグ」としてはマーベル・シネマティック・ユニバースの「アベンジャーズ」に推され気味のDCエクステンデッド・ユニバースですが、「ワンダーウーマン」や「アクアマン」、そして2019年の「ジョーカー」など、単独作品はどれも高評価。そんな中でいよいよキラータイトルである「ザ・バットマン」が2022年3月に公開されました。

 

これまでのバットマンシリーズとは少し違うテイストも好評を博しているようです。そんなバットマンシリーズですが、リメイク(またはリブート)される度、都度話題になるのはヴィラン(悪役)と「バットモービル」です。

 

1940年代に制作された2本の映画を除き、バットマンを一般的に知らしめたのは1966年のアダム・ウエスト演じた「怪鳥人間バットマン(邦題)」です。今とは違って「リアリティ」など二の次であった当時のバットマンでは、富豪という設定だけでなんでもあり。洞窟の秘密基地(バットケイブ)の中で様々な特殊武器が開発されており、その中でも人気だったのが、バットマンを乗せて活躍するバットモービルでした。

 

そのベースになっていたのはフォードのコンセプトカーであるリンカーン・フューチュラ。オリジナルの写真を見るまでは、そうとうモディファイをされたのだろうと思っていましたが(WEBが普及する以前はこういった画像はよっぽど根気よく探さないと目にすることができなかったのです)、実際に大きく追加されているのはルーフのランプとトランクにそびえる3本のパイプ(排気管?)くらい。

 

元々のシルエットが奇抜な(魅力的な)クルマだったようです。そして、その正当な後継車となるのが1988年にティム・バートンによって制作された「バットマン」に登場するバットモービル。ボディのシルエットは大きく異なりますが、左右のフェンダーにそびえるフィンやセンターにマウントされているジェット噴射口などの要素は同じ。特にリヤから見ると88年版が66年版をリスペクトしながらモダナイズしたのがよく分かります。

 

ところが、2005年からクリストファー・ノーランが監督した「ダークナイト・トリロジー」では、全く違う解釈となります。前述の2シリーズよりもグッとリアリティ側に寄せたこのシリーズでは、ブルース・ウェイン率いるウェイン産業で試作された軍用車という設定。名称もバットモービルではなくタンブラーと呼ばれていました。

 

そして2022年公開された「ザ・バットマン」に登場したバットモービルは、これまたガラッと変わってある意味では現実的な(多分)ミッドシップレイアウトにカスタマイズされたマッスルカー。スタントカーとしては出色の迫力なのですが、バットモービルとしては…。とは言え、今作のバットマンはブルース・ウェイン自体が未だ発展途上の青年といった雰囲気でしたので、車両と共に今後の発展が楽しみです。

amemaga_gal_2202 のコピー

TEXT & ILLUSTRATION : JIN HATTA
アメ車マガジン 2022年 7月号掲載


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