父が独身時代から愛用し続けたC4コルベットを息子が受け継いで紡ぐ!

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アメマガ2022年4月号

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キズナで結ばれた者たち

“子は親の背中を見て育つ” とはよく言ったものだが、文字どおり彼ら親子はコルベットを通じて父のアメ車道楽を一緒になって楽しんできた。高校生活を終えて免許を取得した息子が初めての愛車として迎え入れたのが、父との思い出が詰まるC4だ。

The Dearest ~キズナで結ばれた者たち~


この記事で紹介する車の情報

車種:2006y シボレー コルベット
車種:1996y シボレー コルベット

25年愛用し続けたC4コルベットを息子が受け継ぐ喜びは格別

福岡県にお住まいの百留さん親子との出会いは、2021年11月末に開催されたマッドベッドツーリングに取材へ向かった淡路島。初心者マークを付けた北九州ナンバーの赤いC4コルベットの後ろを同じく北九州ナンバーを付けたC6コルベットが、心配そうに追従して走っていたのが記憶に新しい。そんな親の心配はよそに、妻の運転で助手席の窓からカメラを構える筆者に対してピースサインを送ってくれた息子の奏音くん。1年前までは高校生だったと思うと我々も年を取ったな。なんて改めて物思いにふける。

そんな話はさておき、奏音くんが愛用するC4コルベットは父親である孝明さんが独身時代に新車同様の個体を購入した後、25年間愛用し続けてきた思い入れの深い一台だ。埼玉のショップまで現車確認に行って、走行わずか1000kmの96年モデルを購入して現在に至る。当時はエックラーのエアロとリアウィングを装着して純正ホイールだったが、腰下重量の軽量化やブロンズカラーに惹かれてレイズのTE37へ換装。ローダウンを施して楽しんでいたが、2013年に参加した阿蘇山のツーリングでスピンしてしまいエックラーのエアロを破損。そのままエアロを外してオリジナルフォルムになったが、初心者が運転するにはむしろこの方が安全。それでも低すぎてフロントリップを擦ることもしばしば。

お父さんから当時の写真を色々と拝見させてもらい、奏音くんの幼少期を確認するとホッコリする写真ばかり。シートの上に立ってステアリングを誇らしく握る姿、嬉しそうに窓から顔を出す姿、ペダルカーに跨って誇らしげな姿。一枚一枚にドラマがある。中でも2008年にクラブメンバーで計画実行した韓国国内をコルベットで駆け巡るツーリングでは、同世代の息子を持つメンバーたちと大はしゃぎ。道に迷ってはぐれたり、物珍しさに人だかりができたりと普通じゃ味わえない貴重な思い出となった。この当時、幼少期ながらに奏音くんも記憶に残っており、19歳になった現在は「うちの親ってぶっ飛んでるなぁ」と感心。

 

もちろん韓国だけじゃなく様々なイベント、ツーリングに家族総出で楽しんできた英才教育の甲斐もあって、同世代が当たり前に低燃費の国産車を愛用する中、彼の選択肢はC4コルベット一択だったと言う。

 

一方、父の孝明さんが乗るC6コルベットは7年前にC4コルベットを思い出の愛車としてコレクションしつつ、メインユースとして新しいコルベットを迎え入れるべく購入。自身のビジネスであるスロットカーの宣伝車両としても機能する様にレーシーなコルベットを探していると、たまたま友人のお店でピッタリな個体を見つけたそうだ。

 

スロットカーのイメージなら他にも複数の選択肢があったはずだけど、彼がコルベットにこだわるのはかつてミュージシャンとして本格的に活動していた時に影響を受けたアーティストの大半がコルベットに乗っていたからである。バンド全盛期に青春を謳歌した世代にとっては音楽とコルベット、特にロックに関しては関係性が深かった。

彼の事業である音楽スタジオとスロットカーのコラボはこうした音楽とロックの結び付きからくるものだ。しかし若い世代は音楽だけに熱中してクルマにはあまり興味がない。ハードボイルドかつワイルドなリリックでロックを奏でる若者たちは小倉駅から直結で雨に濡れないアクセスの良さに甘んじて電車でスタジオ入りすることも多い。

 

