一度乗ると虜になってしまう魅力を持つ「プリマス」車

ビンテージ

プリマス

プリマス

THE GREAT PLYMOUTH

アメマガ2019年8月号

THE GREAT PLYMOUTH
華麗なるプリマス


THE GREAT PLYMOUTH

華麗なるプリマス

個性派揃いのクライスラーのブランドの中でも、特に個性的なのが「プリマス」だ。ダッジと同様に大衆車をメインとしたブランドだが、それでいてダッジとの差別が明確に図られた個性を放つプリマス。今回は魅力溢れる個性派揃いのビンテージ・プリマス車をフィーチャーすることにしよう。


「プリマス」 は、クライスラーの中では、兄弟関係にあるダッジと同様に大衆車をメインとしたブランド。それでいて、ダッジとの差別化が明確に図られた個性を放つブランドである。オリジナリティの高さが、ファンからの支持の強さに表れており、 プリマス のファンには、比較的マニアックで頑なタイプの人が目立つ。しかし、裏を返せば、一般的には受け入れがたいアクの強さがあり、1928年に創業し、2002を持って消滅してしまった。


コンパクトなパーソナルカーの象徴として大成功を収めた フォード・マスタング よりも、そのカテゴリーそのものをバリアントでは先に開拓するも、セールスの面では、 マスタング には足元にも及ばなかった…。スポーティな魅力を加味してバリアントのファストバック仕様ともいえる バラクーダ においても、他社の同等のモデルと比べると、セールス面では大きく下回っていた。


しかし60年代中期以降のマッスルカーブームの土台となった、レースシーンでの活躍においては、輝かしい戦歴や、伝説的なパフォーマンスを残したマシンが多く存在。NASCARにおける「キング」ことリチャード・ペティとの関係や、ドラッグレースにおいては、スネーク&マングースをはじめ、女性フューラーのパイオニアとして映画化された「チャチャ」こと、シャーリー・マルドウニー、プリマス・プロストックのアイコンのソックス&マーチンといった、ホットロッド界に名を残すヒーロー達が、数多く存在するのがポイント。

1970 Barracuda ‘Cuda 340

1970 Barracuda ‘Cuda 340
 

1969 Barracuda hardtop coupe

1969 Barracuda hardtop coupe
 

1969 Plymouth Satellite

1969 Plymouth Satellite
 

1973 Plymouth Satellite

1973 Plymouth Satellite
 

1972 Plymouth Gold Duster

1972 Plymouth Gold Duster
 

1963 Plymouth Valiant Signet V-200

1963 Plymouth Valiant Signet V-200
 

1973 Barracuda

1973 Barracuda
 

1968 Barracuda fastback coupe

1968 Barracuda fastback coupe

実際にプリマスの市販車両を所有するに至らなくとも、レースにおけるヒーローを通じて、プリマスにアドバンテージするファンも少なくない。
筆者は個人的にも プリマス は一番好きなブランドなだけに、これまでに乗り継いだ愛車の中でも、最も多く乗ってきたブランド。そもそもは特に魅力を感じてはいなかったが、MOPARならではの、暴力的にして軽快なビッグブロックのポテンシャルや、マニュアル搭載率が高かった。

かつてはアメリカでもマイナー車として、激安で入手できたため、クーダ、GTXといった、名だたるマッスルカー達を輸入新規でも気軽に乗ることができ、安価ゆえに、そのパフォーマンスも、惜しみなく味わう経験ができたのだ。 プリマス のモデル達は、写真や映像ではなかなか伝わってこないが、実車を目の当たりにすると、その魅力が理解できる、というもの。そんなこともあって、 プリマス車 に一度乗ると、その次も プリマス を求めるようになり、結果として プリマス のファンになるというケースが多いのだ。


それは、マッスルカーだけの話ではなく、元祖テールフィン車として、50年代後半の プリマス は支持が高く、近年では60年代初期のスペーシーでアクの強いモデルこそ、独創性をアピールするカスタム系のファンからの注目が寄せられている。


メーカー純正ストリートロッドである 「プロウラー」 をリリースしたという事実も、ロッド&カスタムが自動車趣味の頂点に君臨するアメリカのブランドならではだし、ビジネスを度外視した心意気も感じられる。既に消滅してしまったブランドだからこそ、ファンにとっては伝説化して、より想いが深まったりもしている。


Text & Photos|アメ車MAGAZINE
アメ車マガジン 2019年 8月号掲載


最新記事


2024/12/07

アメ車を何処で買う?楽しいアメ車ライフの第一歩はショップ選びが一番重要じゃ!

コラム

2024/12/06

普通に快適に乗れるカマロか頑張って乗るマスタングか…

クーペ

シボレー

フォード

「ヒトもクルマも中身が肝心!」と声を大にして語る東海カーズの細井さん。確かにクルマは乗ってみないと、それぞれのキャラクターが分からない。ということで、同じ1969年型のカマロとマスタングを乗って比較してみよう!

2024/12/05

【ウイングオート】走りを楽しむためには、予防整備が非常に重要

メンテナンス

FORDのグローバルサブディーラーであるウイングオート。クルマを走らせる楽しさも提案するが、その楽しさをしっかり体感するにはメンテナンスも重要。新たにマスタングデビューするユーザーのために、予防整備に取り組み始めた。

2024/12/04

女性アメ車オーナーが主役!『アメ車ガールズミーティングin 稲フォルニア』

アメマガミーティング

イベントレポート

アメ車マガジン主催による2024年四度目のイベントは初となるアメ車女子イベント「アメ車ガールズミーティング in 稲フォルニア」が12月1日(日)、稲フォルニアイベントスペースで開催された。

ランキング


2024/12/06

普通に快適に乗れるカマロか頑張って乗るマスタングか…

クーペ

シボレー

フォード

「ヒトもクルマも中身が肝心!」と声を大にして語る東海カーズの細井さん。確かにクルマは乗ってみないと、それぞれのキャラクターが分からない。ということで、同じ1969年型のカマロとマスタングを乗って比較してみよう!

2022/04/08

US日産の巨大ユーティリティバンのNV3500

バン

逆輸入車

2019 Nissan NV Passenger

2024/12/05

【ウイングオート】走りを楽しむためには、予防整備が非常に重要

メンテナンス

FORDのグローバルサブディーラーであるウイングオート。クルマを走らせる楽しさも提案するが、その楽しさをしっかり体感するにはメンテナンスも重要。新たにマスタングデビューするユーザーのために、予防整備に取り組み始めた。

2024/12/04

女性アメ車オーナーが主役!『アメ車ガールズミーティングin 稲フォルニア』

アメマガミーティング

イベントレポート

アメ車マガジン主催による2024年四度目のイベントは初となるアメ車女子イベント「アメ車ガールズミーティング in 稲フォルニア」が12月1日(日)、稲フォルニアイベントスペースで開催された。