ドラッグマシンをストリート用にリフレッシュした「バラクーダ」

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アメマガ2019年3月号

1968 Plymouth Barracuda


1968 Plymouth Barracuda


80年代に日本国内のドラッグレースで活躍したレースカー“HEMI FISH”をストリートマシンとしてアレンジした個体がリフレッシュされ帰ってきた!スーパーストック最強のHEMIカーをロッダーテイストでまとめた、いそうでいない秀作。HCSでは「ベスト60's」賞を受賞している。


スキニーなフロント、巨大なリアタイヤによるドラッグマシン一直線なプロポーションがとにかく魅力的。スーパーストックならではの開口の大きいスクープ付きフードは、当時のものと同じ形状にこだわりGlassTek製をオーダー。

ブリティッシュなグリーンの車体色とマグネシウムのコートを再現したホイールの金色とのコントラストが絶妙にマッチして、この個体特有の雰囲気となっている。
 

暴力的なポテンシャルからストリート仕様に方向転換

1968 Plymouth Barracuda、1968 プリマスバラクーダ
この個体は、そもそもアメリカで草レーサーだったプロストリート仕様車をアレンジして、RRC(かつて存在した日本のドレッグレース団体)が全盛期だった80年代に国内のドラッグレースで活躍したレースカーだった。役目を終えて再びアメリカに帰還し、草レーサーとして余生を送っていたが、2001年に現オーナーが入手することになり再来日を果たしたというバラクーダ。


搭載されるHEMIエンジンは新品のブロックを採用し、クランクにはファニーカーと同等品のVelasco社のビレット製を投入。INDY社のアルミヘッド、Keith Black製のギヤドライブ、クロスラムインテークなど、一流品にこだわった496ciのストローカーを組み上げて搭載。1300kgに満たない軽量ボディに5速マニュアルとの組み合せで、暴力的なポテンシャルを確保している。

ドラッグレースに参加しつつ、ストリートカーとしてのマイナス面を回避する仕様変更を施しているのもポイントだ。排気量は510ciにインチアップし、ヘッドをStage V、インテークはシングルハイライズに変更。仕様が落ち着いたところで、時間の経過もあり傷んだボディをリフレッシュすることに。その際、リアホイールのアーチは現在のスーパーストック式にフレア加工。


ちなみに、コンパクトなAボディ車にして426HEMIが搭載されたバラクーダは、ドラッグレースの市販車最強クラスであるスーパーストック専用車として数十台だけ存在。現在でもHEMIは最速とあって、HEMIスーパーストックとして別枠が設けられている。


その後、クルマのキャラクターや個体としての生い立ちを踏まえながらも、国内唯一のドラッグレース場だった仙台ハイランドの閉鎖も影響し、よりストリート向けに方向転換。創成期のプロストックとブリティッシュなクラブマンレーサーのテイストを盛り込みながら、現代のロッダー風に上品にまとめている。

先日開催されたのHOT ROD CUSTOM SHOW 2018に出展した際には、ベスト60’s賞を受賞している。426HEMIの新品ブロックを510ciに拡大し、ヘッドはMopar Stage Vのアルミ製をセット。インテークはS/S車ならではのクロスラムからシングルハイライズに変更。

68年のスーパーストックはいわゆるHEMIオレンジで塗装するのだが、車体色のダークグリーンとのコントラストを加味してレースHEMIの濃いめのオレンジで塗装。ロッダーテイストを盛り込んだニートな配色が◎! エアクリーナーは64年型MaxWedge用を採用している。

基本的にストックを保持し、ロールケージは現代の基準でタイトにレイアウト。シートはMoparスーパーストック同様にA100用を採用し、内張り同様にグリーンの本革で張替え済み。追加ゲージはSW、ベルトはDeist、ペダルにはMooneyesと王道のセレクト。
 

当初はリアエンドを4リンクにアレンジして現代版スーパーストックの低いスタンスを目指してプロジェクトを始めたが、専用レース場が廃止されたこともあり、よりストリート向けとして現在はラダーバーの状態。ホイールはファニーカーなど頂点的なドラッグマシンでの採用例が多かったお馴染みのHalibrandのスプリントタイプ。数ある中からAmerican Rebel製をチョイスし、マグネシウムを意識した独特の金色でペイント。
 


10インチ幅のリアホイールは絶妙な位置で収めるため、バックスペースを削ってアジャスト。ある意味このプロジェクトの肝であるカラーはジャガーのダークグリーンをベースに黒を入れるなど、かなりのパターンを作るなどしてこだわった。ホイールに至っては10回ほどサンプルを塗装し確認している。


■Text & Photos|アメ車MAGAZINE
アメ車マガジン 2019年 3月号掲載


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