アメリカ村を作る壮大な夢に共感、長年思い描いた理想の“ラフ”な家

HOUSE

アメマガ2022年5月号

アメリカンハウス

アメリカンライフ

ジェネラルアメリカンホーム

Let's AMERICAN HOME

過去にアメリカに住んでいた経験から、いつかは日本でそんな家を建てたいと思っていたSさん。ジェネラルアメリカンホームとの出会い、アメリカ村を作るという壮大な夢を持つ人との出会いで、Sさんが理想とする「ラフ」な家作りがスタートする。

アメリカ村を作る壮大な夢に共感、長年思い描いた理想の“ラフ”な家

Let’s AMERICAN HOME


アメリカでは家もクルマもラフに使うのが一般的

「拘りのバーガはもちろん、景色もアメリカを感じられるように、この区画をアメリカ村にしたいんです」。そんな壮大な夢を語ってくれたのは、以前当企画で紹介した愛知県東郷町にあるマグネットダイナーの磯村さん。そして、その夢に共感し、マグネットダイナーのすぐ隣に、ジェネラルアメリカンホームのデザインでマイホームを建築したのがSさんだ。

Sさんは数十年前に「海外に住んで様々な経験をしたい」と、着の身着のまま単身アメリカに渡り、長くアメリカでの生活を送っていた。「それこそ危険なエリアにも住みましたし、日本人が一人もいないリアルなアメリカの住宅に住んでいました。そこで見た住宅のイメージが強くて、日本に戻って家を建てるとなった時は、そんなアメリカの住宅がイイなと思っていたんです」。

 

いつかはリアルなアメリカン住宅を建てたい。日本に戻ってからその思いを持ち続けていたSさんだが、しばらくの間実現しなかったのは、理想とする住宅を建築デザインしてくれるハウスメーカーが見つからなかったからだ。しかし、実現に向け大きな転機となったのが、数年前に愛知県豊田市で開催されたアメリカンカルチャーイベント「スリーリバー」を訪れたとき。様々なアメ車やアメリカン雑貨が並ぶブースのなかに、リアルアメリカンホームを建築デザインするジェネラルアメリカンホームがブースを出展していたのだ。「建築した写真を見ただけでも、今まで見た輸入ハウスメーカーと違うのが分かりました。代表の杉山さんと話をすると、アメリカに本当に住んでいた人しか分からない、細かい部分も拘っていることを説明してくれて、是非建てて欲しいとお願いしました」。

Sさんの希望は「アメリカに行かなくてもアメリカを感じられる、広い土地に愛車を並べてラフに楽しめる住宅」。この難題な要望にジェネラル側も当初は頭を抱えたようだが、ベストな土地として思い付いたのが、「アメリカ村」を夢見るマグネットダイナーの区画だ。「ジェネラルから磯村さんの夢を聞いて、すぐに共感して決めさせてもらいました。すぐ隣にダイナーがあるなんて面白いですよね(笑)」。

アメリカで様々な住宅に住みながら建築の勉強もしていたSさんだけに、これまでジェネラルが建築した住宅とは違い、屋根の形状は山形の切妻ではなく、台形の寄棟を採用。玄関柱の石造りの石は、Sさんが自ら探し取り寄せたもの。敷地内にはガレージ付き賃貸ハウスも建てられ、中央にある芝生の共有エリアを設置したのもSさんのアイデアだ。愛車が多いSさんのために、ジェネラルはインガレージの出入り口を2箇所設置するなど、オーナーに合わせたデザインを取り入れる。

6LDKとなる間取りは、家族5人の部屋とSさんの趣味部屋に分かれる。2階と繋がる階段手すりの親柱も特注オーダーで、赤い絨毯との組み合わせは洋館を連想させる。冷蔵庫や電子レンジなどの家電もSさんがアメリカで買い付けたもので、その大きさに合わせたキッチンにデザインがされれている。洗濯機もアメリカ製だが、なんと、トイレや化粧台、バスルーム一式もアメリカのホームセンターで買い付けてくるなど、住宅内の至る所がアメリカで染まっている。家族の要望で、リビングに炬燵があるのはご愛敬だ。

