アメリカ伝統のレース『パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム』とは一体なんだ?
PIKES PEAK INTERNATIONAL HILL CLIMB(パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム)
PIKES PEAK INTERNATIONAL HILL CLIMB
『パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム』

アメリカコロラド州パイクスピーク 2018.6.24
ゴール地点の標高は4,301m 最高峰の山岳レースに名車が集結!

アメリカ伝統の山岳レース、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(PPIHC)が6月24日に開催。今年も数多くのアメリカンマッスルが集結、轟音を響かせながら4301mの山頂へ駆け抜けていた。
別名「雲へ向かうレース」でアメ車が躍動! 2,862mのスタート地点こそ木々が残るものの、3,500mの森林限界点を越えると岩肌が露出し、山頂の4,301mの眼下には雲海が広がる。PPIHCは別名「レース・トゥ・ザ・クラウド=雲へ向かうレース」と呼ばれるが、まさに同レースは世界でもっとも高い標高で争われるレースだ。
当然、気温や気圧、天候の変化は激しいだけに、PPIHCのマシンには高い安定性が求められるが、パイクスピークを攻略すべく、地元アメリカのチームが専用のカスタマイズを施したアメ車を投入。公式練習から素晴らしい走りを披露していた。

なかでも、抜群のパフォーマンスを披露したのが、パイクスピーク・オープンクラスに参戦した2018年型のアキュラTLX GTで、エンジン、ミッション、サスペンションを一新することにより好タイムをマークし、総合3位を獲得した。そのほか、改造無制限の最高峰クラス、アンリミテッドをターゲットにした2015年型のフォード・フォーカスも躍進。
同マシンは徹底的な軽量化を施したボディに日産GT-Rの3.8?V6エンジンを搭載したモンスターモデルで、最終的に総合7位で完走。 そのほか、2018年型のフォード・マスタングGTが総合13位、2017年のアキュラNSXが総合14位につけるなど、今年で96回目の開催を迎えた2018年の大会も、アメ車たちが活躍していた。
アメリカ伝統のレース PIKES PEAK INTERNATIONAL HILL CLIMB とは一体何だ?

アメリカ・コロラド州の名峰、パイクスピークを舞台にしたヒルクライムレースで、記念すべき第一回の大会は1916年に開催。アメリカでは1911年に設立されたインディ500に次ぐ伝統のある一戦で、これまで数多くの名勝負が展開されてきた。

スタート地点は標高2862mで、山頂の4301mまで約20kmのコースでタイムトライアルを展開。この過酷なレースにワークスからプライベーターまで様々なチームが集結しており、マシンも大排気量エンジンを搭載したプロトタイプのレーシングカーから、ほぼノーマルの電気自動車まで多彩なバリエーションとなっている。

PIKES PEAK INTERNATIONAL HILL CLIMB

2018年の大会には計55台が4輪部門に参戦。アンリミテッドクラスをターゲットにした2002年型のシボレー・カマロ、エキシビジョンクラスを対象にした1936年型のシボレー・セダンなど様々なマシンが集結した。レースは終盤で天候が悪化、山頂が雪に覆われたことからボトムセクションを中心とする短縮コースに変更された。

参加車両のアメ車の一部を見ていこう!

独自のレギュレーションの採用で多彩な車種バリエーションを実現
タイムアタック1クラスをターゲッドに開発された2017年型のフォード・マスタングGTでツインターボの改良を図るほか、室内の軽量化、サスペンションの改良を図るなど細部までモディファイが実施されている。

しかし、予選でクラス14位に低迷し、後方の出走順となったことで決勝は短縮コースでのアタックを実施。ウエットな路面に祟られたことでクラス19位に留まった。
パイクスピーク・オープンクラス用に開発されたフォード・マスタングで専用のエアロダイナミックスが特徴的。予選でクラス10位に留まり、決勝もウエットの短縮コースに苦戦し、クラス11位となった。
アンリミテッドクラスをターゲットに開発された2002年型のシボレー・カマロで、フロントスポイラーが特徴的。軽量化を追求すべく、ヘッドライトは外されてダミーペイントが施されている。クラス5位に入賞。

パイクスピーク・オープンクラスに参戦した2018年型のフォード・マスタングGT。こちらもヘッドライトを排したフロントマスクや大型のフロントリップスポイラーを採用するなどエアロダイナミクスが一新されている。室内も徹底気にカスタマイズされるなどまさにレーシングカーといった仕上がり。決勝はクラス3位に入賞。

こちらはタイムアタック1クラスに参戦したダッジ・チャレンジャーで、ボディのワイド化を図るほか、6.2?のスーパーチャージャーを搭載。850hpを誇るモンスターマシンで、予選でクラス4位につけていた。それだけに決勝でも躍進が期待されていたのだが、コースアウトを喫し、そのままリタイアに終わることとなった。
こちらの2009年型のフォード・マスタングGTも激戦のタイムアタック1クラスにエントリー。同マシンも内外装はもちろん、エンジン、足回りを煮詰められた逸品で、クラス5位完走を果たした。
アンリミテッドクラスをターゲットにしたフォード・フォーカスで、大胆なエアロダイナミクスが特徴的だ。エンジンは日産GT-Rの3.8?のV6ターボでクラス4位、総合7位で完走を果たした。

■PHOTO&TEXT:IZUMI HIROMOTO
アメ車マガジン 2018年 10月号掲載
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