-アメカルにまつわるエトセトラ- #24「 ゾンビ映画はアイデアの宝庫 」

コラム

アメカルにまるわるエトセトラ

アメマガ2022年3月号

#25「 ゾンビ映画はアイデアの宝庫 」

et cetera about AMERICAN CULTURE -アメカルにまつわるエトセトラ-


et cetera about AMERICAN CULTURE -アメカルにまつわるエトセトラ- #24「 ゾンビ映画はアイデアの宝庫 」

さて、早速ですが新年早々ゾンビネタでございます。ゾンビ映画といえばジョージAロメロのデビュー作「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」、そして彼の出世作である「ドーン・オブ・ザ・デッド」が有名かつその後のゾンビ映画の源流ともなっています。しかし、割と設定が簡単(低バジェットでも様になる)なせいか、どことなくB級臭が漂うマンネリ作品が多かったのも事実。そんなわけで、個人的にはあまり好きなカテゴリーではありませんでした。


ところが数年前、映画館であるゾンビ映画の予告を見てびっくり。「ラ・ラ・ランド(2016)」や「女王陛下のお気に入り(2018)」などでの好演で様々な映画賞の常連となっていたエマ・ストーンがゾンビを相手にショットガンをぶっ放しているのです。「ラ・ラ・ランド」のイメージしかなかった私は「え? なんで?」状態。その映画が「ゾンビランド・ダブルタップ(2019)」でした。


しかし、ゾンビ映画には偏見のあった当時の私ですから、「ああ、たまの息抜き…的なゲスト出演?」くらいの感じで特に調べるでもなくスルー。ところがその数年後…というかこのコラムのネタ探しをしていたところ、やけに引っかかってくるゾンビ映画があるので、試しに観てみたら超面白かったのが「ゾンビランド(2009)」…そう、「ゾンビランド・ダブルタップ」の前作で、そちらにもデビュー間もないエマ・ストーンが出演していたのでした。つまり「ダブルタップ」は凱旋出演だったわけです。


また、その他の両作共通キャラもウディ・ハレルソン(現在ヴェノムに出演中)、ジェシー・アイゼンバーグ(「ソーシャル・ネットワーク」主演)など、ツボを押さえた俳優揃い。監督も「ゾンビランド」を撮った後もアイデアあふれる作品を製作し続けているルーベン・フライシャー…ということで面白くないわけはなかったのです。そこで前言撤回。低バジェットでもアイデア次第でいろんな調理ができるゾンビ映画は、才気あふれる新人監督にとって格好の腕試しカテゴリーでもあったのです。そういえば数年前、日本でも話題になった低バジェットゾンビ映画ありましたね。


イラストではキャストは「ダブルタップ版」、クルマは「ゾンビランド版」のミックスとしました。少々グロいシーンも多い両作ですが、その辺に抵抗なければご覧になってみてください。ちなみに彼らが移動に使用する車両は、ボディサイドに必ず「3」と書かれています。これ、視聴中、かなり気になるのですが、劇中では触れられていません(検索するとそれっぽい答えが分かります)。そんなこだわりと放置が混在しているのも、いかにもアメリカっぽいなぁと勝手に感心してしまうのです。

cap_2001

TEXT & ILLUSTRATION : JIN HATTA
アメ車マガジン 2022年 3月号掲載


最新記事


2024/07/26

物静かな青年が次第に豹変、マスタングにもっと刺激が欲しい!

クーペ

フォード

燃費が…維持費が…。マッスルカーに憧れを持つも、アメ車へのネガティブな思いが強く決断できずにいたオーナーさん。そんな彼が、彼女の後押しによって購入を決めるのだが、次第にアメリカンマッスルの魔力に染まり豹変していく。「音も見た目も刺激が欲しい!」

2024/07/25

ポストビンテージバンの大本命として人気高騰中【シェビーバン ビュービル】

バン

ビンテージ

シボレー

70年代の丸目を筆頭に、フルサイズバンの中でも80年代までの個体がビンテージバンとして人気を博してきた。しかし紹介する個体の様に90年代中頃まで基本コンセプトは変わらない。むしろ熟成された最終モデルこそベストバイ!

2024/07/24

アニメを見て惚れたマスタング、今では押しも押されぬ爆速女子へ

クーペ

フォード

名探偵コナンに登場したマスタングに惹かれてカーボックスを訪れたオーナーさん。一番ド派手なエレノア仕様を選び、チャレンジャー・ヘルキャットに乗る旦那様は走りで負けたくないライバルだ。

2024/07/23

仮契約までしたけどLBスタイルに惚れて変更【ダッジチャレンジャー】

クーペ

ダッジ

過去2回、LBワークスで武装したチャレンジャーに乗ってアメマガ主催イベントamZに参加したみっちさん。軽自動車が長年の愛車だった彼女が、初めてのアメ車としてチャレンジャーを手にするストーリーとは。

ランキング


2024/07/26

物静かな青年が次第に豹変、マスタングにもっと刺激が欲しい!

クーペ

フォード

燃費が…維持費が…。マッスルカーに憧れを持つも、アメ車へのネガティブな思いが強く決断できずにいたオーナーさん。そんな彼が、彼女の後押しによって購入を決めるのだが、次第にアメリカンマッスルの魔力に染まり豹変していく。「音も見た目も刺激が欲しい!」

2024/07/25

ポストビンテージバンの大本命として人気高騰中【シェビーバン ビュービル】

バン

ビンテージ

シボレー

70年代の丸目を筆頭に、フルサイズバンの中でも80年代までの個体がビンテージバンとして人気を博してきた。しかし紹介する個体の様に90年代中頃まで基本コンセプトは変わらない。むしろ熟成された最終モデルこそベストバイ!

2018/02/07

走っているとやけにハンドルがブレる…原因はタイヤ?ホイールバランス?それともブレーキか?【REFRESH PROJECT】

メンテナンス

コラム

走行中に感じた違和感。それはハンドルのブレ。【REFRESH PROJECT】

2022/04/08

US日産の巨大ユーティリティバンのNV3500

バン

逆輸入車

2019 Nissan NV Passenger