クルマが趣味であるSさんが現在保有する愛車は、別に駐車場を借りているほどで、片手では収まらない。その都度気になるクルマを購入し定期的に入れ替えがされるが、そのほとんどがアメ車。唯一手放すことなく保管しているのが、約20年前に購入したSさんの1年年後輩にあたる66年型マスタング。だがそれも、ガレージの荷物に埋もれているが…。「見ての通りガレージも荷物で溢れ、家の周りも荷物だらけ。でも僕が住んだアメリカでは、クルマも家もこうしてラフに使うのが普通だったんです。せっかく撮影に来てくれるから掃除をしようと思ったけど、ありのままを見せようかなと。きっと、ジェネラルに怒られるかもしれないけど(笑)」。

リアルなアメリカの景色を目指し、アメリカ村を作ろうとしたマグネットダイナーの磯村さん。それに共感した初めての『村民』であるSさんは、住宅もライフスタイルもリアルアメリカだ。

ジェネラルアメリカンホームの屋根は山形の切妻(きりづま)が多いが、Sさんの住宅は台形型の寄棟(よせむね)を採用。上写真左手にある白い建物が、ボリュームあるバーガーが人気のアメリカンダイナー「マグネットダイナー」だ。

Sさん邸で印象的なのが、玄関脇などにある石造りの柱。これはSさんが素材となる石を購入し、ジェネラルに施工してもらったもの。パーゴラやフェンスも、Sさんがアメリカのホームセンターで購入してきたという。

住宅前にある遊具やベンチがある芝生エリアを挟み、ジェネラルアメリカンホーム初となるガレージ付き賃貸ハウス(現在は満室)が建つ。芝生エリアは共有スペースとなり、マグネットダイナーで購入したバーガーを食べる方もいるようだ。

家電やバスルームシステムはアメリカに行き直接購入

冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機などの電化製品はアメリカで購入し、それを踏まえて室内はデザインされている。さらにバスルーム一式、化粧台やトイレといった部分も、アメリカのホームセンターで購入したもの。保証は受けられないが、それよりもリアルを追求したSさんの拘りの部分だ。

洋館を思わせる階段エリアは拘りのひとつ

室内の大きな特徴となるのが、赤い絨毯が敷かれた階段と2階の廊下。手すりの親柱は、アメリカの住宅で使われているデザインのものをジェネラルにオーダーして設置。シャンデリアを含めて、歴史ある洋館をイメージさせる。

6LDKとなるSさん邸。家族5人の部屋とSさんの趣味部屋という間取り。壁紙は各部屋で違い、なかでも奥様用のピンクの部屋が印象的。下写真は趣味部屋がある1階玄関部分。カラフルなLED照明も拘りのようだ。

敷地内に止められているクルマのほとんどが、Sさんの愛車コレクション。別の場所に駐車場を借りて置いているものもあるが、撮影時に敷地内にあったのは、写真右上からガレージに保管されている、約20年前に初めてのアメ車として購入した1966年型マスタング、ダッジ・ラム、ハマー・H2、1974年型プリマス・サテライト、1954年型シボレー・210。他にもガレージには、1968年型フォルクスワーゲン・タイプ2.21ウインドーも保管されている。各車両にはアメリカの住宅街で見かけるFOR SALEのパネルが置かれ、希望があれば販売も可能だとか。


General American Home【ジェネラルアメリカンホーム】

所在地:愛知県刈谷市東境町登り坂100
TEL:0566-91-3007
URL:http://g-a-h.sakura.ne.jp/wp


PHOTO&TEXT:相馬一丈
アメ車マガジン 2022年5月号掲載


関連記事

RELATED


趣味を一番に考え毎日を楽しめるこだわりの理想住宅

アメリカの音楽からアメリカンカルチャーにハマり、クルマなどもアメリカンに染まっていった荒川さん。住む家もアメリカンスタイルを望み、出会ったのがジェネラルアメリカンホーム。趣味を最大限考慮した、まさに理想の住宅が完成した。

大好きすぎるアメリカ愛、クルマも家もライフスタイルも全部が拘り!

