アメ車だからとか、ジープだからじゃなく、ワゴニアが良い!
2020年の夏に取材したブラストレイルのトレーラーをけん引するお洒落キャンパーの中村さん。その彼がワゴニアを購入するキッカケになったのが、今回紹介する岡本さんだ。
ジープとなら人生はもっと愉しい
ワゴニアオーナーと仲良くすると伝染する嘘の様な本当の話
'91 JEEP GRAND WAGONEER
編集部からジープ特集と聞くたびに、筆者は必ずワゴニアオーナーを探して一台は紹介することを心掛けている。2022年は宝塚でお花屋さんを営む女性オーナー、その前は板金塗装を営むオーナーさん、そして3年前はトレーラーをけん引してキャンプを嗜む中村さんだった。
その中村さんが行きつけにしている美容院で担当してくれているのが今回紹介する岡本さんで彼もワゴニア乗り。髪を切りに行くたびに岡本さんからワゴニアの話を聞いたり写真を見せて貰ったりしている中で中村さんもワゴニアの虜になって購入したと当時記事にしたのだが、今回はまさにその張本人である岡本さんに登場してもらった次第。
彼は2012年から11年間、ワゴニアに乗り続ける生粋のワゴニアン。しかも通好みなハンターグリーンの最終モデルで、購入先はワゴニアのスペシャリストである横浜のバディーオートと、エリートコースのワゴニアンである。当然コンディションは抜群でこれまでに大きなトラブルは皆無ではあるものの、何か起きた際に奈良から横浜まで整備に足を運ぶのは大変なこともあり、関西では稀なワゴニアの整備に長けた老舗ファーストにメンテナンスをお願いしているそうで、バックアップ体制もバッチリ。
話を伺うと、購入する時はアメ車や四駆に特別な感情はまったくなかったのに、なぜか木目のワゴニアは一目見た瞬間から惹かれたそうで、それがジープブランドなのか否かは気にもせずにワゴニアが欲しくてたまらなくなってしまったとか。前後リーフのキャブ車、しかも5.9ℓに3速ATと同年代のアメ車と比較しても懐古主義的なキャラクターだけに中々の曲者ではあるものの、それを差し引いてもほかのアメ車とは一線を画すワゴニア独自の色気がある。
それはかつて所有した筆者も頷ける。そのワゴニアを11年所有し続け、チャイルドシートを設置して妻子を乗せて、箱根や熊本など遠方旅行にも気兼ねなくワゴニアで行く強気な姿勢も実に好印象。娘の成長を妻とワゴニアと共に歩んで行けるなんて幸せの極みだ。
5.9ℓV8エンジンを3速ATで操る、90年代のアメ車としては珍しく旧車な味わいを色濃く残すワゴニア。キャブ車特有の癖も慣れれば愛嬌。整備を怠らなければファミリーユースだってこなせることを証明。
純正ホイールにホワイトリボンがウッディーなボディとマッチ。モデルイヤーこそ90年代だが、ワゴニアが醸し出す雰囲気は60年代、70年代の古き良きアメリカのカーカルチャーそのものだ。
木材でDIYしたカップホルダー付きのセンターコンソールがウッディーなインテリアにマッチ。比較的革の状態も良好なシートが丁寧に扱われてきたことを物語る。2点式のシートベルトでも安心感のあるチャイルドシートを設置する親心も特筆物だ。
Okamotoさん with Tomoyoさん & Haru ちゃん
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2023年10月号掲載
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