ホットロッド&カスタムが対象のフレンドリーなミーティング
19th Annual CHOP STICKS CAR PRESENTS
HOT ROD RAZZLE DAZZLE
2019.02.10(SUN)
19th Annual CHOP STICKS CAR PRESENTS
HOT ROD RAZZLE DAZZLE
2019.02.10(SUN)
年初めの顔合わせ的なカジュアルなミーティング・イベントにしてマニアックなロッド&カスタムが集結する“ホットロッド・ラズルダズル”。カーショーとは違った意味で、オーナー同士の交友が持てるフレンドリーな社交場として機能するまさにアメリカンなイベントだ。
ムーンアイズのスタッフが主催するホットロッドイベント
南カリフォルニアのカーカルチャーを国内に伝え育てている伝道者ともいえるムーンアイズでは、年間を通して様々なイベントを運営している。2019年は例年よりも前倒しで3/10に開催されたストリートカーナショナルズは、アメリカンカスタムに限定したカーショー&スワップミートとして33回目を迎えた。
そして、年末にパシフィコ横浜で行なわれるヨコハマホットロッドカスタムショーは2019年で28回目となり、近年では世界的にも注目度の高いナショナルイベントとしてもお馴染みな存在。ホットロッドやカスタムをはじめ、1つの文化として完全に定着しているアメリカ西海岸発祥の自動車趣味のスタイルとしてのカッコ良さや、実際の楽しみ方も、イベントを通して浸透している。
最も歴史のあるストリートカーナショナルズは、出展車の対象枠も幅広く1000台規模となっているが、その他にもジャンルを限定した小規模のイベントも数多く企画されている。かつては、マッスルカー限定、エルカミーノ限定といったかなりピンポイントなテーマでも行なわれてきた。
そんな中で現在でも継続して行なわれているのが、日本の旧車を対象にしたオールオッズナショナルズ、モーターサイクル・スワップミートがお台場を会場に行なわれ定着している。そして、今回フィーチャーする「ラズルダズル」は、ホットロッド&カスタムを愛車にするムーンアイズ・スタッフによるカークラブ、“チョップスティックス”による主催というスタンスをとりながら今回で19回目を迎えた。
公共のコインパーキングを会場とするモーニングクルーズ感覚のミーティングイベントがラズルダズルだ。ロッド&カスタムを愛機とするムーンアイズ・スタッフ達のカークラブ、“チョップスティックス”が主催なだけに、クールなロッド&カスタムが集結。車種はマニアックでも、フレンドリーなオーナーが多く、会場は全体的にカジュアルで居心地の良い雰囲気だった。
前日が雪だったことで、当日の早朝は路面が凍結していたりと、危険なエリアもあったため、参加台数は例年よりも若干少なかった。それでも、お昼ごろにには会場はほぼ満車状態となった。
54年型シェビーワゴン、47年型シェビー・フリートラン、そしてカスタム界きってのアイドル的存在のマーキュリー8(51年型)による3ショット。カスタム系ではお馴染みのマニアックなモデル3台が並んだ光景はアメリカでも稀。
チョップトップによってスリークなシルエットを構築するマーキュリー8(49~51年型)はレッドスレッドを象徴する憧れの存在。そもそもの絶対数がアメリカでも少数ななか、この個体はスタイリングもペイントもショークォリティの秀作の有名車だ。
ダブルブリットなグリル内の装飾が特徴的な51年型フォード。ボディなどの外観は基本的にストックをキープしながらも、往年のレースでの採用のあるスピンドルマウント式ホイールを装着。スピンナーのワイヤリングも伊達じゃないホットロッドなアプローチがクール!
カスタム界ではポピュラーな“シューボックス”こと50年型フォード。バランスの良いチョップトップによってストックを遥かに凌ぐ美しいフォルムが魅力的。ライトベゼルを排除したフレンチング加工、ドアノブのシェイブ、絶妙な配色センスによって独自の魅力を放つ。
希少なレッドスレッドなマーキュリー8がもう1台! 大幅なチョップトップによる独自のフォルム、キャデラック・ハブキャップ、レイクパイプ、リアフェンダーをカバーするクルーザースカートなど、王道のセオリーを踏まえたトラディショナルなアプローチが魅力的な1台!
カーショーに登場するような美しいクルマたちも参加!
