-フリースタイルで行こう- #11 ワルイルドスピードとストリートカルチャー

コラム

アメマガ2021年3月号

フリースタイルで行こう

#11 ワルイルドスピードとストリートカルチャー

-フリースタイルで行こう-


-フリースタイルで行こう- #11
ワルイルドスピードとストリートカルチャー

FAST & FURIOUS and the STREET RACE 今回は誰もが知るカーアクション映画「ワイルドスピード(Fast & Furious)」の世界観と劇用車をフィーチャー。この映画を通して、アメ車に興味を持った人や、アメリカのカーカルチャーに触発された人は多いはず。長く続いている人気シリーズだが、やはり初期のストリートレースの頃のストーリーが良かったと思うのです。

誰もが胸躍らせた大人気映画「ワイスピ」の世界観とストリートレースカルチャー

前回に続いて、今回もクルマが主役な映画として、近年では最もポピュラーな存在の『ワイルドスピード』をフィーチャー。超ド級のカーマニアのスティーブ・マックイーンによる『ブリット』(1968年)以降、クルマをメインにした映画は無数に存在するけれど、クルマ離れなんていわれる今のご時世において、ストリートにおけるドラッグレース&レーサー達をテーマにしながらも、一般的な娯楽映画として大ヒットしたのが素晴らしい! 大人気シリーズとして9作にまで発展するとはびっくりです。

 

回を重ねるごとに、内容、出演者、表現など、全てにおいてダイナミックにスケールアップしているため、新作を先に観てしまうと、1作目はもはや別の映画?と感じてしまうほどのギャップがありますが、主人公達がストリート・ドラッグレーサーというキャラクターなのがこの映画の重要なポイント! アメリカでは戦後直後にストリートでのドラッグレースが全米で広まり、社会現象にまで発展。

 

ストリート発祥のカルチャーとしてHOT RODが完全に定着したのでした。ストリートでのレースは違法行為なうえに、死亡事故も多かったことや、実際の勝敗が不明確な面もあったりで、ドラッグレースを正式なモータースポーツに発展させるべく、ウォリー・パーク氏によってNHRA(National Hot Rod Association)が非営利団体として発足。現在では世界的にもトップレベルのレース団体として70年ほどの歴史があるわけです。

 

そして、なんといっても、ドラッグレースが国技の域にまで発展したのは、NHRAの存在が大きく貢献。それくらいアメリカではドラッグレースが一般的で、ローカルのドラッグレース場はまるでバッティングセンター感覚で幅広い層が気軽に利用しているのです。しかしながら、ストリートでのドラッグレースも頻繁に行なわれているのです。まさにガチンコなバトルなだけに、エキサイトし、死亡事故に到るケースも少なく無い。ギャング同士の大金のかかったギャンブルレースなども多い。社会的にはネガティブな要素ではあるけれど、カルチャーとしてはなんともワクワクする。

 

『ワイルドスピード』にはそんなストリートのシーンが描かれているのですが、映画として着色されているにしても、実際にアメリカではそういったストリートシーンが存在しているのです。アメリカ依存症のクルマ馬鹿な自分にとっては、『ワイルドスピード』の世界観は憧れます。HOT ROD創世記同様に、ストリート発進のカルチャーとクルマが連動しているのがなんともステキ!それも自然発生なうえに、広範囲かつ深く根付いているあたりは、さすが自動車大国アメリカといった感じ。

 

車種やスタイルは様々でも、速さを追求するというHOT RODスピリットが共通する者同士であれば、自然と繋がる仲間意識も映画のキャラクターを通して感じ取れてステキなのです。クルマのホビーに対する感覚が世界に比べて未熟な国内では、ドラッグレースの専用コースは一つも存在しないですし、ストリートでのこととなると、全て悪として扱われてしまうので、カルチャーに発展することなど皆無。それだけに、『ワイルドスピード』で描かれる東京のシーンが現実だったら最高なのなぁと、妄想してしまうのでした。

IMG_7803

敵対する二人の主役が決着をつけるラストのストリートドラッグバトルは象徴的なシーンとして、最近になってHot Wheelsがボックスセットをリリース。スーパーチャーで武装する69年型(マスクは70年型)ダッジ・チャージャーとターボでチューンした80スープラによる主人公のキャラともシンクロした2台。チャージャーはスタート時に大袈裟な竿立ちウィリーとなるが、クルマのポテンシャルとしては現実に起こり得る!Hot WheelsはWheelsは他にも実に様々なワイルドスピード登場車をミニカーとしてリリ-スしているので注目。

1/18 Ertl Collectibles:THE FAST AND THE FURIOUS 1970 DODGE CHARGER

1/18 Ertl Collectibles:THE FAST AND THE FURIOUS 1970 DODGE CHARGER 1/18 Ertl Collectibles:THE FAST AND THE FURIOUS 1970 DODGE CHARGER

かつて一世を風靡したアーテルが展開していたアメリカンマッスルシリーズから2002年にリリースされた主役であるドミニクの愛車チャージャーの1/18 スケールダイキャスト。やはりワイスピを語る上でもっとも重要なクルマだけに、ゲットしておきたい。18年前に発売されたものではあるが、生産数も多いのでまだ入手はできそうだ。

1/18 RACING CHAMPION 2002 MITSUBISHI LANCER Evo.Ⅶ

1/18 RACING CHAMPION 2002 MITSUBISHI LANCER Evo.Ⅶ 1/18 RACING CHAMPION 2002 MITSUBISHI LANCER Evo.Ⅶ

第2作でブライアンが後半で使用していたランサー・エボリューションⅦ。2003年にリリースされたものだが、まだ入手できるのでゲットせよ!

