初代シボレーC10のショートボックスはスクエアなボディシルエットが魅力

SQUARE TRUCKS
1966 CHEVROLET C10

1966 CHEVROLET C10
SQUARE TRUCKS
限りなく「四角い」スタイル
スクエアなボディシルエットが魅力の初代C10のショートボックス。上級グレード車をベースにしながらも、バンパーなど本来はクロームのパーツをホワイトペイントしてブルーカラー仕様に仕立てたカジュアルな1台だ。
ショートモデルながら十分な大きさの荷台を持つC-10。アウトドアなどのレジャー用品を積んで出かけられる。
「パンプキン」の愛称でお馴染みのフォードF100に対して、シボレーは3100シリーズを展開する中、60年型では次世代モデルとして、C/Kシリーズをラインンアップした。ドロップセンターラダーフレームを採用することで、キャビンおよび座席を低重心化し、フロントサスペンションには独立懸架を採用し、乗用車のような快適な乗り心地を確保。時代が移り変わる過度期のモデルとあって、デザイン面においても前衛的ともいえる全く新しいスタイリングで構築した。
直線基調の斬新なデザインには、当時のトレンドでもあった仮想未来感が溢れる高い独創性がある。荷台はそれまで主流だったステップサイドに対して、ボディ全体のシルエットに馴染む「フリートサイド」ありきなデザインとなっているのもポイント。ボディ全体に張り出すエッジの効いたプレスラインによって、限りなく四角いスタイリングは、フリートラインのスタンダードなショートボックス車で最も際立つ。

現車は塗装の艶が飛んだ状態のワークホース然としたルックス。もともとはバンパー、グリル、ハブキャップがクローム化された上級グレード車だったが、クロームの上から白でペイントし、ベーシックな仕様に見立てている。最も凝ったデザインのトップ部も塗り分けたことで、チャームポイントがさり気なくアピールされている。アメリカで実際に現役で活躍しているような自然な佇まいには、ビンテージジーンズなどに共通する何ともいえない味わい深さを感じる。
エアコンなどの快適装備こそないが、ビンテージカーにおけるGMパワートレインのテッパンである350ciエンジン&TH50(3速AT)でアップグレードされていることで、現代においても難なく日常使用されている。
同年のGMCが4灯式なのに対して、2灯式のシボレーC10の方がフレンドリーなデザインとなっているが、歴代シボレーC10においては、最も個性的なデザインとあって、賛否が分かれる。細身のバイヤスタイヤの装着など、全般的にストックに則って仕立てながら、僅かなロワードが施されているのがポイントだ。

座席のポジションを低くするために導入されたドロップセンターラダーフレーム。長いトレーディングアームが特徴的。

往年のトラックの雰囲気にピッタリなBFGのバイヤスタイヤ、シルバーストーン(6.70-15)を装着。スチールホイールが黒いことでタイヤのハイトの高さが強調されて良い雰囲気。

スチール製のボディパネルにメータークラスターを埋め込んだシンメトリカルで均整の取れたデザイン。メーター類のデザインは当時のトラックにしてはモダンで、今見るとレトロモダンで素敵。ダッシュの張り出しが少ない分、居住性が広く確保されている。ベンチシート車ながらシフターはフロア式。

Photo & Text ◆ Hideki Ishibashi
アメ車マガジン 2018年 12月号掲載
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