アイコニックな中に Jeep流のエアロダイナミクスを!

新車インプレッション

ALL-NEW Jeep WRANGLER

アメマガ2019年3月号

本国デザイナーインタビュー


[vc_row][vc_column][vc_column_text]ジープラングラー、Jeep Wrangler 左がCJ- 5で右が新型ラングラーJL 。さまざまなアイコンを引き継いでデザインされた新型だが、デザイン責任者が「フェイバリット!」だと公言するだけあって、特にCJ-5をオマージュした造形が随所に見え隠れしている。  

オリジナル〝Jeep〟デザイン考察

新型ラングラーのエクステリアデザインの取りまとめをしたのは、FCA Jeepエクステリアデザイン担当責任者のクリス・ピシテリ氏。彼がJeepを担当するようになったのは2013年から。そして、最初に手掛けたデザインは、新型コンパスだった。 FCA Jeep Exterior Design Manager(FCA ジープ エクステリアデザイン責任者)クリス・ピシテリさん では、ジープにかかわる前はジープをどう捉えていたか、製品としてはどんなアプローチで新型をデザインしたのかを聞いてみる。 「オフロード性能が高く、すごく愉しそうなクルマだなって思っていたよ。だから、自分がジープをデザインできるようになって嬉しい。とくにラングラーはジープのアイコン。だから、ヘリテージとしてのあり方、存在感、スピリットに注目したんだ。すると、おのずとデザインが見えてきたんだ」 このインタビューは、2018年10月25日に行なわれた新型ラングラー発表会の後に実施された。その発表会会場には、我々メディア関係者以外にも、ジープユーザー1000人、さらに全国のジープ・ディーラーの面々が招かれての大々的な発表会となった。そこで、彼は新型ラングラーのデザインについてプレゼンテーションを行なった。その時、CJ‐5をやたらと例に取り上げていたことについても尋ねてみた。 「ジープのヒストリーにおいて、CJ‐5はエポックメイキングなモデルだと感じている。それより前のジープは、どちらかというと機能性に特化したモデルであり、スタイリングは重視されていなかった。ところが、CJ‐5は機能性とスタイリングをはじめて両立できたモデルなんだよ。だから参考になることは多いし、改めて驚かされることもあったモデルだ。そして何を隠そう、CJ‐5は僕が一番好きなジープでもある」 〝ラングラー〟を初めて名乗ることになったYJ型についてはどう捉えているのだろうか。 「やはり、角形ヘッドランプについては賛否両論あった。でも、当時はあれがとってもモダンだったのは間違いない。YJ型があったからこそ、次のTJ型のデザインのキッカケにもなったよね」 実はいつの時代もラングラーはモダンだった。ではJL型にはどんな〝モダン〟があるのか? 「JL型をデザインするにあたっては、ラングラーはジープのアイコンであること、そして直系であることを、まずはカタチにした。それからディティールにこだった。『変わったな』『新しいモデルだな』と感じてもらえるように幾度もデザインし直して、このスタイリングが完成した。例えばインテリアもそうだね。機能性はもちろんだけど、造形や素材にこだわって、プレミアムさも感じ取れるようにデザインしているね」 新型のフォルムは、オフロード走破性を誇るスタイルをデザインしながら、一方ではエアロダイナミクスを追求させているという。相反するとも思える二つをどうやってバランスさせたのだろうか。 「実は、クレイモデルの段階から風洞実験を何度も行なった。ラングラーとしての形状を変えれば、エアロダイナミクスは簡単に追求できる。でも、それじゃラングラーじゃなくなってしまう…。だから、フロントウインドーの傾斜角も微妙に変えて実験しての繰り返しで細かくデザインした」 ショートボディ/2ドアスタイルがオリジナルのラングラーだが、先代からロングボディ/4ドアスタイルも存在する。そのアプローチはどうだったのだろうか。 「グローバルに今、売れているのは2ドアより4ドアなんだよ。でもオリジナルジープのフォルムは、やっぱりコンパクトなスタイルというイメージだ。つまり2ドアモデル。だから、まずは2ドアモデルをスケッチして完成させて、そのデザインをもとに4ドアをつくる作業を行なったんだ」 なるほど、デザインからもラングラーはあくまで〝オリジナル・ジープ〟を貫いているということだ。話の最後にCJ‐5以外で、全ジープラインナップの中から好きなジープがあるかも聞く。「ウィリスステーションワゴンかな。7人乗りだし、大勢でどこかへ出掛けられるジープっていうのも、とってもいいよね」 うがった見方だが、この自由な発想こそが、四半世紀以上を経てJeepブランドに復活、と宣言されたピックアップモデル「グラディエーター」に繋がっているのかもしれないと、つい考えてしまった。 Jeepのアイコンといえば、7スロットグリル、台形型フェンダーラインがお馴染み。またジープ直系モデルは、初代ラングラー(YJ型)を除き、すべて丸型ヘッドランプであることも、そのアイデンティティ。新型はイマドキのテイストで解釈し、最新をアピールする。 _ [/vc_column_text][/vc_column][/vc_row][vc_row][vc_column][vc_column_text]TEXT●吉田直志 PHOTO●浅井岳男[/vc_column_text][vc_separator][vc_column_text]アメ車マガジン 2019年 3月号掲載[/vc_column_text][/vc_column][/vc_row]

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