時代は変わっていくとはいえ、スタジオに併設したスロットカーをキッカケに少しでもクルマに興味を持ってもらえたらとの願いも込められる。若者のクルマ離れなんてないよね、なんて頻繁に書かせてもらっているが、やっぱり全体的に見ると多少減っている感は否めないのかもしれない。そう考えると奏音くんみたいに若い世代が、免許を取得してすぐにC4コルベットのステアリングを握ってくれるのは素直にうれしい。

 

“奏でる音”と書いて「奏音」と言う名前は、かつて父がミュージシャンを目指したバンドマンだったことや、その夢は叶わなかったが現在もスタジオ運営で音楽に携わり続ける彼が、音楽を演奏する楽しみを知る人になって欲しいとの願いも込めての名前だ。残念ながら幼少期にオーダーメイドしたギターは即オブジェと化して興味を示してもらえなかったが、今はV8サウンドをアクセル全開で奏でてくれる。

親の思いどおりに子は育たないとはよく言ったものだが、むしろ思い出の詰まったC4コルベットを息子が乗り、その後ろをC6コルベットで見守りながらのツーリングを頻繁に楽しめる環境は、ミュージシャンになると言って家を出て行かれるよりも数倍良い。親子でコルベットライフはまだ始まったばかり。
19歳になった奏音くんの初心者マークが取れる今春から、フルスロットルで楽しむことだろう。


2006y CHEVROLET CORVETTE ×Takahiro Hyakutome
趣味や道楽は一人よりも家族を巻き込んだ方が楽しい!

レーシーなラッピングで目立つエクステリアとは裏腹に、基本オリジナルをストックする黒基調のシンプルなインテリア。C4コルベット 時代から愛用し続けるお守りは、娘が幼少期にプレゼントしてくれたもの。こうした部分からも彼がいかに家族を愛しているかが窺える。

レーシーなラッピングボディではあるが、街中を快適に走れる範囲であくまでも普段乗りで支障を来さない様に、吸排気系に手を加えつつもスパルタンになり過ぎないように配慮。

元自宅で現在は隣に新たな自宅を建てて一階をガレージ、二階を事務所として使用する旧自宅には愛着のあるギターやミニカー、が飾られてガレージライフを満喫している様子。


1996y CHEVROLET CORVETTE×KanatoHyakutome
赤ん坊の時から共に過ごしてきたC4コルベットを操る喜び!

5.7LのLT-1エンジンを搭載するC4コルベット。ホイールは軽量化とドレスアップを兼ねて選んだレイズのTE37をそのまま継承。2021年3 月に免許を取得したので撮影時はまだ初心者マーク必須だったが、来月には張れて初心者マークも卒業となる。

レッドレザーのインテリアも現代のクルマとは一線を画す80年代アメリカンスポーツな雰囲気。幼少期から子の車内で沢山の想い出を作ってきただけに父が握ってきたステアリングを自ら握って初めて運転した時は感動ものだ。

韓国ツーリングで一緒だった同年代の友人たちと、2021年11月に開催されたMAD VETTE JAPAN ツーリングで再開。韓国を共に走った仲間と当時一緒に韓国へ渡ったC4の前で記念撮影。ちなみに畠さんの息子も現在C4に乗っていて、こちらも親子でコルベットを楽しんでいるとのことだ。


2003年に本誌のカークラブ紹介で連絡を取り合って、姫路の畠さんを筆頭に広島、九州のチームが合同ツーリングを開催して一致団結。MAD VETTE JAPANが誕生。2008年には福岡からフェリーでコルベット4台を積み込み、5泊6日の韓国ツーリングを敢行した。ソウル駅前や南大門を愛車で走らせる貴重な体験は、若かりしメンバーたちはもちろん、同行していた幼少期の奏音くんたちの記憶にも色濃く残る。


九州唯一の本格的業務用6レーン32mのスロットカーコースが、新幹線小倉駅直結で楽しめる。Hunaudieres(ユノディエール)の名は、ル・マンのサーキットと市街地を繋いで作られる全長約13kmの特設サーキット(サルテ・サーキット)にある名物ストレートが由来。音楽スタジオSound Boogie内に併設しており、音楽とクルマが楽しめる名物スポットとして人気を博す。

URL:www.hunaudieres-cars.com


PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2022年4月号掲載


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