錆の悩みを解消。効果絶大防錆ペイント!防振・防音・密封・耐熱の効果も高い

メンテナンス

アメマガ2023年4月号

ガレージジョーカー

千葉県

防錆ペイント

普段あまり見る機会がないボディ下回り。アナタの愛車は、もしかしたら錆で腐食が進行しているかもしれない。そのまま対策を取らずに放置していくと… 。愛車のために、簡易的ではなく本格的な錆対策をオススメする。千葉県のガレージジョーカーでは、効果絶大な防錆ペイントの施工を行なっているぞ!


錆に侵された下回りそのまま放置していると…
でもその錆はガレージジョーカーが駆逐!

今回の作業モデル

今回作業を行なった車両は、95年型シボレー・サバーバン。90年代王道のモデルとして今なお現役で走るサバーバンだが、20年以上も経過した下回りはサビによる腐食が進んでいる。今後も長く乗っていくならば、しっかりとした防錆処理が必須だ。

港町「銚子」にあるガレージジョーカーだからこそ錆対策は厳重

一般ユーザーのボディ下回りの錆対策といえば、ホームセンター等で購入できるシャシーブラックを使うことだろう。ただし、その保護効果は短く、塗布した内側から錆は確実に進行していく。

 

ガレージジョーカーがある千葉県銚子市は、日本屈指の港町。つまり、海風によるクルマの錆も多い地域だ。だからこそ、ガレージジョーカーの車両に対する錆対策はどこよりも厳重になる。前述したシャシーブラックも使うこともあるが、それは部分的な箇所に限られ、フレーム全体に塗布することはない。

 

ガレージジョーカーが行なう防錆処理は、表面の錆を落とす→赤錆を黒錆に転換し、錆による腐食を防ぐ効果がある錆転換剤の塗布→粘性があり被膜の厚いアスファルト系防錆塗料を塗布するという流れ(費用8~12万円)。この一連の作業を、ユーザー車両だけではなく、販売車両にも行なっている。この作業を行なうことにより、防錆だけではなく防振・防音・密封・耐熱などの効果も高く、効果は約3年保たれる。シャシーブラックの効果は約半年とも言われるだけに、作業の手間と費用対効果を考えれば、答えはひとつだろう。

作業スタート
まずは表面の錆をしっかり削り取る

ガレージジョーカーの防錆ペイントは、錆転換剤とアスファルト系防錆塗料の塗布となるが、表面に錆がある状態で塗布しても意味がないので、塗布前の下処理といえる表面の錆落としが大前提。スクレーパー、ワイヤーブラシ、エアガンを駆使し、根気強く削り取る。ユーザーがシャシーブラックを使う場合でも、この錆落としは必須になる。

粘性が高く車体ねじれに強く、飛び石での剥離も少ない
アスファルト系防錆塗料

防錆塗料には油性系とエポキシ樹脂系があり、ガレージジョーカーが使用するのは、油性の中でも粘性が高く完全硬化しないアスファルト系防錆塗料。粘性が高いと車体のねじれにも強く、飛び石での剝離も少ないメリットがある。唯一のデメリットとして、被膜が厚いことによる液量分重量が増えること。今回のサバーバンでは、約6~8kg重量増。

錆転換剤を塗布し乾燥させたら、専用ガンを使ってアスファルト系防錆塗料を塗布していく。塗布後の表面はツルツルにはならず、まさにアスファルトのようにザラザラとした仕上がりになる。

車体サイズや錆の度合いにより作業費用は8~12万円

下回り全体にアスファルト系防錆塗料を塗布し作業は終了。タイヤハウス周りも塗布することで、ロードノイズも劇的に軽減される。作業は車両1日預かりで、車体サイズや錆の度合いにより作業費用は8 ~12 万円ほど。効果は約3年は保つようだ。

ただし、マフラーなどは塗装ができないため、雪道走行などを行なった際は未塗装部分のスチーム洗浄は必要。高年式車の鋼材は錆に強いものが使われているが、90年代までの車両の鋼材は錆に強いとはいえず、しっかりとした防錆処理をすることが愛車のためということを、是非覚えておこう。

赤錆を黒錆に変化させ錆の進行を抑える
錆転換剤を使うのがプロの仕事

錆転換剤というのを聞いたことがあるだろうか。鉄を扱う仕事や塗装の現場ではよく使われる薬剤で、鉄の錆を化学反応によって進行を抑えていくもの。鉄は空気中の酸素を取り込んで酸化物になる性質があり、その酸素と水が触れることで錆が発生してしまう。

鉄の錆は大きく分けて赤錆と黒錆があり、赤みがかってボロボロ腐食していくのが赤錆。黒錆は鉄の表面にできる酸化膜のことで、黒錆がある表面では赤錆の発生を抑えてくれる性質がある。つまり鉄の大敵で、朽ちていく原因となる錆は赤錆のこと。

そしてこの錆転換剤は、塗布することで意図的に鉄の表面に黒錆を発生させて表面を保護していくのだ。下写真右のような腐食のある部分に転換剤を塗布すれば、下写真左のように徐々に黒錆の酸化膜を形成していく。ホームセンター等で購入できるものもあるので、DIYで防錆を行なうなら、シャシーブラックを使う前に転換剤塗布はやるべきだろう。ただし大きい範囲での塗布となると、それなりの液量が必要になり、シャシーブラックの薄い被膜では効果は限定的なのであしからず。


GARAGE JOKER【ガレージジョーカー】
TEL:0479-25-7740
https://www.garage-joker.com/


PHOTO&TEXT:相馬一丈
アメ車マガジン 2023年4月号掲載


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