圧倒的なポテンシャルを誇るバラクーダ「クーダ」
1970 Plymouth Hemi 'Cuda
INITIAL P PONTIAC & PLYMOUTH
1970 Plymouth Hemi 'Cuda
ロー&ワイドな最高のプロポーションに、426HEMIを搭載したザ・マッスルカー
究極のV8エンジンである426HEMIを搭載する70年型バラクーダは、モパーとしてだけでなく、マッスルカー全体の中でも頂点を極める存在。パフォーマンスはもちろんのこと、ロー&ワイドに特化したスタイリッシュなボディプロポーションも素晴らしい。
コンパクトなAボディのバリアントをファストバック・スタイルにアレンジし、スポーティなモデルとしてラインナップした「バラクーダ」。マスタング同様のポニーカーに分類されるが、64年にいち早く投入しながらも、セールスの面ではあまり伸びなかったこともあり、国内では特に影が薄い存在なのがバラクーダだ。マイナーチェンジを受けた第二世代では、スタイリングが洗練されたうえ、コンパクトにして最強の426HEMIを搭載したドラッグレース専用のスーパーストック仕様が投入され、NHRAの同カテゴリーにおいては、現在においても最速を誇る。まさに、マッスルカーとしては頂点ながら、そうした情報は、国内ではほとんど伝わっていないため、過小評価されている。
そして、第三世代となる70年型は、ダッジ・チャレンジャーの姉妹車として、同じEボディを共有して一新された。ロー&ワイドを突き詰めたクーペボディは、TRANS|AMレースでの勝利を踏まえての設計だったが、期待した結果は得られなかった。それでも、ドラッグレースでは、426HEMIを武器に常にトップクラスに君臨し、その実力を証明した。

しかしながら、426HEMI は高額なため一般的とは言えず、かといってエコノミーな仕様でバラクーダ を求める人はほとんどおらず、マスタングなどとは全く逆で、セールス面では完全に負け組となってしまった…。それだけに、数十年が経ち、マッスルカー人気で注目されだした時には、希少なコレクタブルカーを象徴する存在として、高く評価されるようになった。ロー&ワイドなルックスとHEMIによる圧倒的なポテンシャルは、他のモデルにはない究極のオリジナリティだ。ハイパフォーマンス仕様のバラクーダ のみを「クダ」と呼ぶ。

極度にロー&ワイドを突き詰めたスタイリング。ラウンドシェイプのルーフなど、箱型クーペ史上最も美しい。チャレンジャーとはボディ形状が異なるため、ドアハンドルなど同じデザインに見えるパーツであっても、実際は別物。キャッチーな車体色も、この時代のMoparを象徴する要素だ。

この時代は市販車両に設定されるHEMIはストリート仕様。4bblキャブレター2機による8bblをセットして、425hpを発生する。数値的もトップクラスだが、何よりも、どの回転域でも痩せることのないソリッドなトルクが予想以上に素早いレスポンスで発揮されるため、恐怖が味わえる真のマッスル!

ウッド調クラスターによる4連装ゲージは、オプションのラリータイプ。センターコンソールもオプションによる装備。ウッド調のステアリングはスタンダードなオリジナル。総合的に美しくストック状態をキープする。

ラリーホイールは、Moparのマッスル用では唯一の15インチのため、定番中の定番あ。装着タイヤは、なんと、当時純正採用されたグッドイヤー、ポリグラスGT!バイアスゆえに乗り味は残念だが、ルックスは最も似合う。リアエンドはハイパフォーマンス車ではお約束の8.75サイズ。
Special Thanks ◆ S and S
tel:0766-29-0050
HP:http://www.sandsjp.com/
Photo ◆ Hiroshi Nose
Text ◆ Hideki Ishibashi
アメ車マガジン 2020年 1月号掲載
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