【C-2500シエラグランデ】リアルなエイジング塗装で歳相応の存在感を放つ丸目4灯フェイスの個性派!

ピックアップトラック

兵庫県

アメマガ2020年6月号

エイジング塗装

エイジング

C-2500

アメマガリコメンド

C-2500シエラグランデ

BUBU阪神

アメマガリコメンドショールーム

1972 GMC C-2500 SIERRA GRANDE CUSTOM CAMPER

AMEMAG RECOMMEND MODEL SHOW ROOM


1972 GMC C-2500 SIERRA GRANDE CUSTOM CAMPER

古き良き時代のロードムービーからタイムスリップして画面から飛び出てきた様な“リアル”さを醸し出すGMC C-2500シエラグランデ。ボディのコンディションを極上に保ちつつも歳相応のエイジング加工を施す玄人好みな仕立ては、どんな極上車よりも大人の色気を放つ。

中途半端に媚びない徹底ぶりが実に好印象で魅力的

2019年、同じモデルイヤーのC-10をBUBU阪神から借りて紹介したが、今回紹介するのは同年代の同ジャンルながら〝仕立て方〟がまるで異なるGMC C-2500シエラグランデのカスタムキャンパー。恐らく本国でキャンパーシェルが装着されていたものを取り去り、シングルキャブのピックアップトラックとなって日本へ持ち込まれた車両である。

 

第一印象は、良い感じに時を経た証(経年劣化による錆やボディの擦れ)を刻んでおり、まるでアンティーク家具やヴィンテージデニムの品定めをする様な目で見惚れていた。しかし近づいてみると無いハズの艶が存在している。

 

実はコレ、本国で一度ボディのレストアを施した後に、改めてリペイントを施し、西海岸の日差しや潮風にさらされたリアルな経年劣化をエイジング加工で再現したものだった。その証拠に指でボディを撫でた感覚はガサガサではなくツルツル。クリアの状態もここ数年で吹き付けられた形跡があった。

1972 GMC C-2500 SIERRA GRANDE CUSTOM CAMPER 1972 GMC C-2500 SIERRA GRANDE CUSTOM CAMPER

ここ数年のヴィンテージトラック事情は実に多彩で、フルレストアのオリジナル志向はもちろん、レストア車にニューエンジンを搭載するスタイルや、ボディの状態はそのままにエンジンやシャーシをフルリフレッシュするスタイルもトレンドの一つとなり、むしろ後者が本国の最先端。現車はボディの錆びはそのまま…と見せかけて、実はボディまでしっかりとリペイントを施しているワンランク上の仕立てが肝となっている。

 

お金をかけて綺麗にするのではなく、言い方は悪いがわざわざ劣化した姿にするなんて凡人には理解しかねるかもしれないが、20代の現役ボクサーと良い勝負をするお爺さんが存在したら誰もが興味を抱くもの。このビジュアルで日本の道路事情で快適にデイリーユースをこなせるとなれば、もはやモニタリングの某コーナーで登場するスーパーお爺さんみたいなものだ。若く見せようと媚びることなく、歳相応を順守しつつも現役を退くことなく〝走る、止まる、曲がる〟をストイックにこなす。そこにこそ、本物の色気というセオリーがあるのだ。

1972 GMC C-2500 SIERRA GRANDE CUSTOM CAMPER

ヴィンテージトラックの大本命であるC-10と同じフォルム、シャシーでありながら明らかにキャラクターの異なるフェイス。中でもこの世代は丸目4灯で骨格が同じとは思えないレベルの個性派ゆえ、マニアックなユーザーたちを虜にする。

350のV8エンジンにエーデルブロックのキャブレターを搭載

350のV8エンジンにエーデルブロックのキャブレターを搭載。ハイパフォーマンスエンジンへの換装ではなく、オリジナルらしさを色濃く残しつつもウィークポイントを払拭。3速だと少々約不足ではと懸念されがちなATも、この雰囲気だとむしろ落ち着きのない小刻みなシフトチェンジはナンセンス。ゆったりとダイレクトなシフトチェンジを楽しみながら街中を流してこそ粋である。

DSC_6992

希少な純正アルミと見せかけて実は1 インチのラリーホイールに純正センターキャップを取り入れたアレンジもお見事。16インチ化でディスクブレーキもすんなりインストールされており、ボディ同色のマッチペイントで違和感を抱かせない点も好感度高し。

