フルサイズの頂点にして唯一無二の存在感を誇るハマーH1の魅力!
ハマーと言えばH2を連想するほどにH2がアメ車のカスタムシーンを賑わせてきたが、H2や弟分のH3とは一線を画す本気の軍用車ライクなモデルが紹介するH1。乗用モデルに媚びない硬派に徹した威風堂々のスタイルはまさに唯一無二の存在感!
やっぱりGMが最高
特殊な車両だけに面倒を見てくれるショップの力量は重要!
’98 HUMMER H1 OPEN TOP
’01 HUMMER H1 WAGON
小春日和な平日の昼下がり、いつもの様に取材先に集合場所を伝えて待っていると、6.5ℓV8ディーゼルターボ特有の豪快なエンジン音と共に現れた2台のH1。フルサイズSUVで車高を上げて39インチのタイヤを装着した筆者のジミーは、大概の取材で取材対象車両に大きさで完敗することはないのだが、この日だけはアッサリ負けを認めた。
唯一競い合えたのは車高ぐらいで、車幅は完全にH1が上。室内空間もその車幅の恩恵を受けて別格に広い。実際コックピットに座らせてもらうと助手席との距離感が凄まじく、その間にあと二人くらい座れるのでは? なんてレベルの圧倒的な広さだ。
それはさておき、今回はGM特集とあって、H2こそハマり役では? との声も聞こえてきそうではあるが、過去に度々H2のカスタムカーを掲載してきており、H2が多くのアメ車フリークに受け入れられているのは言わずもがな。
ということで筆者的に敢えてH1を探していると、大阪のファーストに在庫があることを物件情報サイトで知って即電話。話を伺うと01モデルのワゴンを在庫していて、さらにもう1台、1年ほど前に販売したオープントップのレアモデルに乗るオーナーも居ると聞いて、どうせなら2台並べて取材したいと今回の取材に駆け付けた次第だ。
白のオープントップのH1を愛用する置田さん。重機を扱う仕事柄、規格外な大きさを誇るクルマに乗る機会が多いこともあって、H1が大き過ぎると感じたことはないそうで、むしろワゴンよりも軽いからかこのクラスにしては小回りが効いて、走り出しから軽快な印象を受けたと話す。
1年ほど前にファーストで購入した理由について伺うと、「H1に乗る上でもっとも重要なのは、何か不具合があった時に診てくれて修理やメンテナンスができる頼もしいサポーターが存在するか否か」。ディーラーファクトリーなど存在せず、アメ車専門の整備工場ですらH1はちょっと…とお手上げ状態なニッチなモデルだけに、そこを一番気にしていたと言う。
一方で在庫車両のワゴンに乗って現れたファーストの大森氏は、「長年色んなアメ車を診てきて、これまでにも複数台H1の整備やカスタムを経験してきたけれど、6.5ディーゼルターボは一番良いエンジンで安心して乗れる」と太鼓判を押す。ちなみにこのワゴンは40インチを装着し、若干のリフトアップを施すも過剰な上げ幅は避けてタイヤが干渉しないギリギリを攻めている。こうしたカスタムにおいても経験値と知識がモノを言う。
世間的には日本で乗るには非現実的とされる大きさのH1だけど、いざ街を走らせてみると思っている以上に乗りやすい。妥協して日本の道路事情に媚びるくらいなら、一番大きなH1を選択肢にするのも大いにアリ! フルサイズSUVからのステップアップとして、H1を検討対象に取り入れて見てはいかがだろう。
'98 ハマーH1 OPEN TOP
AMゼネラル社が1992年から販売を開始。その後1999年からGMで販売される様になったハマーH1。厳密に言うとこの98年モデルはGM販売前の最終モデルとなるが、99年以降H1がGM車であることを踏まえて2台まとめてのGM特集で掲載に至った。現車は径の太いパイプのフロントグリルガードを装着しRBP24インチに38×13.5R24のNITTOトレイルグラップラーを装着。
ワゴンの方が室内が広く実用的ではあるが、軍用車ライクな雰囲気のオープントップに惹かれたという置田さん。オーナーズクラブやH1でイベント参加するといったクルマ道楽よりも、むしろH1で色んなところに一般的な乗用車感覚で乗りこなしたいと話す。インテリアは死角をフォローするモニター類が常備されており、後部座席には日用品も当たり前に積んでいる。あくまでメインカーらしい乗りこなしをH1のサイズ感でサラッとこなしている。
'01 ハマーH1 WAGON
ボンネットから付き出したフックやグリルガード、そしてオーバーフェンダーの装いがオリジナルでも充分威風堂々なH1のキャラクターをより色濃くする。現車は若干のリフトアップを施し、40インチのマッドテレーンタイヤを装着しているが、ハンドルを切ってもフェンダーに干渉しない様に配慮。コルベットのイメージが強いF.A.S,Tではあるが、H1を含め様々な在庫車両をラインナップしており、このH1もFor Sale中!探していた方はお早めに!
ミリタリーテイスト際立つアーミーなボディカラーも、パールが入ることで個性的な在庫車両のH1ワゴン。ベージュインテリアで後部ラゲッジスペースはキングサイズのベッドレベルな幅の広さで車中泊も余裕!
オープントップとの決定的な違いはこの室内空間であり、屋根の高いミニバンやフルサイズバンと比較すると室内高は惨敗だけど、幅の広さが規格外なので見た目以上に広く感じる。
F.A.S.T【ファースト】
所在地:大阪府東大阪市新家東町3-20
TEL:06-6784-1976
URL:http://www.fast1976.jp/
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2023年6月号掲載
最新記事
2024/10/07
アメ車の偏見を払拭し、本当に好きなクルマに乗る【クライスラー300】
ユーチューブチャンネルをきっかけにジェットシティを訪れたブラジル人のオーナーさんは、アメ車は欲しいが維持費などに不安があり、国産車のカスタムを依頼する予定だった。しかしジェットシティとの対話から、本当に好きなクルマに乗ることを決断する。
2024/10/05
走りを楽しむCHALLENGER OWNER 続々CARBOXに集結中!!
アメ車を長く乗る秘訣として、「走ることを楽しむ」ためのスタイルを優先する広島のカーボックス。それに共感するオーナーは年々増加し、競い合うように上を目指している。そんなチャレンジャーオーナー達の撮影会を開始!
2024/10/04
正しいトラックの使い方とは 何たるかを地で行くスタイル!【1977y シボレーC-10】
希少価値は年々高まり、コンディションの良い個体は高値で取引されるシボレー・C-10。しかしそんな情勢には目もくれず、モデルイヤー相応に、むしろちょっと老けて見えるくらいヤレた77年型のC-10を軽トラ感覚で乗りこなすスターキーズハンバーガー店主の日常に密着。
2024/10/03
【シェルビーF150スーパースネーク】より低くオンロードに特化したスーパースネーク
ハイパフォーマンストラックと言うジャンルを築いた、フォード・SVTラプター。そしてフォードは、そのラプターをも凌駕するシェルビー・F150スーパースネークを登場させた。最高出力は、なんと770馬力。並みのスポーツカーでは太刀打ちできない加速を備えた、まさにシェルビーの名に相応しいモデルとなっている。