GMC C-10は目力の強い4灯式ヘッドライトを採用
SQUARE TRUCKS
1961 GMC C-10
アメリカはもちろん、ここ日本でも「スクエアトラック」の人気が急上昇!
アメ車=トラックと言えるほどにアメ車の中では人気カテゴリーのピックアップトラックだが、今回フィーチャーするスクエアトラックとは、50~80年代のフリートサイド(厳密にはフリートサイドとはシボレーの呼称だが、他メーカーでも総称してそう呼ぶことが多い)仕様の、まさにスクエアなトラックのことを指す。
この人気っぷりはマッスルカーブーム以上の加速度となっており、本来安価だったはずのトラックの価格が高騰しているのだ。その存在そのものがワイルドで「BADASS」なスクエアトラックムーブメントに乗り遅れるな!
独創的なデザインの「ブサカワ系」が逆にイイ
1961 GMC C-10
好き嫌いがハッキリと分かれる独創的なデザインながらも、近年では「ブサカワ系」としてジワジワと人気上昇中のGMC C10。4灯式のライトによる目力の強さはGMCならではのチャームポイントなのである。
ショートモデルながら十分な大きさの荷台を持つC-10。アウトドアなどのレジャー用品を積んで出かけられる。
ピックアップトラックは、幅広いフィールドで使用され楽しまれているが、ロッド&カスタムの世界では、何はなくともカッコ良さがポイント。素材としてストック状態での魅力が高いほど人気モデルとなるのが当然で、均整の取れたスタイリッシュなデザインこそが、正当に評価されいる。
ポピュラーなGM車においては、シボレーC10のセカンドジェネレーション(67~72)の人気ががもっとも高く、その次にサードと続く感じで、60~66の初代は微妙な存在。それぞれの人気は、そのデザインの善し悪しに直結しているが、初代の独創的なデザインは賛否が割れるところ。
フードの開閉部を境に張り出すプレスラインが特徴的で、キャビンのデザインも含めピックアップにしては凝ったデザインなのだが、誰からも愛される協調性のあるデザインとは言い難いのも事実…。
しかし、張り出したプレスラインによってスクエアなスタイリングが際立つボディ・シルエットの良さは大きな魅力。美人の定義も時代と共に変化するように、近年では初代特有のでこっぱちな顔付きも、「ブサカワ系」として好評価されるようになっている。

シボレーC10は、丸形2灯式のヘッドライトによって、控えめながらも無難にまとめたデザインなのに対し、GMCでは4灯式を採用したうえで、フードのでこっぱちな部分が二分割されるなど、よりインパクトのあるデザインとなっている。それだけに、シボレーC10以上に賛否がはっきりと割れるも、今見ると味わい深い。
代用がきかない独創性は、個性的な魅力として評価する人も増えているのだ。そうした実車でのトレンドが温度差なく反映されるアメ車ミニカーのラインナップを見ても、それまでニッチだった初代C10、そしてGMCも続々とモデル化されてきている。

でこっぱちなフードの先端は2分割されてまるでまつげのようにも見える。目力の強い4灯式ヘッドライトと相まって、なんともふてぶてしい面構えを構築する。
仮想未来感が盛り込まれたキャビンのスタイリングや、各部のディテールなど、全体的に手の込んだデザインが特徴的。エアサスを導入しスラムドすることで、そのスクエアなシルエットやロングベッドならではのロー&ロングのプロポーションが際立つ。
強烈な面構えの働くカスタムトラック

Cシリーズ初期にあたる61年型GMCは、歴代C10から40年代の先代も含めて、GMのフルサイズ・ピックアップ史上で、ある意味最もインパクトのある面構えといえる。リバッチモデルである姉妹車のシボレーC10も、初代に関しては賛否が割れる独創的なデザインだが、GMCと比べると比較的素直で親しみやすいデザインに感じてしまうほど。
この個体は、武骨でインパクトのある実質剛健なGMCのキャラクターを活かして、働くカスタムトラックとしてアレンジ。オーナーは、趣味の領域ながらも、古いバイクをレストアやカスタムするバックヤードビルダー。
バイクの運搬に活躍させながらも、カスタムトラックとしてエアサスを導入し、スラムドするプロポーションを構築している。ライドハイトの状態でも、きっちりと低いスタンスを確保し、その状態でアライメント調整しているため、走行時、スラムド時のいずれにおいても、姿勢の良いスタンスが確保されている。

車体色はスエード調の反艶のネイビーでリペイントし、レタリングを施すことでショップのサービスカーに仕立てている。ピックアップなどのアメリカの商業車では、乗用使用する高グレードこそバンパー、グリル、ホイールにクロームメッキが施されるが、ベーシックグレードは白ペイントなのがお約束。
ここでは車体色のネイビーに合わせてオフホワイトにアレンジしながらも、ホワイトペイントによるベーシックな商業車っぷりをアピール。個性的なスタイリングのストックの魅力や、ロングベッド車であることも含めたモデルのキャラクターが活かされて、1台のカスタムトラックとしての魅力も高い。
選択車種にしろ、アレンジの方向性にしろ、近年のアメリカで人気となっている「スクエアトラック」のトレンドを象徴するような1台と言えるだろう。



でこっぱちな2分割フードのデザインに共通して、ダッシュパネルも2分割なデザインを採用。計器類は社外品を追加することで対応している。リング式のリッチなステアリングは、同時期の乗用車より流用。スチール製のドアパネルも凝ったデザインで、バンパーなどと共通のオフホワイトでリペイント。



フロントサスペンションは、社外品によるマスタングⅡタイプの独立懸架にアレンジ。リアはセンターラダー式のストックを活かしつつ、スラムド・スタンスに向けてフレームを激しくCノッチ加工。ホイールはストック同様のスチール製に、ボウタイロゴ入りのハブキャップを装着。昔ながらのバイヤスタイヤはUSロイヤル製(6・70‐15)。

エンジンはオーソドックスな往年の350ci(5.7ℓ・V8)エーデルブロック製4バレルキャブをセットするマイルドパフォーマンス。トランスミッションはベース車のモデルイヤーに見合ったパワーグライド(2速AT)。ブレーキ&ステアリングはパワーアシスト付きだが、エアコンの装備はなし。
Special Thanks ◆ Deuce Factory
Phone ◆ 045-333-4877
Photo & Text ◆ Hideki Ishibashi
アメ車マガジン 2018年 12月号掲載[/vc_row]
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