1991年に1年間のみ限定生産された、幻の世界最速のピックアップトラック サイクロン

ピックアップトラック

シボレー

80's-90's BREEZE

サイクロン

アメマガ2019年4月号

1991 GMC SYCLONE


1991 GMC SYCLONE

80’s-90’s BREEZE

今こそ80~90年代のアメ車にハマりたい!

アメリカ初のコンパクトピックアップのシボレーS-10をベースに、ターボ&4輪駆動で武装した世界最速のピックアップ! 生産台数2995台のみのコレクタブルカーとしてアメリカでのバリューは相当なもの!!
 

GMCソノマがベースのハイパフォーマンストラック

1991 GMC SYCLONE、1991GMCサイクロン

アメリカ初のコンパクトな1/4tピックアップとして82年にリリースされたシボレーS‐10。その兄弟車としてGMCからはソノマ(S‐15)がラインナップ。僅かな変更を受けながらも9年間ラインナップされる中、S‐10との違いはバッジのみだった。

そこで、GMCは差別化を図るべく、ソノマをベースに3種のコンセプトモデルを製作し、ソノマのハイパフォーマンス仕様としてサイクロン(Syclone/マーキュリーCycloneが存在するため、頭文字を「S」にして対応)をリリース。


4.3ℓのV6、LB4エンジンには三菱製ターボチャージャー/ギャレット製インタークーラーを組み込んだスペシャルユニット。トランスミッションは4速ATの700 R4。ボルグワーナー製トランスファ(F:35%、R:65%)を導入した4輪駆動仕様。最高出力は285hpと、生粋のスポーツモデルでも280hpが相場だった当時としては平均的ともいえるが、48.4kg‐mのトルクによる瞬発力はまさにアメリカン・マッスル! 当時の専門誌による検証では1/4マイルを13秒台で駆け抜けたという記録がある。


「スポーツカー」ならではのグランドエフェクト・パーツが投入され、車体色は黒のみと、外観においても普通のピックアップではないことが明確にアピールされているのだ。実際のポテンシャルも大事だが、2シーターのコンパクト・ピックアップをスーパーマシンに仕立てて販売したことが素晴らしい。独創的なモデルなうえ出荷台数僅か2995台という希少なモデルなだけに、アメリカでは完全にコレクタブルカー扱いとなっている。

しかし、日本では評価はそれなりでも実売価格はかなり割安だったりする。そんなわけで、この個体は、ドラッグレースも楽しむMoparマッスルオーナーの日常使用車として活躍中である。

1991 GMC SYCLONE

1991 GMC SYCLONE、1991GMCサイクロン

1年限定で2995台生産されたコレクタブルカー

ベースモデルのGMCソノマは、シボレーS-10同様にレギュラーキャブ+ショートベッド、レギュラーキャブ+ロングベッド、そしてエクステンドキャブ+ショートベッドの3種でラインナップ。対してパフォーマンスパッケージの「サイクロン」は、レギュラーキャブ+ショートベッドのみとなる。

91年に2995台が出荷され、92年~ 93年には同型車の2ドアSUVのGMCジミーをベース車を変更した同じ仕様の「タイフーン」と入れ替った。通常のカラーバリエーションが利用できたタイフーンに対して、サイクロンは黒のみのラインナップとなる。

さらなる特別仕様車として、タルガトップにアレンジし、赤を纏ったマルボロの懸賞品としての専用車(限定10台/ デザインはラリー・シノダが担当!)や、INDYペースカー仕様も存在する。



 

軽量コンパクトなボディに285hp を発生するエンジン

太いトルクによる瞬発力とパンチのある走りが魅力大!

1991 GMC SYCLONE、1991GMCサイクロン
コンパクトで軽量なモデルなだけに、285hpのV6ターボのポテンシャルはパンチがあってマッスルな体感が味わえる。その瞬発力のあるポテンシャルはフルタイム4WDによって余すことなく路面に伝達されるので、0スタートでも気持ち良く加速していく。

タイトなサスペンションの設定や、ホイールのインチアップ&偏平タイヤの装着もあり、乗り味は現代的だ。レカロ製にアップグレードされたシートのホールド感も相まって、スポーツモデルに準じたドライブフィールを楽しむことができた。
 
1991 GMC SYCLONE、1991GMCサイクロン
ピックアップトラックでありながら、ハイパフォーマンスなスポーツ仕様車として、スポイラーが一体整形されるバンパーなどエアロパーツが装着され、車高は通常のソノマよりも2インチ低い設定。

この個体はホイールは本来の16インチから18インチにインチアップしたうえで、走行性能をスポイルしない範囲内で3インチほどローダウン。ストック以上に疾走感あふれるクールなプロポーションを構築している。
 




