【グランドワゴニア】ジープ伝統の能力に超プレミアム性を追及

SUV

ジープ

アメマガ2023年5月号

グランドワゴニア

カーズスパーク

愛知県

SOUL OF MOPAR

グランドワゴニア シリーズⅢ

ボディサイドにウッドパネルを施すなど豪華装備をウリにし、後のSUVの先駆けとなったジープ・グランドワゴニア。1991年に生産が終了となったが、21年に約30年ぶりに復活。ウッドパネルこそ無いものの、ジープ伝統の4×4システムはそのままに、クラス最上級のプレミアム性を追及した新時代のジープモデルとして登場。

SOUL OF MOPAR -我らを魅了して止まないモパー-


ライバルになるのはやはりエスカレードか

2023 JEEP GRAND WAGONEER

 「もしかして、あの特徴的なウッドパネルボディは装着されるのか?」。約30年ぶりにジープ・グランドワゴニアを復活させるメーカーの発表を聞いて、少なからずそう思った読者もいるはずだ。

 

新型グランドワゴニアは、外装にウッドパネルこそ装着してはいないが、アメリカンラグジュアリーの威厳を再追及したというプレミアムフルサイズSUV。ジープブランドのフラッグシップと言えば、長くグランドチェロキーが君臨していたが、プレミアム性・ボディサイズともにグランドワゴニアが上になる。

だが、ジープ伝統の7本スリットグリルはデザインされているものの、ボディには「JEEP」のロゴは見当たらない。ジープのイメージは、良くも悪くも悪路走破を連想するだけに、少しでもそのイメージを払拭する意図があるのかもしれない。とは言え4×4システムには、「クォドラトラックⅠ&Ⅱ」、「クォドラドライブⅡ」、電子制御リミテッドスリップデフ(LSD)を採用するなど、プレミアムSUV史上最も高い悪路走破性を備えている。

最大の見どころであるインテリアは、ハンドメイドのサテンアメリカンウォールナットをあしらい、メーターディスプレイ12.3インチ、センターコンソールには12インチ+10.3インチ、さらに後席それぞれにタッチスクリーンが配置され、合計すると最大で75インチにも及ぶ。オーディオシステムはマッキントッシュ製で23スピーカーを配置する。

 

今回カーズスパークで撮影した2台は上級グレードであるシリーズⅢで、搭載するエンジンは471hpを誇る6.4ℓV8。現状日本では現車を見ることすら希少なグランドワゴニアだが、カーズスパークではシリーズⅢの黒・白が日本で唯一並ぶとあって、全国から足を運ぶお客さんが多いのも納得する。

カテゴリー的に比較対象となるのは、やはりエスカレードか。だがグランドワゴニアは、豪華快適装備ではこれ以上ない充実さを誇り、ジープならではの本格4×4システムも備わる。ジープの名を表から消しつつも、やはり大きなアドバンテージになるのは、エンジンパワーを含めた走りの面になりそうだ。

グランドワゴニアのグレードは、シリーズⅠ、シリーズⅡ、オブシディアン、シリーズⅢだったが、23年モデルではシリーズⅢオブシディアンが追加されている。

搭載するエンジンは6.4ℓV8。最高出力471hp、最大トルク62.9kg-mを発揮する。全グレードで8速ATとなり、気筒休止と可変カムシャフトタイミングで低燃費を実現。


インテリアに使われるウッドは、ハンドメイドのサテンアメリカンウォールナット。先代のウッドパネルデザインを現代的にアレンジしているという。大きな特徴は、センターの12インチタッチパネル&空調等操作の10.3インチなどのディスプレイ。2列目にも専用タッチパネルも配置され、トータルすると最大で75インチになる。マッサージ機能付きシートなどプレミアム装備が満載だが、ジープモデルの証である高性能4x4システムも搭載する。4輪に最適なトルクを個別に配分するクォドラトラックⅠ・Ⅱ、クォドラドライブⅡ、ローレンジリア電子制御リミテッドスリップデフを採用。

3列目はどうしても狭いイメージがあるが、3列目の広さはクラス最高水準とうたうように、頭上と足元に窮屈さは感じない。2~3列目の折り畳みや元に戻す操作も、ボタン一つなのは言うまでもない。