父親の影響で、小さい頃からアメ車やアメリカンカルチャーにハマった奥様のチョスさん。だからこそ、建てる家はリアルアメリカンとなるのは自然の流れ。旦那さんのセイヤさんを引っ張るカタチで、自ら書いた図面を持ってジェネラルアメリカンホームを訪れる。

毎日が楽しくなる、好きなことをタップリ詰め込んだ遊び心満載のマイホーム

マイホームって幾らぐらいするの? 子供が産まれたことをキッカケに持ち家を軽い気持ちで検討し始めた石田さん。だが、訪問した住宅展示場で現実を知り一度は諦める。そんな時、インスタグラムでジェネラルアメリカンホームと出会い、理想の住宅建築がスタートする。

夫婦の思いが詰まった理想の住宅は趣味を一番に優先

結婚を機に、漠然と戸建てのマイホームを検討していた齋藤さん夫婦。しかし金額的な現実を知り一度は諦めたが、友人が建てた住宅を見て一念発起。設計は夫婦の趣味を優先してデザインされ、自分たちだけの理想の住宅が完成した。

イメージは軽井沢の別荘地ミッドセンチュリーを組み合わせ自然と暮らす家

山に囲まれた小高い丘に建つ平屋建ては、別荘を連想させる。野村さん夫婦が思い描いた住宅と周辺環境のテーマは、大好きな軽井沢とアメリカンモダンデザイン「ミッドセンチュリー」の融合。自然を感じながら、毎日がバケーション!

 

最新記事


2023/09/22

稀少限定色のレインにルビコン392を搭載するモンスター!

SUV

ジープ

1981年まで生産されたCJ以来、40年ぶりにV8エンジンを搭載した「RUBICON 392」。モパーらしさを色濃く感じさせるハイパフォーマンスな走りは、良い意味でラングラーらしからぬ魅力を放つ。

2023/09/21

ひと手間加えて防音・猛暑対策も!たるんだ天井を自らの手で張り替える!

メンテナンス

最近、愛車の天井がたるんできた。そんな悩みを持つオーナーは多いのでは?でも張り替えって、お願いすると高いんでしょ? だったら自分でやってみる?生地もネットで買えるし専門工具も不要。やろうと思えば、なんだってできる!

2023/09/20

【ダッジ・チャレンジャーのオーナーを取材!】こだわりの愛車とカーライフを総まとめ

ダッジ

ダッジ・チャレンジャーといえばただの交通手段ではなく、夢と冒険の象徴となる魅惑のクルマ。映画やカルチャー、知人からの影響など、様々な出会いから始まり、カスタムへのこだわりや、ライフスタイル、走行のパワフルさなどいろいろな魅力に沼っていくオーナたち。今回はそんなダッジ・チャレンジャーのオーナーたちのこだわり、魅力をまとめて一挙にご紹介しよう!

2023/09/20

【ジープ グラディエーター】遊びに使うことに特化した、ある意味スーパーカー

ピックアップトラック

ジープ

JLラングラーが空前のヒットを続けており、それに続けとばかりに日本で正規発売されるJTグラディエイター。ただボディを伸ばしただけはない本気度が感じられるモデルだ。

ランキング


2023/09/21

ひと手間加えて防音・猛暑対策も!たるんだ天井を自らの手で張り替える!

メンテナンス

最近、愛車の天井がたるんできた。そんな悩みを持つオーナーは多いのでは?でも張り替えって、お願いすると高いんでしょ? だったら自分でやってみる?生地もネットで買えるし専門工具も不要。やろうと思えば、なんだってできる!

2016/11/04

超レアなマスタング、1969年モデルのBOSS429!

クーペ

ビンテージ

フォード

1969y FORD MUSTANG BOSS 429

2023/09/20

【ダッジ・チャレンジャーのオーナーを取材!】こだわりの愛車とカーライフを総まとめ

ダッジ

ダッジ・チャレンジャーといえばただの交通手段ではなく、夢と冒険の象徴となる魅惑のクルマ。映画やカルチャー、知人からの影響など、様々な出会いから始まり、カスタムへのこだわりや、ライフスタイル、走行のパワフルさなどいろいろな魅力に沼っていくオーナたち。今回はそんなダッジ・チャレンジャーのオーナーたちのこだわり、魅力をまとめて一挙にご紹介しよう!

2023/09/18

アメ車(シボレーC1500)でサーフィン行かないです、潮風に晒して錆びるのが嫌なんで!

ピックアップトラック

シボレー

初めて自分のお金で買った愛車C1500。てっきりサーフィンに夢中の彼が、その足として選んだのかと思えば、話を聞くと「波乗りはハイエース!」と断言。その真意を訪ねると生粋のクルマ好きであることが判明。