同い年だが、まったく異なるアプローチでアメ車に乗る二人
2007 GMC YUKON XL DENALI
2008 CHEVROLET TAHOE
House of American SUVs -アメリカンSUVに魅せられて-
2007 GMC YUKON XL DENALI owner : 宮内大地
2008 CHEVROLET TAHOE owner : 牧野顕斗
子供の頃はずっと一緒に遊んでいたが、大人になると疎遠になりがちな幼馴染。だがその逆のケースで、大人になってから急接近したのが、今回紹介する牧野さんと宮内さん。二人の間には共通の趣味とアメ車があった。
元々の知り合いではあるがアメ車が二人の絆を深めた
中学時代の同級生という牧野さんと宮内さん。当時、同じクラスになったことはなく、お互い知っている程度で話をしたこともなかった。高校時代は一度も顔を合わせず、大学で共通の友人がいたことから二人は急接近。よくよく話をしてみると、ダイビングやスノーボード、釣りなど意外なほど共通の趣味を嗜んでおり「こんな身近な所に同じ趣味を楽しむ人がいたとは…」と互いに思ったそうだ。
とはいえ二人の生い立ちはまるで異なる。タホに乗る牧野さんは、実は祖父の代からアメ車好き。とくにお父さんの稔さんはフリートウッド、アストロ×2台、タホ、テスラと乗り継いでいる。そんな父親のもとで育った顕斗さんは、言わばアメ車乗りのサラブレッド。産まれた病院から自宅に帰る際、人生で初めて乗ったクルマはアストロで、それ以来家のクルマは左にハンドルが付いているのが当たり前な環境で育った。
免許を取った直後は、稔さんから引き継いだ国産車に乗っていたが「何か違う…」と感じ、意図的に稔さんの前で『あ?タホに乗りたい!』と猛烈にアピール。稔さんの方が根負けしたというか、大事にしてくれるなら、という条件で、タホを稔さんから購入し、釣りやスノーボード、さらにはアウトドアと、多彩な趣味に大活躍。
一方の宮内さん。牧野さんと再会し、たまたま稔さんのタホを見た瞬間「何だ、このデカいクルマは!?」と衝撃を受け、しかもV8特有のサウンドを聴いた瞬間「ヤベェ!」と感じ、アメ車に乗ることを決意。人生観が変わるほどの衝撃を受けた宮内さんだったが、牧野さんにとってはこのサイズも音も日常の光景というのが面白い。
ちなみに、宮内さんの当時の愛車はクラウンのシャコタン。これではスノーボードに行けないし、実用性に欠けていたのも乗り換える後押しとなった。当初はサバーバンを考えていたがこれという車両が見つからず、1年以上が経過。そんな折、牧野さんが長年お世話になっているウイングオートが、極上のユーコンを探し出してくれた。実はユーコンの顔が嫌だったと今回爆弾発言をするが、そのためフロントルグリルをブラックにペイント。パッチリオメメになったので、今では愛しく思えるそうだ。そんな宮内さんのご両親はどちらかと言うと欧州車好き。アメ車を買ったと伝えたら「え?」という軽い拒絶反応を示したものの、母親は乗せて欲しいと。いざクルマを見た瞬間「霊柩車みたいだね…」とどストレートな感想をぶつけられたそうだ。
二人それぞれに念願のアメ車に乗った時の感想を聞いてみると、牧野さんは「そうそうこの感じ!やっぱこれだよ!」としっくり来る物を感じたとか。稔さんは車庫入れの様子を見ていたが、まったく苦労することなく一発で決めてしまったので「何だコイツ…」と我が子ながら呆れてしまったそう。対する宮内さんは「ウイングオートで受け取って、自宅に帰るまでヒヤヒヤでしたね。オールペンしてもらったのでぶつけられないし、車線の真ん中にいるかものすごく不安でした」と振り返る。 同い年だが、まったく異なるアプローチでアメ車に乗る二人。稔さんがアメ車に乗り続けた理由の1つに共にアメ車に乗る友人の存在が大きかったそうだが、それは若い二人にも当てはまりそうだ。余談だが宮内さんの彼女のお父さんもアメ車乗りで、世代を超えた関係が広がりつつある。単なるクルマではなく、様々な人をめぐり合わせるのもアメ車の魅力だ。
2008 CHEVROLET TAHOE
顕斗さんのお気に入りポイントは、特別色のブルーグラナイト。非常にレアで、同じ色をまず見かけたことがないそうだ。毎年遊びに行くグアムの知人にもらったステッカーや、ハワイのインスペクション風ステッカーでアメ車らしさを際立たせる。エンジンは5.3L V8で、次に乗るクルマも当然V8と語る。
テールランプをエスカレードの純正に交換したり、ルームミラーはモニターに変更するなど、さりげないカスタムを実施。とはいえこれらは稔さんによるもの。顕斗さんはいずれギブソンマフラーに交換したいと語る。
2007 GMC YUKON XL DENALI
宮内さんのユーコンは、走行距離はわずか1万3000km!恐らく国内のユーコンでもっともローマイレージだと思われる。フロントグリルをブラックに変更したことでヘッドライトを強調させることに成功。エンジンは5.3L V8で、稔さんから貰ったステッパーを装着している。
タホより高級感を演出したインパネ周り。純正のオーディオはセンターコンソールに移設し、2DINナビをインストール。ちなみにナンバープレートは牧野さん、宮内さんの他に2人が同じ数字にしており、一緒に遊ぶ4人の繋がりとなっている。
撮影協力:WINGAUTO【ウイングオート】
TEL:052-409-5434HP:http://www.wingauto.co.jp
PHOTO:浅井岳男
TEXT:空野稜
アメ車マガジン 2020年 9月号掲載
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