未来の五輪を目指す子供たち、メンバーの夢も乗せて走るエクスプレス
アメ車を10倍楽しむ方法!
本場のスケボーカルチャーを多くの人に広めて行きたい
2003 CHEVROLET EXPRESS
アメ車専門店の仕事は、ただ車両を販売するだけだろうか? 割り切った考えのお店はあるかも知れないが、多くのお店はアメ車をもっと多くの人に知って欲しいと思っているだろう。アメ車マガジンでお馴染みのクアートは、未来のメダリストを育成する笹岡さんの想いに共感。遠征するトランポの相談を受けた時に快諾したそうだ。
小学4年生の時にスケボーを始めた笹岡さんは、かつてはプロとして活躍。武者修行の一環としてアメリカで戦ったこともあるが、その時に現地のチームが使っていたのがエクスプレスだったそう。「チーム全員がそれに乗って、各地のコンテストを転戦するんです。場合によっては野営することも。でもとにかくカッコ良かったので、自分もそうしたいと思いましたね。実際国産のミニバンでは人が乗れても荷物が載らない。ボディとアルミはブラック一色で統一していますが、今後サポート企業のロゴを入れる予定です」とのこと。ただでさえエクスプレスは目立つが、それにチーム全員が乗って颯爽と現れたら、カッコ良くないわけがない!
普段はパークの監修や自らのスクール「トライフォース・スケートボードアカデミー」を運営。そのスクールの選抜メンバーで構成されるのが「トライフォース・セレクトチーム」で、ここで紹介する4名がメンバーだ。
笹岡さんの夢は、もちろん未来のゴールドメダリストを育成すること。「残念ながら日本にはまだコンテスト専用のパークはないんです。各地で既存の施設を使いますが、どうしてもイコールな条件ではない。なので子供たちがコンテストの前にライドする機会を作るため、エクスプレスで全国を巡ります」とのこと。子供たちだけでなく、自分の夢も乗せる。このエクスプレスには、そんな希望も詰め込まれているのだ。
エクスプレスは基本的にノーマルで、装着するFUELホイールは黒くてゴツゴツしていることでチョイス。ほかにはマフラーを交換。真っ黒な姿が気に入っているが、今後はチームステッカーの追加も計画しているそうだ。エンジンは5.3ℓのV8を搭載。人や荷物をたくさん乗せてもグイグイ走るのが魅力。チームメンバーが成長して大きくなっても、このエクスプレスなら窮屈な思いはしないだろう。
OWNER : KENTO SASAOKA
左)EITO KUSHIDA 中左)AO NISHIKAWA 中右)HINATA MITAKE 右)RUI UCHIDA
近年のスケボー界は10代のライダーが非常に多く、スポンサーがついている子供も少なくないそうだ。ちなみに笹岡さんは3人兄弟で、全員スケボーで名を馳せており、弟さんはアジアオリンピックで優勝。さかのぼるとお父さんが小学生の時にプロとしてデビューしており、まさになるべくしてなったと言える。自分が現地で見て、体験した経験を若い世代に伝え、彼らを羽ばたかせる。そのための翼が、このエクスプレスなのだ。
QUARTT FAB【クアートFAB】
TEL:0583-81-9167
HP:http://quartt.jp/
PHOTO:浅井岳男
TEXT:空野陵
アメ車マガジン 2023年1月号掲載
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