-アメカルにまつわるエトセトラ- #7「 I am IRONMAN 」

コラム

アメカルにまるわるエトセトラ

アメマガ2020年9月号

#7「 I am IRONMAN 」

et cetera about AMERICAN CULTURE -アメカルにまつわるエトセトラ-


et cetera about AMERICAN CULTURE

-アメカルにまつわるエトセトラ-

cap_2001

#07「 I am IRONMAN 」

米国巨大軍需産業の若き天才CEOが、居並ぶ記者を前にして「I am IRONMAN」と告げるところから、世界で最も興行的成功を収めたと言われる映画シリーズが幕を上げました。そう、マーベル・コミックに登場するスーパーヒーローを一堂に会したマーベル・シネマティック・ユニバース(МCU)の第1作、「アイアンマン」です。

 

それまで、日本で古くから親しまれたヒーローといえば、マーベルのライバル誌であるDCコミックのスーパーマンとバットマンでした。それぞれももちろん何度も映画化されているのはご存知の通り。特にバットマンはティム・バートン版が「大人が観られるアメコミ映画」の先達となり、クリストファー・ノーラン版三部作は「アメコミ映画」の枠を超えた高い評価を受けました。しかし、どれも1タイトルの枠を超えた広がりはなく、また、なまじ馴染んだキャラクターだけに、どことなく古いイメージが付きまとっていたようにも感じます。

 

そこに突如現れたニューヒーローがアイアンマンでした。この場合、知名度が低いのが幸いしたともいえます。白黒時代から映画化されていたDCの2大ヒーローがどうしても全身タイツのイメージがぬぐえないのに対し、アイアンマンは初めから最先端フルCGで描かれるパワードスーツ。

更に、スーツや武器無しでは「超裕福な生身の人間」という基本要素は同じながら、キャラクターは陰(ブルース・ウェイン/バットマン)と陽(トニー・スターク/アイアンマン)。映画もそんなキャラクターに合わせ、アイアンマンはPOPかつスタイリッシュに作られています。しかし、ただPOPなだけでは10年以上の長きにわたるМCUの軸にはなりえません。シリーズが進むにつれ、トニーが抱える障壁や苦悩が物語の深みの一つとなっていきます。

 

その名の通りに理想と友情に頑ななスティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ、暴走すると手が付けられないブルース・バナー/ハルク、神様だけにマクロ的視野の欠けるソーなど、団結すると最強ながら一筋縄ではいかないヒーロー達のなかでは、ある意味で最も現実的・人間的なのがトニー。結局、最初の人外との大戦「アベンジャーズ」でも、最後の決戦「アベンジャーズ・エンドゲーム」でも幕を引いたのはトニーの決死の覚悟でしたから、「インフィニティ・サーガ」と呼ばれるМCUフェーズ1~3は彼の成長物語だったのではないかと個人的には思っています。

 

ところで“マーク3”から続くパワードスーツのダークレッドとゴールドのコンビネーションて、トニーのホットロッドのカラーリングをモチーフにしてるってご存知でした? 恥ずかしながらこのコラムを書くために観直した3度目の視聴で初めて気が付きました。さて、原作ではどうだったんですかね。


TEXT & ILLUSTRATION : JIN HATTA
アメ車マガジン 2020年 9月号掲載


最新記事


2026/05/22

【1967 ビュイック リビエラ】ローロッドの定番色であるワインレッドを纏う

クーペ

ビュイック

カスタムはしてみたいけど、ショーカーのような派手さは求めていないし、何より毎日乗れなくなってしまう。普通に乗れるけど、ノーマルとは一味違う。そんなオーナーの理想を、グレイスキャブが具現化する。

2026/05/19

【トップランカー/RTK】トップランカーによる最新のプロジェクトが「RTK」

ショップ

Top Rankaz/RTK【トップランカー/アールティーケー】

2026/05/19

【ジェップセン】「あったらいいな」を形にするのが得意なショップ

ショップ

TUS JAPAN/JEPPESEN【TUS JAPAN/ジェップセン】

2026/05/17

【アストロ&サファリ全国大会】アストロ&サファリオーナーたちは、いつも元気に、そして陽気に楽しむ♪

イベントレポート

ランキング


2025/09/04

【シェルビーコブラ427】飾って眺めるよりも走って楽しむスタンス

オープン

アメマガガールズ

OTHER

40代、50代を中心に憧れの名車として名高いコブラ。アーバンガレージで販売されるスーパフォーマンス社製のコブラを即決で購入し、それと同時に始めたユーチューブでは赤裸々にそのカーライフを更新。一躍有名人となった「蛇女」の魅力に迫る!

2025/05/30

【ファイアーバードトランザム】後悔はしたくないから本当に乗りたいクルマを“2台”買う

クーペ

ポンティアック

幼少期の頃に父と一緒に見たナイトライダーに魅了され、初めて購入したクルマはナイト2000仕様。しかし忠実な仕様ではなかったため売却し、それから数十年が経過。本当に自分が乗りたいクルマは何か。巡り巡って2台のトランザムを手にすることになったOさんである。

2026/05/22

【1967 ビュイック リビエラ】ローロッドの定番色であるワインレッドを纏う

クーペ

ビュイック

カスタムはしてみたいけど、ショーカーのような派手さは求めていないし、何より毎日乗れなくなってしまう。普通に乗れるけど、ノーマルとは一味違う。そんなオーナーの理想を、グレイスキャブが具現化する。

2019/04/15

フォードとリンカーンの間に位置するマーキュリーブランド。

クーペ

ビンテージ

フルサイズボディでありながら2ドアという贅沢。クラシカルでオシャレなルックスと往年のアメリカ車ならではの深い味わいを求めて、ビンテージカーに注目する人が増えてきている。憧れだったあのクルマも、現代の技術を駆使すれば、気軽に、毎日乗れるクルマとしての信頼性を持っている。世代によって異なる個性を解説しながら、カジュアルに乗れるビンテージカーを紹介していこう。

AMERICAN DAILY VINTAGE CAR