全長×全幅×全高/5453×2124×1921mm
ホイールベース/3124mm


CARS SPARK【カーズスパーク】

TEL:0586-64-7444
http://www.cars-spark.co.jp/


アメ車マガジン 2023年5月号掲載


関連記事

RELATED


ジープの功績、SUVの原点を華麗に創出【グランドワゴニア】

SUVの先駆者といえるジープ・ワゴニア/グランドワゴニアが、2023年に復活をした。1991年まで発売されていた先代は、大胆にボディ側面にウッドパネルを装飾するなど、アメ車の長い歴史においてもその個性は際立つ。約30年の時を経て新型が登場することで、改めて先代は注目されるだろう。アズールモータリングでは、そんな先代グランドワゴニアが絶賛発売中だ。

【DODGE DURANGO SRT HELLCAT】SUVの概念を超えた、正真正銘のモパーマッスル

710hpのハイパフォーマンスに加えて、けん引能力は約4トン。3列シートSUV史上最高峰のハイスペックを誇るデュランゴSRTヘルキャット。当初は2021年モデルだけの一年間限定生産だったものの、熱い要望に応えて2023年モデルからラインナップに復活!

せっかくアメ車に乗るんだからネガティブな部分も魅力

初めてのアメ車は、桁違いなエンジンに惹かれたC1500・454SS。それ以来アメ車の魅力にハマり、数々のアメ車を手にしてきたKAZさん。現在の愛車はダッジデュランゴ。

1963から1991まで29年間販売された長寿モデルのグランドワゴニア

1990 Jeep Grand Wagoneer

アメ車だからとか、ジープだからじゃなく、ワゴニアが良い!

2020年の夏に取材したブラストレイルのトレーラーをけん引するお洒落キャンパーの中村さん。その彼がワゴニアを購入するキッカケになったのが、今回紹介する岡本さんだ。

 

最新記事


2025/06/13

【2008 トヨタ セコイア プラチナム】逆輸入車を代表するプレミアムSUVの大本命

SUV

OTHER

かつては逆輸入車のムック本が発行されるなど一世を風靡した逆輸入車。中でもセコイアは当時のSUVシーンにおいてエスカレードやナビゲーターと肩を並べるプレミアムSUVの大本命だった。

2025/06/11

【WORK VS XV】圧倒的な多交点メッシュによる最新トレンドとクラシカルの融合

セダン

ダッジ

ホイール

2025/06/09

【CROSS FIVE OSAKA】小春日和の晴天に恵まれた大阪ライトミーティング

イベントレポート

CROSS FIVE OSAKA
23th Mar 2025
北港マリーナ

2025/06/06

【フォードマスタングGT】派手さの中に垣間見える、繊細な拘りも見逃せない

クーペ

フォード

日本のカスタム技術をフルに取り入れ、SEMA SHOW出展を果たしたジェットシティのマスタング。その雄姿に触発され、「世界基準」のマスタングに乗るべくジェットにカスタムを依頼したオーナーさん。その全貌が遂に公開された!

ランキング


2025/06/13

【2008 トヨタ セコイア プラチナム】逆輸入車を代表するプレミアムSUVの大本命

SUV

OTHER

かつては逆輸入車のムック本が発行されるなど一世を風靡した逆輸入車。中でもセコイアは当時のSUVシーンにおいてエスカレードやナビゲーターと肩を並べるプレミアムSUVの大本命だった。

2022/04/08

US日産の巨大ユーティリティバンのNV3500

バン

逆輸入車

2019 Nissan NV Passenger

2019/05/07

【リアデザインの至宝】エルカミーノが誇る最高の魅力、そのリアフォルムとは?

ピックアップトラック

シボレー

魅力的なビンテージ・アメリカンカー「1987年式シボレー・エルカミーノ」の乗り心地と実用性を紹介。カスタマイズされた信頼性の高いデイリードライバーとしての魅力や写真家にとっての理想的なクルマとしての魅力に迫る。オリジナルの内装とユニークなデザインをご紹介しよう。

2021/10/13

ライバル達が生産終了するなかエクスプレスは今も現役販売される

バン

シボレー

2017 Chevrolet Express 2500 LONG EXPLORER CONVERSION