クアートに勤務しながら、経験を積み整備士を目指す
2013 FORD MUSTANG V6 PREMIUM
“カタチから入る”逸楽アメ車生活
2013 FORD MUSTANG V6 PREMIUM
アメ車を楽しむユーザーから同じアメ車に乗るオーナーたちをサポートする側に一歩踏み出す
アメ車が好きで、ファッションやガレージなど、ライフスタイルすべてがアメリカの世界観にどっぷりハマっている人は多い。だがアメ車好きが嵩じて、他のアメ車乗りをサポートする整備の道へ進もうとしている若者の話を紹介しよう。 「2ドアでスポーティなクルマが欲しい! 国産車にもかろうじて存在するけれどスタイリングが好みじゃない。また記憶には残っていないが、生まれた時から物心つくまで母親がアストロに乗っていたこともあって、潜在意識の中にアメ車への愛着があったのかも知れない」と話す土田さんは、3年ほど前に始めての愛車としてマスタングを購入している。
元アメ車乗りである母親にアドバイスを求めたが、家族(とくに四駆乗りの父親)からはSUVにした方が良いと好き勝手に言われる始末…。なので、友人が同じくマスタングを購入したことと、初志貫徹とばかりにこのマスタングを購入したそうだ。 ちなみに土田さん、元々は工場で勤務していたが、現在はクアートに勤務しながら整備士の資格を取るべく日々実務経験を積んでいる最中。まだ資格がないので保安部品などは触れないが、それでもオイルやスプリングの交換、車検業務など、クルマの整備などに関するイロハを日々習得中。
元々自分でマスタングのオイル&エレメントやバッテリー交換は行なっていたことで、整備の仕事に興味を持っていた。 クアートに転職するキッカケは、友人に誘われてNSウラウンダーにエントリーした時のこと。そこでクアートの代表・酒向さんと話をし、スタッフが欲しいクアートと、将来的に整備士、果ては自分のファクトリーを開きたいと漠然と思っていた土田さんの思いが見事にマッチしたことで、2020年の9月からクアートのスタッフに加わることに。
ちなみに土田さんのマスタングは、アイバッハのスプリングをカスタムしてロワリングを実施。エアロパーツとマフラーはラウシュ製で、フロントリップやサイドスカートに追加されるカナード風のパーツはクアートのオリジナル。取材前日の真夜中まで掛かったが、ウエストラインにはマスタングを象徴するブルーとレッドのピンストライプが描かれており、単調になりかねないサイドビューを見事に引き締めている。
今後の予定としてはタイヤ&ホイールの変更や、可能ならオーバーフェンダーの装着も行ないたいと語る土田さん。整備はもちろんだが、自分自身がカスタムすることはノウハウの積み重ねになり、それがほかのユーザーへの良きアドバイスとなる。アメ車に乗りたいと思う次世代の、頼れるアドバイザーになることを願うばかりだ。
土田さんのマスタングは、3.7LのV6を搭載するディーラー車。スプリングをアイバッハに交換し、ノーマルよりも若干低いフォルムへと変更。タイヤはフロントが245/30R20で、リアは275/30R20を装着。ホイールはレクサーニのM117で、鉤形のスポークが実に個性的だ。エアロはラウシュで、フロントリップの両端とサイドスカートの後ろ側にはクアートがリリースするカナード風のアイテムも追加。今後はワイド化も検討中だ。
整備士の資格と聞くと、専門学校や自動車大学校に通う方法もあるが、実務経験を3年積み整備振興会から試験を申し込む方法もある。土田さんの選んだ方法は後者で、現在の業務内容は簡単な整備や陸運局への車両の持ち込みなど多岐に渡る。土田さんは夢への一歩を踏み出したが、その道のりはまだまだ長く険しいことだろう。
OWNER : KOUHEI TSUCHIDA
THANKS:QUARTT FAB【クアートFAB】
TEL:058-381-9167HP:http://quartt.jp
PHOTO:浅井岳男
TEXT:空野稜
アメ車マガジン 2021年 6月号掲載
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