フォードGTを武器に開幕戦を制覇! 2018年もタイトル争いを展開中

イベントレポート

WEC

アメマガ2019年1月号

4戦連続で表彰台獲得 ランキング2位を堅守


2018-2019 FAI WORLD ENDURANCE CHAMPIONSHIP

ROUND 4/富士6時間耐久レース

http://fiawec-fuji.com


■開催場所/富士スピードウェイ
■開催日/2018年10月12日-14日
スポーツカーの最高峰シリーズ、WEC(世界耐久選手権)で、2018年もフォード陣営がLMGTE-Proクラスで躍進。タイトル争いを演じる名門チームをクローズアップ!
 

4戦連続で表彰台獲得 ランキング2位を堅守


1966年のル・マン24時間レースで、フォードGT40が表彰台を独占するなど、古くからレースシーンで活躍してきたフォード。そのスピリットは、今もなお健在である。2016年よりスポーツカーレースの最高峰シリーズ、WECへの参戦を開始すると、主力チーム「フォード・チップ・ガナッシ・チームUSA」の68号車が、シリーズ第3戦として開催されたル・マン24時間レースを制覇。さらに第7戦の富士6時間レース、第8戦の上海6時間レースで「フォード・チップ・ガナッシ・チームUK」の67号車が、2連勝を果たしたことは記憶に新しい。


2017年もフォード・チップ・ガナッシ・チームUKの67号車が、開幕戦のシルバーストン6時間レースおよび第8戦の上海6時間レースを制するなど2勝をマーク。さらにスーパーシーズンとして開催されている2018年‐2019年もフォード陣営は好調で、第1戦のスパ・フランコルシャン6時間レースでチームUKの66号車が開幕ウインを獲得した。


その後も第2戦のル・マン24時間レースでチームUSAの68号車が3位に入賞するほか、第3戦のシルバーストン6時間レースでチームUKの67号車が2位で表彰台を獲得している。まさにフォード陣営は安定した走りで常にトップ争いを展開しているが、その原動力となっているのが、主力モデルのフォードGTにほかならない。

通常、LMGTEマシンは市販バージョンを開発したうえで、それをベースにレース仕様を開発していくが、フォードGTはレース仕様が先行して開発されたマシンで、カーボンモノコックおよびアルミサブフレームを採用している。さらに戦後のサスペンションもダンパーやスプリングを車体側に配置したインボードタイプで、まさにプロトタイプのレーシングカーに近い状態だ。


エンジンはフォード・エクスプローラーにも搭載されている3.5ℓのV6ターボで、最高速を稼ぐべく、エアロダイナミクスの改良を図るほか、車高を1030mmまで下げるなどローダウン化を追求したことも、同モデルのポイントだと言える。その効果は高く、第4戦の富士6時間レースでもフォード陣営は躍進。予選では67号車が4位、66号車が9位で出遅れるものの、決勝では67号車が3位入賞を果たし、表彰台を獲得した。

第4戦の富士6時間レースでもフォード勢が躍進している。予選こそ67号車が4位、66号車が9位に止まるものの、決勝ではシリーズ屈指の高速コースを攻略し、見事なオーバーテイクを連発。66号車は8位に終わったが、67号車が3位でチェッカーを受け、今季2度目のポディウムフィニッシュを達成した。





市販バージョンではなく、レース仕様を先行開発。それゆえに、フォードGTはプロトタイプカーのような仕上がりとなっている。カーボンモノコックを採用するほか、アルミ製のサブフレームを締結。リアセクションはスチール製パイプフレームで補完するなど、まさに純粋なレーシングカーの状態だ。エンジンはSUVのエクスプローラーやピックアップトラックのF150に搭載されている3.5ℓのV6ターボで、富士6時間レースでは67号車のアンディ・プリオール/ハリー・ティンクルが3位で表彰台を獲得した。


フォードGTはトップスピードを稼ぐべく、独創的なエアロフォルムを確立している。パーツ交換の作業時間を短縮すべく、空力パーツはシンプルな構造だ。ちなみに、マフラーは両サイドに配置され、テール部にはバックモニターおよび国際映像用のカメラをインストール。

前後のサスペンションはダンパーやスプリングを車体側に配置したインストールタイプで、ブレーキはブレンボ製のシステムが採用されている。富士6時間レースでは8位に終わったものの、開幕戦を制した66号車のステファン・ミュッケ、オリビエ・プラがランキング2位につけている。



2019年のル・マン24時間レースを最終戦とする2018‐2019年は今のところ、性能調整システム「BOP」の影響により、フォード勢の勝利数は開幕戦の1勝のみに止まっているが、66号車のステファン・ミュッケ、オリビエ・プラがドライバーズ部門でランキング2位につけるほか、マニュファクチャラー部門でもフォード勢が2位で追走。マシンの完成度は高いだけに、シーズン後半はフォード陣営の躍進に期待したい。


■写真&レポート/廣本泉
アメ車マガジン 2019年 1月号掲載


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