日本初!ビンテージマッスルだけの耐久レース開催!
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マッスルカー4時間耐久レース
2019.11.3(SUN)美浜サーキット
マッスルカー4時間耐久レース
2019年11月3日(日)@愛知県・美浜サーキット
マッスルカーは走ってナンボ!!
「クルマは走ってナンボ!」というテーマを掲げ、どんなクルマも走らせる楽しみをユーザーに伝え続ける東海カーズ。ツーリングだけでなくサーキット走行にも参加するが、今回新たな試みとして日本初のビンテージマッスルカーだけの4時間耐久レースに参戦した。
マッスルカーは走ってナンボ!耐久レースは走りきってナンボ!
そもそもの発端は、東海カーズの細井社長の思いつきに、TMSAの橋部さんが試行錯誤しカタチにしたイベント。「ビンテージのマッスルカーだけで耐久レースをやってみたら、面白いんじゃない?でもクルマがクルマだけに、誰も完走できないかも知れないけどね(爆)」。という、非常に軽~いノリで話をしたのがきっかけ。それに多くの人が賛同し、日本で初めてとなる、ビンテージマッスルカーによる4時間耐久レースが11月3日に開催された。コースは82カップでも使用している愛知県にある美浜サーキットで、少々肌寒いもののエアコンなしでも耐えられる、絶好のコンディションの中、開催された。
サーキット走行と聞くと、ストイックというか自分との闘いで何となく孤独な印象がなくもない。だが今回の4時間耐久レースは、ドライバー交替や給油(マッスルカーは燃費悪いしタンク小さいからね)作業もあるので、仲間の手助けが必要不可欠。なので、一般的な走行会よりも和気あいあいとした雰囲気が印象的で、これぞサンデーレースだ。
さて、午前中にフリー走行を行ない、いよいよ12時からレースがスタート。だが、いかんせんビンテージ車両なので、この時点で1台調子が悪くなりリタイヤ…。また渋滞で辿り着けず、10台のエントリーを予定していたが、結局8台でのレースとなった。2周のローリングを経て、いよいよスタート! ポールポジションのカーズカマロと二番手のプライムワークス・カマロの、正直言って一騎討ちといえる様相でトップ2台がグングン周回を重ねるが、その他はマイペースな走り。周回を重ねるうちに徐々にマシンにダメージが出はじめ、一台、また一台とピットインしていく。
レースが大きく動いたのは1時間が過ぎた頃で、東海カーズ・カマロをかわしてトップに立っていたプライムワークス・カマロが、点火系のトラブルでピットイン。イグニッションコイルを交換してまで再スタートを試みたが、そのままリタイヤとなってしまった。これを見ていた東海カーズの細井社長、カマロのドライバーにペースダウンを指示。半ば「勝負あったな」と慢心しながらドライバー交替をし、カマロのステアリングを握ったことだろう。
ところが、世の中そんなに甘くはない。レースが中盤に差し掛かり、誰もがこのまま終わると思っていた最中、東海カーズ・カマロのリヤデフが粉砕してしまって! グリーンエリアでストップし、即リタイヤ。あまりに唐突な展開で、先頭集団が全滅し淡々と周回を重ねたクルマが生き残るあたりは、まさに「耐久レース」の醍醐味。序盤でクラッチがなくなり温存していたモンテカルロは終了前にコースに復帰。紅一点の参加者で失礼ながら動くシケインと化していた伊藤選手のファイヤーバードもマイペースな走りを貫き、5台が完走を果たしたのだった。
なお、あまりにも好評だったので、早くも第二回の耐久レース開催が決定! 開催日は2020年11月3日で、会場は同じく美浜サーキット。かなり気が早いが、これだけ時間があれば十分メンテナンスやカスタムする時間があるだろう。我こそは! と思うビンテージマッスルオーナーは、次回は参戦してみては?
練習走行では快調に走っていたsharakuのカマロだったが、その後トラブル発生。レース開始までに何とか修復を目指していたが、間に合わず出走することなくリタイヤとなった。
リスキービジネスのマスタングIIは、何と40年間寝かされていた車両。1カ月前に出走できるよう修復を開始し、何とか間に合ったところ。幾多ものトラブルが耐久レース中に発生したが、無事完走を遂げた。
71カマロで参戦。途中、リヤブレーキのフルードがダダ漏れになるなどのトラブルがあったが応急処置を施し、見事完走。
ピットロードに入った所に給油ポイントが設けられ、各チームそこで給油を実施。この年代のマッスルカーは燃料タンクが小さく、燃費も悪いので数回の給油が必要となる。
コントロールタワーの横で、ドライバーチェンジを実施。規定タイム以内でコースに復帰するとペナルティが与えられるので、各チームともマシンのチェックを兼ねて十分時間をかけてドライバーチェンジを行なう。
二番手からのスタートで、一時はトップに立ったプライムワークスのカマロ。開始から1時間ほどで点火系のトラブルが発生し、残念ながらリタイヤとなってしまった。
見事優勝を飾ったのは、終始安定した走りを見せた、TMSAの67年型カマロ。速いクルマが勝つのではなく、壊れないクルマが勝つという図式を見事に実証してみせた。
開始50分程でピットインしてしまった、川合選手のモンテカルロ。クラッチが無くなりかけてこのまま、ジ・エンドかと思いきや、終了直前にコースに復帰し完走。周回数が少なくても、完走は完走ですよね。
TMSA・カマロ同様、終始安定した走りを見せ給油とドライバーチェンジ以外のピットインはなかったTEAM伊藤のRATコルベット。無理のない走りと日頃の整備のたまものと言えるだろう。
今回、紅一点の参加となったTEAMライオン伊藤選手のファイヤーバード。彼女がステアリングを握った時は動くシケイン状態だったが、ウサギよりもカメに勝利の女神は微笑み、無事完走を果たした。
まさかのデフトラブルでリタイヤとなったカーズカマロ。細井社長、ぶっちぎりで優勝を目指す意気込みは非常に大事だと思いますが、耐久レースは走りきってナンボですよね(笑)
Photo ◇浅井岳男
Report ◇空野 稜
アメ車マガジン 2020年 2月号掲載
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