NASCARトラック的なアプローチの「美」C1500
レギュラーキャブのC1500をスポーツトラックとして満喫するべく、あえてのV6搭載車。フロントミッドのレイアウトは重量バランスも良く、モディファイしたV6は十分なトルクと軽快なレスポンスを両立する。
やっぱり OBS!
スポーツマインドを刺激するモディファイドV6搭載車
1994 Chevrolet C1500 Regular Cab
スクエアボディのクラシックトラックの人気が急上昇する中、ビンテージの域に達した90年代を代表するC1500の注目度も確実に高まっている。デビューから30年が経つだけに、現存数は激減しているため、NASCARトラックでもあるレギュラーキャブはとりわけ人気が高く、バリューにも反映されている。
撮影車はフルカラーのペイント、ローダウン、軽量タイプのDホール・スチールホイールなど、NASCARトラック的なアプローチでC1500のキャラクターをフォーカスした1台。そして最大のポイントは、V6搭載車というところ。アメ車=V8というイメージが定着している日本では、V6というと残念な印象を持つ人もいるが、カマロにおいても設定されているヴォーテックV6は、V8搭載車では味わえない軽快さを楽しめるのだ。全体の車重の軽減やフロントミッドのレイアウトから、フロント荷重が軽い(F:1050kg、R:1320kg)。
このC1500のオーナーは、13年ほど前に入手し、数年前にリフレッシュがてらエンジンのリング交換、ホーニング、ヘッド研磨、吸排気ポートのマッチングを施しつつ、よりトルクを発揮するカムシャフトにアレンジ。MSDによる点火系アップグレードやLSDを組み込んだ事により、車重を感じないパワフルで軽快なパフォーマンスを確保している。
スポーツトラックとして走りのパフォーマンスを満喫しつつ、趣味のスノーボードやダウンヒルバイクのサポートカーから日常使用まで、オールマイティに活躍中なのである。
走り出した瞬間に、車重の重さを感じないスムースな反応にV6だとは思えないほど。V6ならではのレスポンスの良さを確保しながらも、モディファイしたことによってリッチなトルクも得られている。V8搭載車に比べてフロント荷重が軽い分、ハンドリングが良く軽快な印象。へダース装着&マフラーのアレンジによって排気音もV8にひけを取らない。
C/Kシリーズの4世代目に当たるC1500は、88年~00年までラインナップ。この94年型は、外観では小ぶりのサイドミラー、内装ではレトロモダンなシンプルなインパネが特徴的。この車両は、最もベーシックなグレーで、手動ウィンドーだったものをパワーウィンドー化。エクステリアでは、モールディング撤去、リアバンパー撤去&ロールパン化、適度なローダウンによって、走りのパフォーマンスを感じるHotなイメージ。軽量スチールホイールでNASCARトラック感が強いが、王道のAR、トルクスラストを入手済みで近日装着予定。
グロスブラックにレッド&ブルーのストライプが入る軽量スチールホイールは、アメリカンレーシング製。装着タイヤはBFGラジアルTA(F:235/70R15、R:275/60R15)。リアエンドにはLSDを組み込んでいる。
コラムシフト&ベンチシートながら、シートはセパレートタイプなので、スポーティな走行にも対応。シート、内装のファブリックや樹脂パーツの状態が良く、年式を感じさせない。音質重視でオーディオをカスタマイズ。
搭載する262ci(4.3ℓ)V6エンジンは、S10、ブレイザー、アストロ、エルカミーノをはじめカマロやモンテカルロまで設定されたメジャーなエンジン。実際に乗ってみるとV8との差が感じられないほどリッチなトルクが得られている。4速AT(700R4)と連結。
PHOTO&TEXT:石橋秀樹
アメ車マガジン 2023年2月号掲載
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