【1956 シボレー 210】可愛らしい見た目とは裏腹に5.7ℓのLSエンジンを搭載
丸みを帯びたウインドウが特徴的で「ベルエア」という名前が広く浸透するが、実はこれは最上級モデルのグレード名。スタンダードなこのモデルの正式名は「シボレー210(ツーテン)」と呼ばれる。
AMERICAN VINTAGE
見た目は結構ボロいけど特注ビルシュタインも装着
'56 CHEVROLET 210(シボレー 210)
生産効率などは度外視し、とにかく独創的なスタイルを追求した1950年代のアメ車たち。その中でもこの210は、その代表格と言える。大きく湾曲したウインドーは、現代車では完全に消え失せた「古き良きアメリカ」を想起させてくれる。

これが一般的なアメ車専門店なら、ピカピカにフルレストアされた状態で店頭に展示されていることだろう。だがこの210は、現在東海カーズで絶賛販売中。「クルマも人も、外見ではなく中身が大事!」と標榜するカーズの細井さんだけあって、エクステリアはフルノーマルとはかけ離れた、かなりオリジナリティ溢れる(クセが強いとも言うが…)スタイル。

だがそんな見た目に反して、エンジンは5.7ℓ V8のLSエンジンにコンバージョンし、エアコンもそのまま移植。トランスミッションはシフターの4ATに変更。サスペンションの基本レイアウトはそのままだが、東海カーズの特注ビルシュタインを奢り、非常にしなやかで、安定した走りを実現している。もちろんむだに速度を追求するのでなく、クルーズするだけでも非常に気持ちが良く楽しく感じられる。
下校中の小学生に「カッコ良いいよぉ〜」とからかわれたが、そんなことで神経を逆撫でられることもなく、おおらかな気持ちにさせてくれる1台だ。



東海カーズらしく、見た目はニの次。部品が手に入らない問題もあるが、ガラスはテープで修復。トランクハッチはホームセンターで入手できるフックで代用。「ナンバーズマッチ」とは対極に仕上がり。


東海カーズの特注ビルシュタインショックを装着。210だけでなくほかの車種用もオーダーが可能。安定感や快適性を高めたいなら、相談してみては?

極太のリアタイヤはP325/50R15を装着。現代のタイヤと比べると偏平率はおとなしいが、年代を考えるとかなりスポーティなサイズと言える。

サイド出しマフラーの出口は、V8らしく左右両側にレイアウト。見た目やエキゾーストノートは派手だが、市街地を走行して顰蹙を買うほどではない。


エンジン周辺機器も含めLS型V8にコンバート。エアクリーナーは剥き出しのファンネルタイプに変更。ブレーキのマスターバックだけWILL WOODに変更。劇的な制動性能を発揮するとは言い難いが、確実に止まれる速度で走ればまったく問題はない。むしろ停車中にしっかり踏まないと、強力なトルクで勝手に前に進もうとするほどだ。


インパネの基本デザインはオリジナルのままだが、ステアリングを小径に変更。シフターは4速で、オートメーターも装備。走ることを最優先にしたカスタムを随所に施している。
THANKS:東海カーズ
TEL:0533-86-8890
PHOTO:浅井岳男
TEXT:空野稜
アメ車マガジン 2026年1月号掲載
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