【ファイヤーバード・トランザム】4th前期モデルでコンバーチブル、しかも6MTは希少

1995 PONTIAC FIREBIRD TRANS-AM
THE 90's STRIKES BACK ナインティーズの逆襲
1995 PONTIAC FIREBIRD TRANS-AM
パーツを共有するカマロやマスタングと比較しても絶対数が少なく、どちらかと言えばマニアックなポジションのファイヤーバード・トランザム。しかしこうして並べてみると、リトラクタブルヘッドライトをはじめ、ポンティアックならではのギミックが満載されている。
LT‐1エンジンをMTで、操る感覚は正統派スポーツ
1993年から2002年までリリースされた4thファイヤーバード・トランザム。紹介する車両は前期モデルで、後期モデルはボンネット回りにボリューム感が溢れ、次世代マッスルカ―を彷彿させる独自のフォルムを持っており、WS6ラムエアなるものも登場した。
そして撮影車両は前後のオーバーハングが長く、フォルムそのものはカマロに似ているが、リトラクタブルヘッドライトやポンティアックらしい独特のボンネットフード、テール形状など、革新的なボディデザインの変更を受け、スポーツカーとしての存在感が一気に高まったモデルであり、先に述べた後期モデルとはまた異なるキャラクターである。
特筆すべきは6速マニュアルで操るLT‐1のダイレクトな走りを堪能できるところだ。4速ATでは味わえない任意のシフトチェンジは、低速からのトルク感を意のままに操れ、回転数が上がるにつれて、クラッチを踏んで右手でシフトさせる儀式が、ベタではあるがまさにリアルスポーツカー!!ストロークの大きなギアはスムーズな操作感でMTならではの扱いにくい印象は皆無。
撮影車両の様なコンバーチブルモデルならオープンエアーのオプション付きなので、その心地良さをさらに刺激してくれるはず。 トランザムと聞くとナイトライダーが真っ先に思い浮かぶが、ホワイトレザーインテリアに赤いボディの爽やかなカラーコントラストも絶妙に映える。ビンテージと呼ぶにはまだまだ早いが、現行モデルでは味わえないダイレクト感はまさに正統派スポーツカーだ。
エンジンはカマロと同じ5.7L V8 LT-1を搭載。285hp、最大トル325lb-ftを発生。撮影車両はボディにマッチさせた赤いホッチキスのタワーバーを追加。6速マニュアルで意のままにに操るLT-1は、AT車では決して味わえない特権だ。また、整備が行き届いた印象のクリーンなエンジンルームが程度の良さを物語る。
フロントウィンドーの角度がキツくダッシュボードの奥行きが狭いのは90 年代ならでは。ステアリングを握るとウィンドーとの距離の近さに違和感を覚えるが、昔を知るものからすればそれこそ懐かしい印象。ホワイトレザーのインテリアはクリーンそのもので、硬派なトランザムの印象を良い意味で和らげている。
装着するホイールはWORK・グノーシスGR203。ステップリムのバフフィニッシュ5スポーク19インチは、トレンドに左右されることない王道のリムデザイン。
OWNER:KIMURA
THANKS:TAKA AUTO
TEL:072-915-1777HP:https://taka-auto.net
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2020年 4月号掲載
最新記事

2025/08/14
カマロと出会ったことで人生がより鮮やかになった【カマロLT RS】
クルマを選ぶ時に、エクステリアデザインは一番気になるところ。もちろんそれも重要だけど、カマロの名前の由来を知ったことで、俄然愛着が湧いたという心尋(みひろ)さん。クルマは移動手段でなく「相棒」のような存在だと語る。

2025/08/12
一度は諦めかけたが夢を追いかけ理想の家に辿り着く
某ハウスメーカーでサーファーズハウスの建築を目指していたが、理想の形を追い求めていくと建築費用は膨れ上がっていった。現実を知り諦めかけたが、インスタで見たハウスメーカーにダメもとで電話すると…。再び理想の住宅計画が動き出す!

2025/08/07
マスタングは人生の原動力、そして人と人の絆も紡ぐ
新しい事を始める時は期待と不安が交錯するが、その一歩を踏み出さないことには、違う世界は見えてこない。この春、初めてアメ車を手にする女性オーナーたちを紹介しよう。