1/18 JOYRIDE 2001 NISSAN SKYLINE GT-R

1/18 JOYRIDE 2001 NISSAN SKYLINE GT-R1/18 JOYRIDE 2001 NISSAN SKYLINE GT-R

第2作でブライアンが前半で使用していたGT-R。あまりにもカッコ良いアピアランスに、劇用車仕様の実車レプリカがアメリカには多数存在する。

1/18 RACING CHAMPION?1995 TOYOTA SUPRA

1/18 RACING CHAMPION 1995 TOYOTA SUPRA1/18 RACING CHAMPION 1995 TOYOTA SUPRA

第1作の終盤でドミニクのチャージャーと対決したブライアンのスープラ。ワイスピを代表するアイコンなので、これもオサエておきたい1台だ!

1/18 RACING CHAMPION 1993 MAZDA RX-7

1/18 RACING CHAMPION 1993 MAZDA RX-7 1/18 RACING CHAMPION 1993 MAZDA RX-7

第1作でドミニクが最初に搭乗していたマツダRX-7。この特徴的なグラフィックがいかにもワイルドスピードらしいので、マストバイだ。

IMG_7805IMG_7809

1/43スモールスケールを中心にワイスピシリーズを展開しているグリンライト。第1作のもっともと印象的なチャージャーとスープラがセットになったものもリリースされている。他にも劇用車がたくさんリリースされているので要チェック!

www.greenlightcollectibles.com

★石橋秀樹 アメリカンホビーショップ「ホットワイヤー」の店主であり、フリーペーパー「イグナイト」の編集人、そしてアメ車マガジンでもライターを行なうなど、アメリカンカルチャーに関する偉人(変人)である。人生は肩ひじはらずに「フリースタイル」なのが信条。

アメ車マガジン 2021年 3月号掲載


最新記事


2026/06/30

【クアートFAB】フルサイズのアメ車だけでなく、最先端のテスラも取り扱い開始

バン

シボレー

カスタム専門店のイメージが定着している岐阜のクアートだが、シンプルなアメ車の販売も実施中。また2025年末からは、新たなカテゴリーとしてテスラもラインナップに加わった!

2026/06/26

セカンドライフの理想を込めた、本当のアイクラーホーム

HOUSE

建築する住宅は、子供たちのことはもちろん、近い将来に夫婦二人で暮らすことを踏まえた平屋建てを要望した加藤さん。それをもとにジェネラルアメリカンホームが提案したのが、ミッドセンチュリー・モダンスタイルのアイクラーホームだ。

2026/06/23

歯科医院のアイコンはラットスタイルのシボレーC10

ピックアップトラック

ビンテージ

シボレー

18才の頃、不安はあれど思い切って買った初めてのアメ車。それから時を経て、今では15台のアメ車に囲まれて歯科医院の院長として活躍する田中さんは、ラットスタイルに仕上げたC10をアイコンとして医院前に飾る。そんな田中さんが、アメ車ライフを満喫する上で全幅の信頼を寄せるのがハマーデザインだ。

2026/06/19

洗車だけでは落ちにくい汚れや、経年劣化による色褪せなどもプロスタッフが解決

ランキング


2024/12/24

【キャデラック エスカレード】悪い先輩に影響され(笑)思い切ってアメ車デビュー

SUV

キャデラック

遠距離恋愛を続ける彼女と過ごす貴重な時間は、行きたい所ばかりでハードスケジュール。でも、愛車の軽自動車では行く場所も限られ、男としてなんだか不甲斐ない…。優越感のあるクルマに乗って彼女とドライブするため、22才の成さんは初めてのアメ車を手に入れる決断をする。

2026/06/30

【クアートFAB】フルサイズのアメ車だけでなく、最先端のテスラも取り扱い開始

バン

シボレー

カスタム専門店のイメージが定着している岐阜のクアートだが、シンプルなアメ車の販売も実施中。また2025年末からは、新たなカテゴリーとしてテスラもラインナップに加わった!

2018/12/11

【魅せるエイジング塗装】アイデア次第で様々なものに応用可能!アメマガDIY講座

DIY

クルマにアンティークな風合いを!ハケを使ったエイジング塗装のステップ・バイ・ステップを紹介。タホオーナーがリアルな錆び感を追求する。刷毛でスプレー塗料を塗布し、金属板の角で強度を変化させる手法や、黒と赤のサビ塗料の混合やシリコンシーラントとアルミテープの活用法も解説。

2026/06/23

歯科医院のアイコンはラットスタイルのシボレーC10

ピックアップトラック

ビンテージ

シボレー

18才の頃、不安はあれど思い切って買った初めてのアメ車。それから時を経て、今では15台のアメ車に囲まれて歯科医院の院長として活躍する田中さんは、ラットスタイルに仕上げたC10をアイコンとして医院前に飾る。そんな田中さんが、アメ車ライフを満喫する上で全幅の信頼を寄せるのがハマーデザインだ。