会場はムーンアイズのお膝元にある本牧山頂公園駐車場。公共のコインパーキングを会場とし、特別な企画などはなく、単に好き者同士でミーティングを楽しむといった形式のカジュアルなイベント。イベントシーズン到来前の年が替わって最初のイベントということもあり、顔合わせとして常連参加する人が多いのが特徴。
カークラブのメンバーの愛車がそうであるように、戦前のフォード車ベースのホットロッドや、60'sカーによるカスタムを主軸に、69年までのアメリカ車、79年までの日本車によるHot Rod & Customが対象。とはいえ、モーニングクルーズ的なスタンスなので、モデルイヤーや車種が何であれ、基本的にはウェルカム。
一般の人に迷惑や不快感を与えないための最低限のモラルを守ることを重要視しているのもポイントだ。ムーンアイズでは『大切なカルチャー は自分達で守ろう!』というスローガンを掲げてイベントの継続に努めており、そうしたポリシーが参加者にも浸透している。
イベント前日が僅僅かながらも雪が降った影響で、当日の早朝は路面が凍結しているところもあり、会場まで無事に行けるのか心配な状況だった。そのため、参加台数は例年に比べ若干少なかったが、会場はイカしたロッド&カスタムでほぼ満車状態。比較的近場の人が中心だったが、浜松などの遠方から参加するグループもいた。
本イベントは出入りが自由なので、インドアショーやカーショーに出展されるような美しい個体が移動するシーンを見れるのも楽しい。また、カーショーよりもオーナーとフレンドリーに交友が持てるのもこうしたミーティングの魅力と言えるのだ。所有する愛車のスタイルに関わらず、楽しむ姿勢が同じ人同士による空気感が心地良かったのだ。
イベントの主催者であるムーンアイズスタッフによるカークラブ“チョップスティックス”メンバーの愛車達。フラットヘッドV8を搭載するモデルA・ロードスター、54年型プリマスの2ドアワゴン、62年型ファルコン・ワゴンなど、いずれもロッド&カスタムの流れを汲んだマニアックなモデルたちだ。
制作途中と思われるアーリーA(28~29年型)ロードスター。V8エンジンが設定された“デュース”(32年型)のフレームレールでアップグレードされていることが分かりやすい状態。グリルおよびカウル部分は違和感なく馴染んでいるが、“デュース”用でアレンジされている。
なんともマニアックな63年型マーキュリー・コメット。クロームのスチールホイール&細身のホワイトリボンを装着したマイルドカスタム仕立てのクリーンな状態が目をひく。こちらは主催の“チョップスティックス”メンバーの愛車。
初代マスタングは幅広い層から支持されるポピュラーな存在なだけに、数多くの個体を目にするが、ストック基調のクーペでこれほど魅力的な個体は稀!絶妙な車高プロポーションにアレンジされたことで、ド定番のスタイルドスチールホイール&ホワイトリボンタイヤとの組み合せによる魅力が抜群に際立つセンスの高さを感じる1台!!
近年のクラッシックなフルサイズピックアップ人気で注目度が高まっている61年型のGMC。武骨なスタイリングと目地かいらの強い4灯式のマスクが魅力大。スタンダードな白ペイントを基調にスエードフィニッシュのペイントや低い車高スタンスなど、現在のトレンドを反映したクールな1台だ。
テールフィンが消えた過渡期の61年型は、ニッチな存在ながらも個性的なデザインで奥深い魅力がある。ワゴンの中でもハイエンドなインパラというところもステキ。ワイヤーホイールがスポークの本数が少ない往年のCragar製を装着しているのがニクイ!
64年型ノバ・ワゴンの2ショット。ストックをキープした白い個体は、本誌でも以前フィーチャーした若いオーナーの愛機。手前のブルーはセダンをベースにしたファントム2ドアワゴンで、TPOに合わせてホイールを履き替えるオシャレさん。
フルザイズ全盛期ならではの巨大なボディーとスタイリングの美しさで圧倒的な存在感を放つ1960年型クーペ・デヴィル。アイコンとして何かと59年型が注目されがちだが、次世代に繋がる洗練された正常進化が感じられて素晴らしい。
バットウィング(コウモリの羽根)なテールフィン&キャッツアイなテールレンズがチャームポイントの1959年型シェビー。ハードトップのインパラに人気が集中しがちだが、Bピラーを持ち若干ルーフの高いセダンのベルエアも渋くて魅力的。
ストック然としながらも、フェンダーレスなうえ、フラットヘッドV8に換装してアップグレードされたアーリーA(28~29年型)のピックアップ・ロードスター。往年のトラディショナルなスタイルにおいても、グリルをデュースにアレンジする個体が目立つ中、ストックをキープする好感の持てる1台。
Photo & Report◆Hideki Ishibashi
アメ車マガジン 2019年 5月号掲載
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