DSC_6969 DSC_6971DSC_6965

直射日光の影響を受けやすい個所はそれ相応に錆が多くレイアウトされており、これがエイジング塗装だと聞かなければ、実際の錆をそのまま活用してクリアで上から閉じたのでは?とすら勘ぐってしまうレベルのリアルさには感服。エンブレムまで当時物に徹底することでそのリアルさをより一層高めている点も特筆物。

DSC_7069 DSC_6953DSC_6959

ホワイトルーフとブラウンのコントラストと、ほんのりウッドをあしらったトリムが印象付ける当時のハイグレードヴィンテージトラックらしさは、実に生々しくリアル。ちょっとズレ気味なリアゲートのノブも実に味わい深い。

DSC_6996 DSC_7000 DSC_7003

オーディオはGMの刻印入りの純正品をストック。レトロな社外品への換装も悪くないが、せっかく当時物のステアリングが良い状態でストックしているのなら、オリジナルインテリアを極上で保っていくことこそコレクションとしての価値を高める。

DSC_7022 DSC_7014DSC_7013

天貼りや内貼りも当時のデザインをそのままに張り替え作業を行なっており、オリジナルインテリアを忠実に再現。シートからカーペットに至るまでヤレたエクステリアとは裏腹に中はオリジナルストックを忠実に守りながらもクリーンにレストア済だ。


Thanks:BUBU阪神

TEL:06-6427-5151
HP:http://www.bubu.co.jp
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2020年 6月号掲載

最新記事


2024/07/26

物静かな青年が次第に豹変、マスタングにもっと刺激が欲しい!

クーペ

フォード

燃費が…維持費が…。マッスルカーに憧れを持つも、アメ車へのネガティブな思いが強く決断できずにいたオーナーさん。そんな彼が、彼女の後押しによって購入を決めるのだが、次第にアメリカンマッスルの魔力に染まり豹変していく。「音も見た目も刺激が欲しい!」

2024/07/25

ポストビンテージバンの大本命として人気高騰中【シェビーバン ビュービル】

バン

ビンテージ

シボレー

70年代の丸目を筆頭に、フルサイズバンの中でも80年代までの個体がビンテージバンとして人気を博してきた。しかし紹介する個体の様に90年代中頃まで基本コンセプトは変わらない。むしろ熟成された最終モデルこそベストバイ!

2024/07/24

アニメを見て惚れたマスタング、今では押しも押されぬ爆速女子へ

クーペ

フォード

名探偵コナンに登場したマスタングに惹かれてカーボックスを訪れたオーナーさん。一番ド派手なエレノア仕様を選び、チャレンジャー・ヘルキャットに乗る旦那様は走りで負けたくないライバルだ。

2024/07/23

仮契約までしたけどLBスタイルに惚れて変更【ダッジチャレンジャー】

クーペ

ダッジ

過去2回、LBワークスで武装したチャレンジャーに乗ってアメマガ主催イベントamZに参加したみっちさん。軽自動車が長年の愛車だった彼女が、初めてのアメ車としてチャレンジャーを手にするストーリーとは。

ランキング


2024/07/26

物静かな青年が次第に豹変、マスタングにもっと刺激が欲しい!

クーペ

フォード

燃費が…維持費が…。マッスルカーに憧れを持つも、アメ車へのネガティブな思いが強く決断できずにいたオーナーさん。そんな彼が、彼女の後押しによって購入を決めるのだが、次第にアメリカンマッスルの魔力に染まり豹変していく。「音も見た目も刺激が欲しい!」

2024/07/25

ポストビンテージバンの大本命として人気高騰中【シェビーバン ビュービル】

バン

ビンテージ

シボレー

70年代の丸目を筆頭に、フルサイズバンの中でも80年代までの個体がビンテージバンとして人気を博してきた。しかし紹介する個体の様に90年代中頃まで基本コンセプトは変わらない。むしろ熟成された最終モデルこそベストバイ!

2018/02/07

走っているとやけにハンドルがブレる…原因はタイヤ?ホイールバランス?それともブレーキか?【REFRESH PROJECT】

メンテナンス

コラム

走行中に感じた違和感。それはハンドルのブレ。【REFRESH PROJECT】

2022/04/08

US日産の巨大ユーティリティバンのNV3500

バン

逆輸入車

2019 Nissan NV Passenger