マスタングのもっともベーシックな仕様である、直6エンジン搭載の第一世代のクーペ

クーペ

ビンテージ

フォード

GORGEOUS 60's

マスタング

アメマガ2019年10月号

絢爛たる60年代
1965 Ford Mustang


1965 Ford Mustang

1965 Ford Mustang

リアルなアメリカを追求する上でたどり着いたマスタングは、初期型クーペの直6エンジン搭載車。背伸びせずに付き合えるパーソナルカーとして、もっともベーシックな仕様こそが爆発的なセールスの大半を占める。オリジナル度の高いサバイバーをアメリカより輸入!

アメリカらしさにこだわった「直6」クーペ

1965 Ford Mustang

マスタング といえば、一般的にもポピュラーなモデルとして、アメ車の枠を超えてお馴染みの存在。さまざまなフィールドでの露出も多く、もはや説明不要といった感じ。こと日本では、アイコンである シェルビー の人気や、国内に正規で輸入された仕様による、ハイパフォーマンスモデルとしてのイメージで完全に定着している。


しかしながら、実際の マスタング の本質は、メカニズムなどの主要部分を、大衆車 ファルコン をベースにしながら、スタイリッシュなボディと、豊富なオプションによって、安価にしてリッチなパーソナルクーペとして、爆発的なセールスとなった。それだけに、出荷された マスタング の大半が、搭載エンジンは直6というのが実情。アメ車はV8が当たり前と思い込んでいるのは、高級輸入車として販売された国内正規での仕様が高価なV8を設定していたことに由来している。

1965 Ford Mustang
もちろん、パフォーマンスを求めるなら、間違いなくV8となるのだが、目的に応じてチョイスするのがアメリカ式であり、背伸びをして上級グレードを選ぶということもないため、 マスタング といえば、直6エンジン搭載のクーペが大半を占めるのだ。この個体もまさにそんな1台で、アメ車の前に、アメリカ製品のデザインやカルチャーにハマったオーナーならではの、リアルなアメリカンの追求によるセレクトとなっている。

しかし、そんな仕様こそ日本国内では見つからず、結局はアメリカで見つけ出して輸入した。モデルイヤーの割にはクリーンな状態で、ホイールキャップもストックにこだわっているのがポイント。登録までの総額も200万円以内に収まっており、いろんな面でフレンドリーなのが魅力!


日本では「ファストバック」ばかりが注目されるが、クーペこそがマスタングの基本であり、クーペとしての美しさが爆発的なヒットを生んだ。ホワイトリボンタイヤや、ホイールキャップまでストックに拘りながら、車高プロポーションのみをアレンジして魅力と乗り味を高めている。

ハイパフォーマンスな上に、希少なパッケージを装備するコレクタブルなマスタングとなると、数千万円にも及ぶ価値がつくが、同じマスタングでも、最もベーシックな仕様であれば、日常仕様に問題なく対応するこんなクリーンな個体であっても、輸入から新規登録まで200万円以内で収まるというのは特筆点だ。


タイヤは純正採用と同等のホワイトリボンレミントン(205/75R14)。ベーシックな直6車の場合、ラグナットが4穴となっており、プアーな印象を受けるため、社外品のホイールへの変更は避け、あえてストックのホイールキャップを装着。
1965 Ford Mustang
1965 Ford Mustang
スタンダードダッシュ、センターコンソール無しの至ってベーシックな仕様ながら、クロームなどは良い状態で、全体的にスッキリとしている。室内はコンパクトだが、クーペならではの開放感で、後部座席も窮屈さを感じない。


搭載エンジンはスタンダードな直列6気筒170ci
搭載エンジンはスタンダードな直列6気筒170ci。出力は100hp程度ながらも、車重が軽いため、現代においても、問題なく対応できる。ミッションもスタンダードな3速マニュアルの組み合わせで、AT以上に軽快な走りが得られる。


Photo & Text ◆ Hideki Ishibashi
アメ車マガジン 2019年 10月号掲載


最新記事


2024/07/26

物静かな青年が次第に豹変、マスタングにもっと刺激が欲しい!

クーペ

フォード

燃費が…維持費が…。マッスルカーに憧れを持つも、アメ車へのネガティブな思いが強く決断できずにいたオーナーさん。そんな彼が、彼女の後押しによって購入を決めるのだが、次第にアメリカンマッスルの魔力に染まり豹変していく。「音も見た目も刺激が欲しい!」

2024/07/25

ポストビンテージバンの大本命として人気高騰中【シェビーバン ビュービル】

バン

ビンテージ

シボレー

70年代の丸目を筆頭に、フルサイズバンの中でも80年代までの個体がビンテージバンとして人気を博してきた。しかし紹介する個体の様に90年代中頃まで基本コンセプトは変わらない。むしろ熟成された最終モデルこそベストバイ!

2024/07/24

アニメを見て惚れたマスタング、今では押しも押されぬ爆速女子へ

クーペ

フォード

名探偵コナンに登場したマスタングに惹かれてカーボックスを訪れたオーナーさん。一番ド派手なエレノア仕様を選び、チャレンジャー・ヘルキャットに乗る旦那様は走りで負けたくないライバルだ。

2024/07/23

仮契約までしたけどLBスタイルに惚れて変更【ダッジチャレンジャー】

クーペ

ダッジ

過去2回、LBワークスで武装したチャレンジャーに乗ってアメマガ主催イベントamZに参加したみっちさん。軽自動車が長年の愛車だった彼女が、初めてのアメ車としてチャレンジャーを手にするストーリーとは。

ランキング


2024/07/26

物静かな青年が次第に豹変、マスタングにもっと刺激が欲しい!

クーペ

フォード

燃費が…維持費が…。マッスルカーに憧れを持つも、アメ車へのネガティブな思いが強く決断できずにいたオーナーさん。そんな彼が、彼女の後押しによって購入を決めるのだが、次第にアメリカンマッスルの魔力に染まり豹変していく。「音も見た目も刺激が欲しい!」

2024/07/25

ポストビンテージバンの大本命として人気高騰中【シェビーバン ビュービル】

バン

ビンテージ

シボレー

70年代の丸目を筆頭に、フルサイズバンの中でも80年代までの個体がビンテージバンとして人気を博してきた。しかし紹介する個体の様に90年代中頃まで基本コンセプトは変わらない。むしろ熟成された最終モデルこそベストバイ!

2018/02/07

走っているとやけにハンドルがブレる…原因はタイヤ?ホイールバランス?それともブレーキか?【REFRESH PROJECT】

メンテナンス

コラム

走行中に感じた違和感。それはハンドルのブレ。【REFRESH PROJECT】

2022/04/08

US日産の巨大ユーティリティバンのNV3500

バン

逆輸入車

2019 Nissan NV Passenger