【1964 ポンテアック グランプリ】スクエアな直線基調の中に曲線美が絶妙に融合するフォルム

1964y PONTIAC GRANDPRIX
プロスピード
EXCITING60’s
近年注目の的であるアメリカンビンテージモデル。岐阜のプロスピードが用意してくれた2台は、ポンテアック・グランプリ、そして丸目4灯フェイスのC10。どちらもマニアックなモデルで探してもなかなか見つからないレアな二台だが、プロスピードならばレアなアメ車だって手に入ってしまうのだ。
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フルサイズボディを2ドアクーペで味わう「贅沢」
1964y PONTIAC GRANDPRIX
プロスピードが撮影に提供してくれたもう一台は、1964年型ポンティアック・グランプリ。ため息が出るほどに美しく贅沢なこのモデル、とくとご覧あれ!
スクエアな直線基調の中に曲線美が絶妙に融合するフォルム。5400mmの長さで2ドアクーペという贅沢。後ろからも前からもインパクトの強い独創的なデザインは、唯一無二の存在感を放つと言っても過言ではない。GTOと同じく大きく張り出したヘッドライトはもちろん、リアテールに至っては点灯パターンまで実にユニークで、両サイドがバックランプ、ファントム部分がテールランプの役割を果たしているのだ。
60年代のポンティアックと言えば一番にGTOを思い浮かべる人が多いだろう。マッスルカーの立役者として根強い人気を誇る名車だ。その前身となったモデルが今回紹介するポンテアック・グランプリ・スポーツクーペだ。
現車は1964年モデルで、GTOと比較すると二分割グリルがスクエアだったり、スピードメーターが極端に大きく、横へ張りが流れるデザインを採用していたり、さらにはオプションでリアサイドスカートが付いていたりと、随所にフィフティーズなエッセンスが残るのが印象的だ。38 ciエンジン(6.4ℓ)を搭載しており、スタイルとは裏腹にマッスルな走りを楽しめることも、このクルマの魅力の一つだ。
変更点は、当時らしいカラーリングを考慮してホワイトトップで塗り分けされたオールペイントに留めており、インテリアやエクステリア各部はオリジナルを忠実に守りながらレストア。エンジンオーバーホール歴が伺える埃一つないクリーンなエンジンルームは、ホース類や配線を含め念入りに手が入っている。さらにシワやヘタリのないホワイトインテリアを見れば、そのレストアがいかに丁寧だったのかが分かる。独創的なデザインが魅力のリアテール周りはレンズ類やバンパーに至るまで錆び一つないコンディション。
まさにミントコンディションの最高のグランプリ
当時のオリジナルエンジンである389ciエンジンを搭載。3ATだけに現行モデルほどの快適なシフトチェンジとは言えないものの、トルクフルでストレスフリーな乗り味は、60年代らしさを良い意味で感じさせてくれる。オーバーホールを含め、各部ホースのメッシュ化やオプティマバッテリーなど、ウィークポイントはすべて改善済。
純正ホイールに組み合わせるホワイトリボンタイヤはBFグッドリッチ(215/70R15)。足回りはオリジナルをストックしつつ、ショックやブッシュ類をリフレッシュ済。ポンティアックモーターディビジョンの刻印入りのセンターキャップに赤いリム面、クローム、ホワイトリボンの組み合わせがボトムスをモダンに彩る。
レッド×ホワイト基調のインテリアは、ダッシュ回りを除くすべてを張り替え済。ボディカラーに合わせてレッドカーペット×ホワイトレザーでコーディネートしている。驚いたのは後部座席に乗る際、フロントシートの背もたれが斜め内側へ倒れたことだ。このかゆい所に手が届く工夫はさすがポンテアックブランドと言えるのだ。
生い立ちからどうしてもGTOと比較してしまいがちではあるが、どちらかと言えば同年代のビュイック・リビエラなどがライバルになってくるのでは!? と感じた。理由はビンテージマッスルのようにグイグイ走らせるよりも、ゆるく流すイメージでおおらかに乗る方が似合うからだ。もちろん踏めばGTO同様に389独特のフィーリングを味わえるのも魅力の一つではある。レアなオリジナルストックのステアリングを握れば、そのキャラクターがどちらに向いているか分かってもらえるだろう。
オンリーワンのカスタマイズを軸に、ジャンルを問わず幅広いアメ車を扱う岐阜のプロスピード。入手困難なヴィンテージモデルの輸入代行も本国との強いパイプを持って実現してくれる。定期的なBBQイベントなどでフレンドリーに徹するスタイルも魅力の一つだ。
■取材協力:プロスピード
http://www.prospeed-623.jp
■Text & Photos|アメ車MAGAZINE
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