センスが光るタホのパネル仕様【1999 Chevy Tahoe】
ブレイザーの流れをくんだショーティな2ドア・タホをファントムなパネルにアレンジした秀作がこの個体。
80s-90sBeat 1999 Chevy Tahoe
ブレイザーの流れをくんだショーティな2ドア・タホをファントムなパネルにアレンジした秀作がこの個体。ショーカーレベルの仕様ながらも、音響会社のサービスカーとして実働しているのだ。

フルサイズピックアップのC10をベースにショートホイールベース化&ワゴンスタイルのロングルーフ車にアレンジしたブレイザーの後継モデルとしてラインナップされたシボレー・タホ。C1500をベースに92年にデビューし、ブレイザー同様のショーティな2ドアは99年までの初代タホにのみラインナップされた。
SUVとして使い勝手の良さを優先すると、95年からの5ドアに軍配が上がるが、スタイリングの良さや、コンパクト故の取り回しの良さなどで、パーソナルカーやホビーの領域では2ドアが人気。この個体は、音響会社のサービスカーとしてパネルトラックにアレンジしている。
2ドア車のベースにしろ、ワゴンにおけるパネル化は、ホットロッドの世界ではお馴染みの、いかにもアメリカ的なアプローチがいいカンジ。それでいて、商業車らしくマスクをベーシックなシャイアン用にアレンジしたり、ホイール、ミラー、モールディングなどは純正パーツを駆使し、あたかもストックのようにまとめたセンスの良い仕上りもポイント。
リアのサイドガラスをパネル化するうえでは、単純な平面に見える部分も、微妙な三次曲線のため、板金などには思いのほか手間がかかっているが、その仕上りはとても自然。サービスカーとしての実働しながらも、アメ車ファンのオーナーの趣味をバランス良く取り入れることで、ルックス、機能性、快適性など、トータルで満足度の高い仕上りとなっている。

サイドのガラス部をシートメタルから板金してパネルトラック風にアレンジ。パネル部に描かれたレタリングは、左右異なるデザインを採用。シャイアン用マスクの採用例は、C1500では最近ちょいちょい見かけるようになったが、2ドア・タホとの組み合わせは稀。全体的に純正パーツでまとめているだけに、シャイアン顔の納まりも自然で◎。

シートはセパレートからベンチに変更しているが、基本的にストックをクリーンにキープ。パネル化に伴って死角となる右後方視界はカメラでカバー。

カーゴ部分では荷物を固定するハンガーレールに航空機用を採用し、リアゲートには積み降ろしをスムースにする折りたたみ式パネルを設置するなど、利便性に富んだアレンジが施されている。

ルックスと機能のバランスを踏まえて整えた車高アレンジにおいては、フロントはスピンドルに2インチドロップタイプを採用しベルテック製スプリングをカットしてインストール。リアはデフに対して下側にセットされるリーフを、フリップキットによってデフの上に付け替えたうえで、ヘルパースプリングを追加。ホイールはアストロの純正品をチョイスしている。

エンジンは95年型より設定される255hp仕様のボーテック350(5.7?)。トランスミッションは4速ATの4L60。車重が2t 程度と4ドア車より500kgほど軽量なだけに、市街地から高速巡航まで不満なく対応する。
Special Thanks ◆ NAOKI MOTOR BUILD
Phone ◆ 072-236-7300
Photo & Report ◆ Hideki Ishibashi
2018年 アメ車マガジン 2月号掲載
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