サービスカーとプロジェクトカーどちらも思い入れの強い一生モノ!【6DEGREES】

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アメマガ2023年6月号

6DEGREES

大阪府

やっぱりGMが最高

カマロ

アストロ

「旧車になればなるほど部品で困るのは致命傷。そんな部品の供給が未だに充実していることがGM車の魅力だ」と語る6ディグリーズの石堂さん。若かりし頃の想い出が詰まった愛車と一緒に時を刻める喜びは格別だ。

やっぱりGMが最高


その気になれば半世紀を超えて愛用できる!

20年程前、筆者がまだ輸入車雑誌の広告代理店に勤務していた頃、当時のクライアントが主催するジムカーナで出会ったのが石堂さんだった。カマロが主体のジムカーナにVANクラスが設けられてアストロで参加するという異色の光景に驚いたとともに、カマロを上回るレベルのタイムを叩き出すモンスター級のアストロは今も強く目に焼き付いている。

 

実は筆者も愛車のジミーで参戦したが、石堂さんのアストロの足もとにも及ばない残念なタイムだったこと、そして何だか尖った印象を受けて当時は親しくお話しできる間柄ではなかった。正直に言うと、遊びじゃなくて本気でジムカーナに挑む別次元の人といった方が正解かも知れない。当時の様子は本誌でも掲載していたため、40代の読者の方には懐かしい話だ。

その当時にジムカーナを楽しんだ人の中で今でもその愛車に乗り続けている方は何人いるだろうか。おそらく大半は乗り換えていることだろう。筆者がGM企画と聞いて真っ先に思い浮かべたのは、今なおそのアストロがサービスカーとして現役で愛用している石堂さんだった。詳しく話を聞くと、エンジンは3機目に突入し、トランスミッションも2機目。普通はエンジンブロックにクラックが入ったら諦めて乗り換えるのがセオリーではあるが、簡単に手放せない最大の理由が“想い出”だ。実はこのアストロ、カナダ留学中に入手して現地でウエルドレーシングを履かせて愛用していたモノを帰国と同時に日本へ持ち込んだ個体で、カナダで知り合った友人たちと遊びに出掛けた思い入れの強い一台。このアストロと共に青春を謳歌したと言っても過言ではない。何があっても治して乗り続けていきたいと語る相棒である。

一方、6ディグリーズのプロジェクトカーとして製作中の71年型カマロRSは、アストロが不調で長い間乗れなかった時、幼少期からの夢でもあったマッスルカーを一念発起して購入。持ち主にコンタクトを取った時、今乗っているクルマの写真を見せて欲しいと言われ、アストロへの愛着心や愛車との向き合い方を根掘り葉掘り聞かれたと言う。その理由を聞くと、当時日本国内のディーラーモデルを新車で購入した個体なので、大事にしてくれる人にのみ譲ってもいいとの条件だったそうだ。その意志を受け継ぎ、一切の妥協なく普段乗りができる本気のプロツーリングカーを目指している。最終的にはLS系エンジンのブーストを積んで、それに耐えうる剛性や各部のアップデートを施していくとのこと。

2台それぞれ活躍の場は違えど、石堂さんにとっては共に成長していく相棒、なくてはならない存在。そして半世紀を見据えても乗り続けて行けると確信できるのはパーツ供給の充実、そして長年培ってきた経験値と知識の賜物。自らが愛用してスキルを磨く。これに勝るモノはなく、その説得力が多くのアメ車オーナーたちから頼りにされる最大の理由だろう。


'71 CHEVROLET CAMARO


ノーマルのデフハウジングを使って左右共に2インチナロー、LSDとアクスルシャフトは特注で制作して強度を高める。サスペンションは前後共にQA1でリアはライドテック4リンクを組み合わせる。

ホイールはかつてアストロでも愛用していたブランドのWELDレーシング18インチ、ナロー化の恩恵を受けてリアは12Jに335/30R18を装着する。

GMのクレーとモーターをベースに知るんだーヘッドやカムシャフト、インマニ、キャブまで手を入れたのが既に15年前。トランスミッションは灰ストールコンバーター搭載のTH350。いずればZZ4への換装する予定だ。

フロント二脚をレカロシートに換装する程度でコックピットはウッドパネルをあしらったオリジナルをストックするクリーンなインテリア。過剰な装飾は控えた大人のプロツーリングと言った雰囲気だ。

'95 CHEVROLET ASTRO

カナダ留学時代に現地で乗っていたアストロを日本へ持ち込み、20代はジムカーナに明け暮れた想い出深きアストロ。フルエアロ全盛期の当時、CKバンパーの前後装着はまさにトレンドの先駆け。

18インチ、8Jのアメリカンレーシングには245・40R18をマウント。ショックはカマロ同様、前後共にQA1を愛用する。

本国ではカーゴの一つ上のグレードである珍しいCLがベースとなりリアは観音開きドアが標準装備。広大なラゲッジスペースには工具箱を常備しておりサポートカーとしても活躍。フロントジャンプシートも今となっては貴重な逸品だ。


6DEGREES【6ディグリーズ】
所在地:大阪府東大阪市西石切町5-5-27
TEL:072-984-6651
HP:https://www.6degrees.co.jp


PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2023年6月号掲載


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