乗用車然としたゲージクラスターは、90年型ポンティアック・サンバード・ターボ用が流用されている。エアコンなどのスイッチ類のデザインも、いかにも90'sらしく、ワクワクする。シートはレカロ製に変更。モデルのキャラクターにマッチしているだけでなく、スポーツ走行を満喫するうえで大きく貢献する。
 

ソノマに設定されたエンジンは1.9~2.5ℓの直4が5種、2.8ℓと4.3ℓによるV6が4種とで計9種。サイクロンは4.3ℓのV6エンジンをベースにターボチャージャー+インタークーラーで武装した285馬力仕様が用意され、4速AT(4L60)+トランスファによるフルタイム4WDとなっているのがポイント。

ちなみに、外観状はサイクロン同等ながら、駆動系は通常の4.3ℓ V6(195馬力)& 4速ATによるソノマGTが92年型としてリリースされたが、わずか800台程度と激レアゆえに、日本ではその存在そのものを知る人が少ない。
 

ホイールは前後共にC5 コルベット純正品(97~99)のリア用18インチにアレンジ。数種のスペーサーでフィッティングを繰り返し、理想的なポジションで収めている。タイヤはFALKEN AZENIS FK510(255/40ZR18)。ロワリングにおいては、フロントトーションバーの調整で2インチ、リヤは3インチ・ブロックで対応している。

Photo ◆ Hiroshi Nose 
Text ◆ Hideki Ishibashi
アメ車マガジン 2019年 4月号掲載


最新記事


2026/09/28

【WEC 富士 6時間 2026】キャデラック・コルベット・マスタング、そしてグッドイヤーが挑んだ6時間の戦い

イベントレポート

WEC富士6時間耐久レース レポート

2026/09/28

【1964 シボレー インパラ SS】イベントでインパラを見て一瞬にして心を奪われた

オープン

シボレー

愛車を大切にしている人は数多い。毎日洗車を欠かさない人、エンジンフードを開けてチェックを欠かさない人など様々だが、紹介するケイさんもその内の一人。ビルトインガレージを建てて室内から愛車を眺めるのを日課としている。

2026/09/24

【'07 GMC ユーコンデナリ XL】細かい部分を意識して、派手過ぎないカスタムへ

SUV

GMC

ラッピング&ペイント

世界から熱い視線を受けるハマーデザインで様々な業務をこなし、ショップで欠かせないスタッフである谷内さん。愛車は廃車寸前から救出した07年型GMC・ユーコンデナリXL。休日や営業時間外にコツコツレストアし、約6年掛けて仕上げカスタムを施した。

2026/09/21

ダッジブランド最後のラムは、ダッジ好きには希少なモデル!?【'09 ダッジ ラム ビッグホーン】

ピックアップトラック

ダッジ

足回り

2008年に第4世代にモデルチェンジしたダッジ・ラムトラックは、リア・リーフスプリングを廃止するなど劇的に乗り心地が改善されたモデル。2010年にラムはダッジから独立したブランド「Ram Trucks(ラム・トラックス)」に移り、今回の2009年型は、実質的にダッジブランド最後のラムといえる。そのモデルを6インチアップするなどフルカスタムしたのが今回のモデルだ。

ランキング


2025/07/01

【インフィニティQX56】手頃な価格で購入できるプレミアムSUV

SUV

90年代を中心に高品質な車両を扱うガレージジョーカーだが、近年は2000年代の車両も多く扱う。今回紹介する08年型インフィニティ・QX56もその一台で、手頃な価格で乗れるプレミアムSUVとして注目だ。

2026/09/03

【ジープ パトリオット】独自の色とツートン化で、現代風にアップグレード

SUV

ジープ

「色が変わるだけで、まったく別のクルマのように見える!」そんなマジックのようなカスタムを得意とするのが、トップスピード。乗用車ライクなパトリオットが、俄然オフロードカーらしく見えてくる!

2026/09/28

【1964 シボレー インパラ SS】イベントでインパラを見て一瞬にして心を奪われた

オープン

シボレー

愛車を大切にしている人は数多い。毎日洗車を欠かさない人、エンジンフードを開けてチェックを欠かさない人など様々だが、紹介するケイさんもその内の一人。ビルトインガレージを建てて室内から愛車を眺めるのを日課としている。

2020/09/02

「スティングレイ」らしさに溢れた、もっとも美しいコルベット

オープン

ビンテージ

シボレー

1969 Chevrolet Corvette