1963から1991まで29年間販売された長寿モデルのグランドワゴニア

1990 Jeep Grand Wagoneer
THE 90's STRIKES BACK ナインティーズの逆襲
1990 Jeep Grand Wagoneer
アメ車ならではの乗り味や扱いやすさが、なんとも魅力的なプレミアムSUVのはしり
90'sにして規格の丸型ヘッドライトが採用されたクラシカルなルックスが魅力大。ネーミングにもあるように、ステーションワゴンのスタイルがポイント。チェロキーに受け継がれたJEEPブランドが放つ元祖SUVにして最上級グレード。
ピックアップトラックとプレミアムカーと、それぞれが完全に独立していた60年代に、ワゴンスタイルによる高級SUVの元祖としてリリースされたジープ・グランドワゴニア。1963~91年まで、単一モデルとしてはアメリカ車市場でも指折りに長期の29年間にわたりラインナップした。
イギリスのレンジローバーよりもずっと前にリリースされ、近年ではメルセデスのGクラスなど、プレミアムSUVはトレンドとなっているが、その礎はこのグランドワゴニアによって築かれている。現在はキャンプやアウトドアをキーワードにSUVがもてはやされているが、実際に使用する上では市街地がメインなだけに、ラグジュアリーな要素はニーズも高く重要なポイントだ。
この個体は、オリジナルとしての魅力やコンディションを保持しながらも、プレミアムSUVとしてのキャラクターを貫いた1台だ。オフローダーとして走破性を高めるカスタムは珍しくないが、ストリートカーとしてクールにアレンジするケースは稀。ウッド調のモールディングをデリートし、上品な2トーンカラーにペイント。2色の境目には、ゴールドリーフ&ピンストライプをあしらって、モデルのキャラクターに見合ったリッチなイメージを演出している。
ホイールには美しく輝くビレット製をインストール。ホイールのデザインがエッジの効いたボディにマッチしている。元祖高級SUVとして、またアメリカ車としてのキャラクターをフォーカスした絶妙なアレンジで、現代のニーズやトレンドもカバーしている点でも魅力的な個体なのである。それでいて、往年のアメリカ車ならではの乗り味や、扱いやすさを兼ね備えたグランドワゴニアは、現代にこそ魅力が際立っている。
ボディスタイルは、4ドアステーションワゴンながら一般的なセダンベースではなく、単独モデルとして独自設計なのがポイント。エッジの効いたシャープなスタイリングにしてオフロード車としての力強さも兼ね備えている。
セパレート式のベンチシートによって6人乗車が可能。2ndシートがフラットになるいわゆるワゴンタイプ。外装にマッチするベージュ内装にウッドのアクセントが上品。メーターは社外のデジタル式にアレンジ。
搭載エンジンはAMC時代から受け継いだ360ci(3.9L)V8。キャブレターは本来の2bblから4bblに変更し、点火システムと合わせてアップグレード済み。トランスミッションは強靭なクライスラーTF727(3速AT) を搭載。
スロットとスポークを両立するデザインのホイールは、バドニック社のビレット製。装着タイヤはモデルの使用条件に見合うGoodyear・Efficient Grip(265/65R17)。初めてフロントに独立サスが採用されたオフロードモデルながら、4輪駆動では前後リーフスプリング。
Special Thanks ◆ Orange County
TEL:0561-64-3888URL:www.orange-county4u.com/
Photo & Text 石橋秀樹
アメ車マガジン 2020年 4月号掲載
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